Mr.Children 全シングル&名曲感想 #3 ~2001-2005~
こんにちは、J-POP大好き人間・マー(@kazeno_yukue)です。
ベスト盤後は王道ポップス路線に回帰し、長らく尾を引いていた深海の影を払拭し高らかに深海脱出を宣言。同時にアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』でミリオンを記録。この時期一気に押し寄せてきたCD不況の波を物ともせず2000年のアルバムよりも売上を向上させるという離れ業を見せ、J-POP界のトップへと返り咲いた。また僕がJ-POP及びミスチルへ関心を持ち始めたのが丁度この時期であり「HERO」以降新品購入するようになった為、リアルタイムでの思い入れというのが強いのはこの時期からである。
※前回(10th「名もなき詩」~19th「NOT FOUND」まで)の感想はこちらです
20th 優しい歌
2001年8月22日 約47万枚
アサヒ飲料「WONDA」CMソング。ベスト後一発目という事で新たにリフレッシュした気持ちになったのか非常にストレートなポップスが登場。『深海』から『Q』までの難解で重い雰囲気は消え、ベストを挟んだとはいえここまで分かりやすく変わるか?という位に軽やかな空気を纏っている。一部のファンサイトでは〈魂の歌〉→デビューから大ブレイクするまでのミスチル、〈後悔の歌〉→深海期からベスト直前までのミスチル、〈優しい歌〉→再スタートを切ってゆくこれからのミスチル、という風にMr.Children自身のこれまでの歩み、そしてこれからを歌っているのだという解釈が広まった。
おすすめ度:B
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W 花
96年の11thシングルをリメイク。「死を想え」という副題「Memento-Mori」は外され、どっしりしたスローナンバーへとアレンジされている。原曲とは雰囲気が異なりどこか壮大で優しいイメージになっているが個人的にはやはり原曲の方が好みだ。コーラスにはSalyuとMY LITTLE LOVERのakkoが参加している。ライブ『POPSAIRUS 2001』での演出のためか一部のファンサイトでは「開花Ver.」なんて呼び方もされていた。
おすすめ度:C+
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE』
21st youthful days
2001年11月7日 約69万枚
2000年のサザン「TSUNAMI」、福山雅治「桜坂」の特大ヒットが最後の花火となり01年はCD不況が本格化。ヒットチャート最前線のアーティスト達が軒並み売り上げを急下降させていく中で前作を大幅に上回る70万枚の大ヒットを記録。ここへ来てミスチルが環境のトップに返り咲くとは…本当に凄い。
フジテレビ系ドラマ「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」主題歌。このドラマ内で使用される音楽は全てミスチルの曲で構成されており、時には過去曲である「旅人」がエンディングに流れたりととにかくミスチルファン落涙モノの内容であった(と言っても観ていた当時の僕はミスチルというかJ-POP自体にそこまで関心が無かったのだが…)。
楽曲の方は青春の匂いを感じさせるスピーディーなナンバー。一発で耳に残るキャッチーさを持ってるんだけど同時に一癖も二癖もある曲調でありこのバランス感覚がたまらない。桜井和寿以外では決して生み出せないであろう名曲。中学や高校の頃「ミスチルの曲でどれが好き?」という話になると一番挙がる率が高かったのはこの曲だったように思う。
おすすめ度:A
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W Drawing
まったりバラードだが抑えめな1番・2番からラストサビではバンドを交えて壮大になる。強いメロディーで普通に良い曲。C/Wながらオリジナルアルバムに収録され、更に2年後には日本テレビ系ドラマ「幸福の王子」主題歌に抜擢され、遂にはベスト盤にまで選出されるというかなーり良い扱いを受けている。C/W出身でベスト盤収録にまで上り詰めたのはこの曲のみ。
おすすめ度:B
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
22nd 君が好き
2002年1月1日 約51万枚
フジテレビ系ドラマ「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」挿入歌。〈君が好き~♪〉というあまりにもストレートなサビは逆にインパクトがあり、当時ミスチルの事はしっかりとは知らなかったがこの曲自体は強く印象に残った。ただインパクトはあるものの気だるさ漂うバラードであり正直ミスチルの全シングルの中では聴いた回数がかなり少ない方に入る。まぁシャッフルとかで偶然耳にするとその最中は「何だかんだ良い曲だなぁ」って思うんだけどね。カラオケでは〈自販機で二つ 缶コーヒーを買って~〉の部分を裏声にすべきか低い地声にすべきか未だ迷う。この年の春(わたくしマー中学校入学)辺りからミスチル、そしてJ-POP全般へと本格的に興味を持ち始めた。
