【アルバム感想】『Atomic Heart』Mr.Children

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Atomic Heart
Mr.Children

Atomic Heart

収録曲

01.Printing※インスト
02.Dance Dance Dance
03.ラヴ コネクション
04.innocent world
05.クラスメイト
06.CROSS ROAD
07.ジェラシー
08.Asia(エイジア)
09.Rain※インスト
10.雨のち晴れ
11.Round About~孤独の肖像~
12.Over

データ

1994年9月1日、初登場1位(2週連続)
初動85.2万枚、売上343.0万枚、登場96週
Produce:小林武史
トイズファクトリー

作品概要

Mr.Childrenの4thアルバム『Atomic Heart』。

シングル「CROSS ROAD」(6位 125.6万枚)「innocent world」(1位 193.6万枚)収録。「ラヴ コネクション」は6thシングル「Tomorrow never knows」のカップリング、「クラスメイト」は7thシングル「everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~」のカップリングとしてそれぞれ後にリカットされた。また「雨のち晴れ」はリミックスを施された「雨のち晴れ Remix Version」として翌年の8thシングル「【es】~Theme of es~」カップリングに収録された。初回限定盤はプラスチックケース収納仕様。

1993年末の「CROSS ROAD」で初ミリオン、続く94年初夏の「innocent world」が初のチャート1位・大ヒットを飛ばし、まさにバンドが勢いに乗っている中で今作がリリースされ結果的に空前の大ヒット。累計300万枚を突破し、当時の邦楽アルバム売上の歴代最高記録を更新するメガヒットとなった(それまでの歴代1位は92年にリリースされたDREAMS COME TRUEの『The Swinging Star』だった)。この記録は96年にglobeの1stアルバム『globe』に抜かれるまで継続。94年の年間チャート3位、95年の年間チャート6位と2年にまたがって売れ続け、自身最大のヒット作となった。最終ランクインは97年5月。

感想

大ブレイクの根源であり、バンドが明確に新たなステージに立ったなという事がわかる名作。実質1曲目の「Dance Dance Dance」からデジタルサウンドが全開で、前作『Versus』までのイメージとはかなり異なる新たな世界観が炸裂している。2曲目の「ラヴ コネクション」もこれまでとは違うタイプのロックンロールだし、「ジェラシー」や「Asia(エイジア)」なんかはかなりダークで混沌としたムードに包まれている。「クラスメイト」「Over」等はまだ前作までの空気が残ったミディアムバラードだがそれでも大幅にレベルが上がっているように感じる。

僕は2002年頃に後追いで手に取ったのでまだスンナリと聴く事ができたが、当時リアルタイムで聴いていた人はこの変貌ぶりにさぞビックリしただろうなと思う。この時期、プロデューサー小林武史(通称コバタケ)のアドバイスによって桜井の曲作りにも変化が生じたらしいが(甘いラブソングだけでなく、もっと自らの内面を吐露したような曲を書いたらどうか、等)、結果的には大成功だったという事だろう。後のベスト盤『Mr.Children 1992-1995』に収録された曲が多く、実験的な曲も多いとはいえ、何よりアルバムとしてのまとまり感、そして勢いは凄まじいものがあり、売上だけでなく内容的にもJ-POP史に残る確かな名盤だ。

おすすめ度★★★★★

Atomic Heart

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Mr.Children
トイズファクトリー (1994-09-01)

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