I WiSH 歴代アルバムレビュー ~2003-2006~
こんにちは、孤独なJ-POPファン、マー・田中(@kazeno_yukue)でございます。
この記事ではI WiSHの各アルバム感想・それぞれのおすすめ度を、発売順に記載してまいります。
※I WiSHのシングル曲感想は下記記事でございます
1st 伝えたい言葉~涙のおちる場所~
2003年10月1日 売上約37万枚
1stアルバム『伝えたい言葉~涙の落ちる場所~』。
シングル「明日への扉」(77万枚)「ふたつ星」(10万枚)に加えカップリングから「サマーブリーズにのって(Sweet Palau Mix)」を収録。
「明日への扉」がフジテレビ系列『あいのり』主題歌としてデビュー曲ながら70万枚超えの大ヒットを飛ばし一躍時の人に。続く「ふたつ星」は10万枚と売上を落としたが、今作は初のアルバムという事で期待が高まっていたのか40万近いヒットとなった。アルバムでは自身最高売上。ケツメイシの『ケツノポリス3』(初動29万枚)に阻まれ最高順位は2位。ブックレットではaiの顔はややぼやけながらもしっかり写っているが、naoの顔は光に遮られて判別不能。
2003年当時、「明日への扉」と「ふたつ星」のシングルはリアルタイムで買っており、カップリング含めてかなりの名曲を歌うユニットだなと思っていたのだがこのアルバムは何故かスルーしていた(「ふたつ星」から今作までの僅か一ヶ月ちょっとの間で急速にI WiSH熱が冷めてしまったのだろうか?当時の僕よ!)。
なのでかなり後追いで今作はチェックしたんだけど、うーん…。全体的に悪くは無いんだけど、シングル2曲を超える曲は無いように思う。シングル2曲が大名曲過ぎて他が霞んでしまうってのもあるんだろうけど。ただシングルのカップリングに収録されていた曲たち(今作には「サマーブリーズにのって」以外未収録)は未だに良いと思えるので、やっぱリアルタイム補正があるか無いかも大きいのだろうか…。中学生時代にリアルタイムで今作を聴いていればもっと名曲揃いに思えたのかもしれないが、現在の感覚ではそこまで良くも悪くも無い普通の曲たちという印象だった。青春のキラキラ感みたいなのは伝わって来るけどもね。「ふたつ星」カップリングで当時好感触だった「サマーブリーズにのって」も何故か妙にまったりしたアレンジにされちゃっていて残念。これならシングル収録のバージョンのが良い。
おすすめ度:C+
2nd WISH
2005年3月24日 売上約3万枚
※山口百恵のカバー
2ndアルバムにしてラストアルバム『WISH』。
シングル「約束の日」(4万枚)「キミと僕」(2万枚)「Precious days」(1万枚)収録。「いい日旅立ち」は山口百恵のカバー。ボーカルaiが川嶋あいとしての活動に専念するため、今作をもってI WiSHは解散した。ブックレットでは前作と異なりaiもnaoもしっかり顔が写っている。
カバー曲「いい日旅立ち」が何故か2曲目という微妙な位置に置かれているのがまず謎。さらにその後「Best Friend」や「夏の幻」といったどこかで聞いたことあるような曲名が続くのでパッと見カバーアルバムなのか?と疑いたくなってしまうではないか(「いい日旅立ち」以外はちゃんとしたオリジナル曲なのでご安心を)。
しかしこのアルバム、前作同様後追いで聴いたんだけど前作以上に微妙な印象…。当時、シングルの段階で「キレが無くなったなぁ」と思っていたのだが10年以上経った現在聴いてもやはり印象は変わらなかった。当たり障りの無いすっごく普通の曲たちが延々並んでいるという印象で何回か聴いても記憶に残らない。前作と異なりaiの作曲した曲が一つも無いし…やはり既に彼女のやる気はソロの方に向かっていたのだろうか。ただ9曲目「I wish」だけは頭二つくらい抜けた名曲だと感じた。出来ればこの曲もベスト盤に入れて欲しかったのだが…。
おすすめ度:C
ベスト BEST WiSHES
2006年2月8日 売上約3万枚
初のベストアルバム『BEST WiSHES』。
実質シングルコレクション的な内容であり、それまでの全シングルの表題曲とカップリング曲を順番に収録している。ボーナストラックとして「明日への扉」のオーケストラバージョンも収録。初回限定盤にはPV等を収録したDVDが付属している。解散から1年近く経ってからの発売だったがベストはまだまだ需要があったようでTOP10入りを果たした。
2年後の2008年2月14日には再録3曲と新曲を収録したシングル「LOVE SONGS 4 YOU」とコンプリート全曲集『The Complete Collection of I WiSH』をリリース。更に直後に行われた川嶋あいのバースデイライブにて特別ゲストnaoという形で一夜限りの復活を果たした。
やはり1曲目「明日への扉」から6曲目「Flower」までは神秘的なオーラに包まれているような独特の良さを感じる。個人的にこの時期のカップリングは1st・2ndアルバムのオリジナル曲よりも良いと思うのでシングルコレクション的な今作の構成はまさにベスト。7曲目以降からはガクッとキレが無くなってしまうような感じもするのだけど、決して悪い曲というわけでは無く「明日への扉」や「ふたつ星」と比べるとあくまで普通レベルという印象。まあこれからI WiSHを聴いてみようという人は今作を手に取ればまず間違いないだろう。これで『WISH』収録の「I wish」も入っていればさらに決定盤だったんだけどもしょうがないか。
おすすめ度:B+
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