おすすめ度:C+
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W さよなら2001年
同時多発テロを意識して制作されたという暗く無機質な一曲。電子的な空気もあり非常にバンド感が薄い。あまり好きな曲では無いがハマる人はハマるらしく、中高時代に盟友Shall君とカラオケに行くと高確率でコレを歌っていたのを覚えている。元々松任谷由実の「A HAPPY NEW YEAR」をカバーする予定だったが上手くいかなくて結局オリジナルとなったそうだ。
おすすめ度:C
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE』
10thアルバム IT’S A WONDERFUL WORLD
2002年5月10日 約122万枚
蘇生
「overture」を前奏とした実質アルバム1曲目。『深海』から長らく続いてきたモヤモヤ感が一気に払拭された本当の再スタート曲。リード曲として各音楽番組でも歌われたり、数年経って再びCMソングに抜擢されたりとヘタなシングルよりもシングルらしい知名度とクオリティを持ったパワー溢れる名曲。朝起きる度に新しい自分に生まれ変わるんだという意識が歌われておりこれは聴いているリスナーそれぞれにも重ねられるし、ミスチル自身の境遇(高らかな深海脱出宣言)にも重ねられる。ベスト盤以降のシングルは明らかにニュートラルなステージに立った印象があるが本当にここまで変わるか?という位に気持ちよく王道ポップス路線に回帰している。ベスト盤では「overture」と繋がっているイントロ部分を編集して独立したバージョンになっている。
おすすめ度:B+
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
渇いたkiss
男女の別れが生々しく描かれておりムーディーな曲調とも相まってかなーり大人な雰囲気の曲。アルバムの中では埋もれがちな立ち位置だがこれは隠れた名曲。階段を昇っていくようなサビのメロディーは独特でミスチルにしか生み出せない。
おすすめ度:B+
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』
いつでも微笑みを
年末の雰囲気を持った優しいポップス。発売から5年後に損保ジャパンCMソングに起用されたのでそこそこの知名度はあるかもしれないが、ベスト盤に収録されたのは意外だった。このアルバムは全ての曲で一作品!感が強いのでどの曲が選ばれるのか予想がつかなかったのだが、この曲は小品というイメージだったので…。まぁ十分良い曲なんだけど。
おすすめ度:B
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
It’s a wonderful world
アルバム3曲目の「Dear wonderful world」にサビを追加し、バンドが入ったバージョン。アルバムの大団円という感じでシンプルながら壮大な世界観。〈この醜くも美しい世界で~〉のフレーズで全てが上手くおさめられるので、中学時代の仲間内カラオケでは何故か毎回必ず大トリで歌われた。しかし今思えば、当時13~14才の中学生が揃って何かを悟ったように〈この醜くも美しい世界で~〉と歌っている姿は傍から見たらややシュールだったかもしれない。
おすすめ度:B
10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』
23rd Any
2002年7月10日 約50万枚
中学校入学と同時にJ-POP及びチャートへの興味が本格化したため、リアルタイムでミスチルを追い始めたのはこのシングルからとなる。この時期に中古屋で2001年のベスト2作も入手し、MステやCDTV等を録画するようになる等ミスチルへの関心がグッと高まっていった。ただ厳密には5月に『IT’S A WONDERFUL WORLD』は購入していたのだがこのシングルは友人が買っていたのでそれを借りた。
NTTドコモCMソング。CMで最初聴いた時は正直あまりピンと来なくて「アルバム曲が使われているのかな?」とさえ思った程だった(購入では無く借りたのもそれが要因)が現在では好きな一曲。特に〈今 僕のいる場所が 望んだものと違っても 悪くはない きっと答えは一つじゃない〉のフレーズは年齢を重ねていく毎に胸に染みてくる。発売直後に桜井が小脳梗塞で入院。予定されていたライブツアーが中止となった。
おすすめ度:B+
11thアルバム『シフクノオト』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W I’m sorry
