【アルバム感想】『Starting Over』SPEED

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Starting Over
SPEED

Starting Over

収録曲

01.Walk This Way
02.Body & Soul
03.Luv Vibration
04.STEADY
05.RAKUGAKI
06.サヨナラは雨の日…
07.Go! Go! Heaven(Album Version)
08.I Remember
09.Kiwi Love
10.HAPPY TOGETHER
11.Starting Over
12.Starting Over(reprise)~Walk This Way

データ

1997年5月21日、初登場1位(3週連続)
初動82.3万枚、売上192.6万枚、登場53週
Produce:伊秩弘将
トイズファクトリー

作品概要

SPEEDの1stアルバム『Starting Over』。

シングル「Body & Soul」(4位 63.8万枚)「STEADY」(2位 127.9万枚)「Go! Go! Heaven(Album Version)」(1位 66.5万枚)に加え、カップリングから「I Remember」「HAPPY TOGETHER」を収録。

沖縄アクターズスクール出身の4人組で、1992年に結成された8人グループ「BRAND-NEW KIDS」から選考された。95年に初めてテレビ出演した際は島袋が小5、今井が小6、上原が中1、新垣が中2であった。96年8月に「Body & Soul」でデビューするといきなり60万超えの大ヒットを飛ばし、2nd「STEADY」で初のミリオン、3rd「Go! Go! Heaven」で初の1位を獲得するという大躍進の中で今作をリリース。結果的にダブルミリオンに迫る大ヒットを記録した。

感想

今作が発売された1997年当時の僕は小学校低学年であり、J-POPには何の興味も無かったがSPEEDのシングル曲はどれも抜群に耳に残っていた。当時も大人っぽいと思っていたけど、今思い返してもこの頃とても小中学生だったとは思えない佇まいだ。一応はアイドルグループという位置づけになるんだろうけど2000年代以降にイメージされるアイドル像とは全く異なり、どこかアーティスト然とした存在感を放っていたように思う。

全体通してファンキーでブラックがかった曲調に若さ溢れるダイナミックな歌声が乗る。特に「Body & Soul」等でみられる島袋と今井の掛け合いは鳥肌モノである(上手い下手じゃなくとにかく凄いって感じ)。どの曲にもまさに上り坂、上昇気流の真っ只中!!というオーラがあり果てしなくエネルギッシュ。人気がピークを迎えてからの2nd以降には無い、この時期にしか出せなかった輝きと儚さに満ちた名盤だ。

当時は全く気付かなかったけど歌詞が結構過激で、中でも「RAKUGAKI」の〈超イケてる男なら It’s All Light ついていくよ Without Love〉〈ひとときのHappyでいい 消しゴムで消せる遊びなら…〉とか小中学生の少女に歌わせるにはヤバすぎる気がするんだけどメロの良さや勢いに押し上げられ全く違和感が無い。

アルバム曲ではラストの「Starting Over」がシングル以上の風格。〈もう一度始めよう この場所から〉〈終わりは始まり そう信じているから〉と、1stアルバムながらやがて訪れるグループの終焉を匂わせるようなフレーズが目立つ。元々SPEEDはこの97年当時から発展的解散を視野に入れて活動していたらしく、解散時に歌う事までも想定してこの曲を作り上げたのだろうか。解散ベスト『Dear Friends』でもこの曲だけあえて後期のラストに配置されているし。

おすすめ度★★★★★

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