【アルバム感想】『ark』L’Arc~en~Ciel

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ark
L’Arc~en~Ciel

収録曲

01.forbidden lover
(作詞:hyde、作曲:ken、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
02.HEAVEN’S DRIVE
(作詞・作曲:hyde、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
03.Driver’s High
(作詞:hyde、作曲:tetsu、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
04.Cradle
(作詞:hyde、作曲:yukihiro、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
05.DIVE TO BLUE
(作詞:hyde、作曲:tetsu、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
06.Larva※instrumental
(作曲:yukihiro、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
07.Butterfly’s Sleep
(作詞:hyde、作曲:ken、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
08.Perfect Blue
(作詞・作曲:tetsu、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
09.真実と幻想と
(作詞:hyde、作曲:ken、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
10.What is love
(作詞:hyde、作曲:tetsu、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)
11.Pieces[ark mix]
(作詞:hyde、作曲:tetsu、編曲:L’Arc~en~Ciel・Hajime Okano)

データ

1999年7月1日、初登場1位(2週連続)
初動153.3万枚、売上227.5万枚、登場25週
Produce:L’Arc~en~Ciel・岡野ハジメ
ki/oon Sony Records

15th Anniversary Expanded Edition

2006年12月13日、初登場13位、初動3.0万枚、売上4.0万枚、登場6週

作品概要

L’Arc~en~Cielの6thアルバム『ark』。7thアルバム『ray』と同時発売。1998年の前作『HEART』から約1年5ヶ月ぶり。「ark(アーク)」とは「箱船」の意味。

この年に囁かれていた「1999年7の月、地球が滅亡する」という予言に合わせ「ノストラダムス大予言の日にアルバム2枚同時リリース!」という触れ込みでリリースされた。『HEART』以降に出された8枚のシングルを1枚に纏めたらただのベスト盤になってしまうというという理由から、このようなオリジナルアルバム2枚同時リリースに踏み切ったという。

前作以降にリリースされたシングルのうち「DIVE TO BLUE」(1位 85.9万枚)「forbidden lover」(1位 83.9万枚)「HEAVEN’S DRIVE」(1位 112.4万枚)「Pieces」(1位 73.5万枚)を収録。8月には「Driver’s High」(2位 34.0万枚)がシングルカットされた。「Pieces」は最後サビ前のオーケストラアレンジが異なるアルバムバージョン(シングルではサビの前が一瞬無音になるがアルバムではそのままサビになだれ込む)。

ラルク人気が絶頂に高まっていた事、ヒットシングルが一気に収録された事等から初動153.3万枚を記録しチャート初登場1位。同時発売の『ray』と共に2週連続で1・2位を独占した。『ray』と共に自身初のダブルミリオンを突破し、ラルク最大のヒット作となった。99年度年間アルバムチャート5位。

2006年12月にはバンド結成15周年記念の一環で、『ray』と共に『ark 15th Anniversary Expanded Edition』として再発売された。この際は新たに当時のMVメイキング映像、関係者インタビュー、ライブ舞台裏等の様子を収録したDVDが付属している。

感想

全盛期真っただ中の99年にオリジナルアルバムを2枚同時にリリースするというこの話題性、衝撃。200万枚を突破する大ヒットになったのはタイミングという面も大きかったと思う。

昔は『ray』はダーク寄りなのに対して今作はポップ寄りというイメージを持っていたんだけど、近年それは表面的な部分だけかもな…と思い始めた。「DIVE TO BLUE」や「Pieces」といったキャッチーなシングル群の影に隠れてアルバム曲は中々にマニアックだなぁ…という印象。yukihiro作曲の「Cradle」はどこがサビなのか?という淡々としたナンバーだし、tetsu詞曲の「Perfect Blue」は何故かハワイアン全開の異色曲。「シングルはしっかりヒットさせたから、アルバム曲では遊ばせて」という事なのだろうか。最大のヒット作にして、意外にもかなりの実験作とも言えるのでは。この中では「What is love」はどこか虚無感というか、世紀末感もありメロディアス性もありでベストなアルバム曲だと思った。

まぁ一見すると半ベストだし、後追いだとあまり手を伸ばしにくい作品かもしれない。しかし全盛期ラルクの大物感・無敵感というのを最も感じられるアルバムは今作であると思う。異色曲やヘンな曲でも、大ヒットシングルの隙間で聴くと流れで自然に受け入れられるというか。ベスト盤の類では味わえない、全盛期真っただ中のラルクがパッケージされた刹那的アルバムという楽しみ方がオススメ。僕としてはノストラダムスの大予言に熱狂した、99年夏のあの世紀末感が蘇るどこかロマンを感じる一作なのだ。

おすすめ度★★★★☆

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