メンバーの知り合い同士の言い争いを思い出して書かれたというかなーり個人的な曲。サビになってもハッキリしないフワフワしたメロディーが続く。そこまで好きな曲というわけでも無いがミスチルの中ではキーが低めなのでカラオケの声出し用として一発目に歌う事はよくある。
おすすめ度:C+
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE』
24th HERO
2002年12月11日 約55.3万枚
桜井の小脳梗塞で活動休止状態となっていたが年内に復帰となり今作を発売。中止になったライブツアーも一夜限りという形で開催した。前作は友人から借りたが今作は発売と同時に購入。これ以降全CDを購入している。初回盤は飛び出す絵本仕様のジャケット。
NTTドコモCMソング。この曲はリリースよりも結構前からCMソングとして流れておりその時から名曲の予感がプンプンしていたのを覚えている。親から子へ向けたバラードで歌詞に季節感は無いものの聴くと冬の情景が目に浮かんでくる。1番2番のサビでは裏声を多用するがラストのサビでは地声を張り上げて歌われ非常に高まる構成となっていて最高(尚カラオケで真似すると最後のサビだけ沈没するという無様な結果になる)。圧巻の名曲である。
おすすめ度:A+
11thアルバム『シフクノオト』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W 空風の帰り道
シンプルなミディアムナンバー。〈花や草木にぃっ↑ならい僕はぁっ↑〉と語尾を上げるのが印象的でカラオケでは完全なるモノマネ大会となる。C/Wながらオリジナルアルバムに収録された。
おすすめ度:C+
11thアルバム『シフクノオト』
25th 掌/くるみ
2003年11月19日 約65万枚
2002年末の「HERO」及び一夜限定ライブをもって完全復帰に思えたが今作までは1年というブランクが空いた。今作のプロモーションで出演したMステでのトークによると桜井の体調は万全だったもののドラム鈴木の「諸事情」によって本格復帰が遅れたという事らしいが…。
今作は自身初の両A面シングル。両A面といっても1曲目が実質A面で2曲目はC/W的扱いといったなんちゃって両A面が多い環境の中、今作は2曲共しっかり対等にプロモーションされていて「これがホントの両A面だよなぁ!」と当時謎の感動をおぼえた記憶がある。
掌
Mステ通常回、CDTV、HEY!HEY!HEY!ではこちらを披露。シングルでは久々に攻撃的で激しい曲。〈ひとつにならなくていいよ 認め合うことができればさ〉というメッセージ性の強い歌詞は当時は勿論、SNS等で何かとすぐに炎上しがちで窮屈な世になってきた2010年代以降になってより染みてくるものがある。過去シングルチャートを振り返るTV番組で04年年間チャートを流す時、「瞳をとじて」「Jupiter」「花」等メロディアスな曲が並ぶ中この曲だけ妙に異彩を放っていて面白い。
おすすめ度:B+
11thアルバム『シフクノオト』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
くるみ
FNS歌謡祭、Mステスーパーライブ2003ではこちらを披露。特にスーパーライブではB’z、浜崎あゆみをおさえ大トリ、更にほぼフルコーラス披露という好待遇だった。NTTドコモCMソング。優しい雰囲気溢れるミディアムナンバーで確かな名曲。タイトルは「これから来る未来」を「くるみ」という人物に擬人化したものだという。この後「Sign」や「しるし」等、パッと見似た系統のバラードが多くなっていくがその原型のようなゼロ年代ミスチル王道バラードの始まりという感じ。後追いで聴くと区別がつかない…とかいう事態になるのだろうか?余談だが当時最後のサビが半音上がっているのか上がっていないのかで友人と言い争いになったがギターをやっていた僕は自信を持って「上がっている」と主張できたのを覚えている(今思えば「ひとつにならなくていいよ それぞれが楽しく聴ければさ」という感じなのだが…)。
おすすめ度:B+
11thアルバム『シフクノオト』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
11thアルバム シフクノオト
2004年4月7日 約141万枚
言わせてみてぇもんだ
マイナー調で重たい、ロック色の強い曲。この曲に関してはしっかりとミスチルのファンになって初めてのアルバムの1曲目という事で、曲名が発表されてから実際に聴くまでの間「どんな曲なんだろう?」とワクワクしていたのを覚えている。一風変わったタイトルだけにストレートな曲では無いだろうな…とは予想していたが確かにサビがどこなのかよく分からない構成や投げやりな歌い方等が当時は衝撃的だった。同アルバムには「PADDLE」や「タガタメ」等、強い新曲が他にもあったので当時はそこまで好きでも無かったんだけどこの重たい気だるい感じが徐々に染みてきて現在では好きな一曲。歌詞に登場する〈どっかの天才〉とはドラム鈴木を指すらしい。
おすすめ度:B+
11thアルバム『シフクノオト』
PADDLE
NTTドコモCM曲として大量オンエアされており発売前から知名度の高かった曲。爽快なバンドサウンドに躍動感ある歌メロは文句なしに気持ち良く、間違いなくシングル級と言える。当然ベスト盤に選出されるものと思っていたらまさかの未収録で驚いた。〈良い事があってこその笑顔じゃなくて 笑顔でいりゃ 良い事あると思えたらそれが良い事の 序章です〉という歌詞は当時の僕の人生観をも変えた名フレーズである。
おすすめ度:A
11thアルバム『シフクノオト』
タガタメ
2003年9月からラジオ限定で解禁されていた為、これも発売前から知っていた曲の一つ。重たくスケールの大きなメッセージソングであり〈子供らを被害者に 加害者にもせずに この街で暮らすため まず何をすべきだろう〉というフレーズが飛び出す歌詞は衝撃的。最初はアコギで弾き語り風に始まるが徐々に演奏も歌もヒートアップして行き最終的には叫びに近くなる(カラオケで歌うと場が凍るのが難点)。個人的ベストテイクは『NEWS23』で生披露された時の鬼気迫るパフォーマンス。あの演奏をDVD化してもらえないものだろうか。アルバムでは意図的に「HERO」の前に配置されているがそれは”「タガタメ」のような悩める世界全体の想いも、元を辿れば一人のちっぽけな人間の小さな願いから出来ているんだ…”というメッセージを2曲繋げる事で訴えているらしい。
おすすめ度:B+
11thアルバム『シフクノオト』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
26th Sign
2004年5月26日 約77万枚
ドラマの人気もさることながらこの曲も2000年の「口笛」以来となる70万枚越えを果たし年間2位の大ヒット。更には94年の「innocent world」以来10年ぶり、2度目のレコード大賞を受賞するなど04年を代表するヒット曲となった。
TBS系ドラマ「オレンジデイズ」主題歌。楽曲の方はザ・ミスチルバラードという感じで王道。歌詞の内容も「ありふれた日常を大切にしてゆこう」という00年代ミスチルのど真ん中を行くテーマだし。名曲の風格は物凄くあるものの個人的にはそこまで大好きというわけでも無い。曲の良し悪しは置いておいてこの曲を聴くと修学旅行先で友人らと集まってホテルのテレビでこの曲のテレビ演奏を観たという中学3年の思い出が蘇る。この頃はミスチルメンバー全員モコモコした髪型だった。
おすすめ度:B
12thアルバム『I❤U』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
C/W 妄想満月
92年の「星になれたら」以来となる寺岡呼人との共作。ただ「星になれたら」とは全く異なるジメッとしたアコギ主体の曲で地味。ストーカーが主人公。
おすすめ度:C
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE』
C/W こんな風にひどく蒸し暑い日
ディスコ調でダンサブルな異色曲。キャッチーさは無いのであまり好きでは無いが中高時代の友人間ではカラオケでよく歌われたので聴いた回数は妙に多い。
おすすめ度:C
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE』
27th 四次元 Four Dimensions
2005年6月29日 約92万枚
4曲A面という豪華シングル。初動56万枚という現在は勿論当時としてもかなり驚異的な数字を叩き出したが累計はミリオン寸前でストップ。それでも今のところミスチルでは21世紀最大のヒットシングル。
「未来」や「and I love you」は発売前からテレビCMで嫌という程繰り返し聴かされそれだけでお腹いっぱいになってしまい、いざ発売する頃にはもう軽く飽きが来てしまっているという珍現象が発生。それもあって、「HERO」以降発売されるCDは全てリリース当日に買っていたがこのシングルだけは発売からちょっと経っての購入となった。
未来
綾瀬はるか主演のポカリスエットCMソングとして大量オンエアされていたのでサビだけならばそこそこの知名度があると思われる。ザックリした多少荒々しいAメロBメロだがサビでガラッと空気が変わるのが特徴的。こんなメロディー進行はたぶん桜井でないと思いつかないだろう。それ位トリッキーな雰囲気がある。現在からみた「未来」ではなく、かつて思い描いていた「未来」を歌っているあたりが他のアーティストの同名曲とは一線を画している部分でありさすがミスチルといった感じ。この曲を聴くと2005年(当時高校1年生)の夏を思い出す。
おすすめ度:B
12thアルバム『I❤U』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
and I love you
日清食品カップヌードル「NO BORDER」CMソング。〈I love you~♪〉の裏声が印象的な力強いナンバー。同じタイアップだった「タガタメ」の空気を引き継いだようにメッセージ色の強い曲となっているがあそこまで重苦しい雰囲気では無くやや軽やか。某ファンサイトではサビの発音を真似た「あならびゅ~♪」という言葉が一時的に流行ったりしていた。やはり高1の夏を思い出す。なんか当時愛・地球博とかやってたなぁとか。
おすすめ度:B
12thアルバム『I❤U』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
ランニングハイ
映画「フライ、ダディ、フライ」主題歌。終始叫び気味で歌っているアップテンポなナンバー。最初聴いた時は上2曲と比べるとシングルにしてはそんなに…という印象だったのだが『僕らの音楽』でのパフォーマンスを観てからかなり好きな一曲になった。なだれ込むようなサビの展開はかなりテンションが上がる。高校時代はかなりカラオケで歌った。
おすすめ度:B+
12thアルバム『I❤U』、3rdベスト『Mr.Children 2001-2005<micro>』
ヨーイドン
「ポンキッキーズ」主題歌。子供番組のタイアップという事でズバリ子供達へ向けたメッセージソングであるが、あくまで対象リスナーは大人というスタンス。ほのぼのした曲調で割かしメロディーも良いんだけど他3曲と比べるとやはりC/Wポジションって感じがする。今作収録曲で唯一アルバムから外され、一応A面という事なのでC/W集『B-SIDE』にも未収録。最後のチャンスであったベスト盤にも弾かれてしまったため未だにアルバムでは聴けないA面曲となっている。
おすすめ度:C+
アルバム未収録
12th I♥U
2005年9月21日 約113万枚
Worlds end
アルバムと20周年ベスト両方で1曲目を飾るシングル級のナンバー。ギターがガンガン鳴り響くかなりテンション高くスケールの大きな曲だが、メロディアスな要素もあり若干の儚さも感じる名曲。何となくジェット機で大空を飛び回っているような気持ちになる雄大さがある。
おすすめ度:B+
12thアルバム『I❤U』、4thベスト『Mr.Children 2005-2010<macro>』
Monster
ハードロック調の曲。イントロのベースがおどろおどろしくてまさにモンスターって感じ。メロディーよりもサウンドや叫びを重視したナンバーで初めて聴いた当初からそこまで好きな一曲でも無いんだけど、アルバムに幅を持たせるという意味では存在意義のある一曲だと思う。CDよりもライブで映えるタイプ。
おすすめ度:C+
12thアルバム『I❤U』
僕らの音
「タガタメ」「and I love you」に続いて一瞬だけ日清食品『カップヌードルNO BORDER』のCMに使われていた。出だしはアコギ弾き語り風に始まり段々と音が継ぎ足されてゆくミディアムナンバー。どっしりした安心安定のミスチルという感じ。間奏のストリングスとアコギの入り混じり方が歌詞にある〈9月の朝〉の澄んだ空気を思わせる。アルバムがリリースされたのも9月だったので聴く度に今作を買った当時の情景が蘇る。当時高校1年の秋…懐かしいなぁ…。
おすすめ度:B
12thアルバム『I❤U』、4thベスト『Mr.Children 2005-2010<macro>』
靴ひも
このアルバムでは唯一と言って良い位に軽快でシンプルなミスチルが聴けるナンバー。00年代後半になってくるとバラードこそがミスチルという空気になっていくが、初期を思わせるこの曲のような真っ直ぐさもミスチルの一つの顔であったと思う。ベスト盤の類には選ばれていないが名曲。
おすすめ度:B+
12thアルバム『I❤U』
潜水
タイトルが発表された時「また『深海』に戻るのか?」とギョッとした一曲。02年の「蘇生」で再スタートを切ったとは言え、当時はまだまだ『深海』の影というか余韻はゼロでは無く、ファンサイト等では事あるごとに『深海』を引き合いに出して議論が繰り広げられていた時期だったので無理もない。蓋を開けてみればプールで潜水して苦しくなって生きている事を実感するというただそれだけの内容で逆に拍子抜け…。楽曲としては淡々としていて、あくまでアルバムのラストナンバーとして聴く事が前提となっている感じでこれ一曲のみを取り出してどうこうというタイプでは無い。ただまぁ初聴きでパッとしない分飽きも来ないというかラストの〈あぁ 生きてるって感じ〉からアウトロになだれ込む箇所なんかは何度も聴きたくなる。この独特の浮遊感は他の曲には無い味ではなかろうか。
おすすめ度:B
12thアルバム『I❤U』
※この続き、28thシングル「箒星」以降のレビューは下記記事です
※Mr.Children 関連記事(シングル&名曲編)
※Mr.Children 関連記事(アルバム編)
著者:マー・田中(@kazeno_yukue)
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