鈴木あみ シングル&名曲レビュー ~「love the island」から「Reality」~

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鈴木あみ シングル&名曲レビュー

こんにちは、孤独なJ-POP愛好家、マー・田中(@kazeno_yukue)です。

僕の高校時代(2005~07年)、当時既に懐メロ化が始まっていた華原朋美やglobeらを筆頭とする小室ファミリーの音楽にハマり、それらを聴いてゆく過程で鈴木あみにも手を伸ばした。1stアルバム『SA』は高校3年の夏、受験勉強もそっちのけで聴きまくった思い出の作品である。今回は1998年の鮮烈デビューから2001年の1stベスト『FUN for FAN』までの楽曲群を語っていこう。

1st love the island

1998年7月1日 約28万枚

作詞:小室哲哉・MARC、作曲・編曲:小室哲哉

モーニング娘。やCHEMISTRYを輩出する伝説的オーディション番組『ASAYAN』にて1998年に行われたボーカリストオーディション。2月の最終電話投票審査で80万票を集め1位となり、小室哲哉プロデュースにより今作でデビューした。自身唯一の8cmシングル。ちなみに当初はカップリングの「明日、あつく、もっと、つよく」がデビュー曲になる予定だったとか。

グアム政府観光局『グアム大夏祭’98キャンペーン』CMソング。失恋した女の子が心の傷を癒すためひとり南の島(?)を訪れるというサマー・ポップナンバー。この瑞々しいサウンドを聴いてると、常夏の海・雲一つない悲しいほど青い空が否が応にも広がってくる。歌詞の面でも〈愛は結局出会っても 不安で何も楽になれない〉〈空港ではきかえた サンダルがちょっとてれてる〉等、胸を打つ小室節が満載。デビュー作にして最高傑作といえる大名曲である。かなり不安定でたどたどしいあみのボーカルがこの儚さに拍車をかけている。

2001年にあみが引退の危機に瀕した際には、このシングルを再びチャート入りさせようというファン主導の大運動が巻き起こり実際にデイリーチャート50位に再浮上するという現象になった。この運動は「AAA計画=アピアー・あみーゴ・アゲイン計画」と呼ばれ今なお一部で語り継がれている。運動の呼びかけはインターネット等で行われたらしいけど当時は2001年。まだ現在ほどネットが普及していない時代にここまで広がりを見せたのはかなり凄い。

おすすめ度:A+
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

2nd alone in my room

1998年9月17日 約35万枚

作詞:小室哲哉・MARC、作曲・編曲:小室哲哉

ZARDの「運命のルーレット廻して」、野猿の「叫び」に阻まれチャート最高順位は3位だったが累計では35万枚を達成。前作「love the island」を上回るセールスを記録した。

グアム政府観光局『’98 ウィンターキャンペーン』CMソング、TX系『ASAYAN』オープニングテーマ。恋愛ソングだった前作からちょっと趣が変わり都会っぽいクール感が増した。だけどメロディーは抜群にキレキレで素晴らしい。サビも平メロも全てがキレキレメロディー。「love the island」も大好きだがこちらもそれに負けない位好きな曲である。どうでもいいが〈楽しいかもね〉〈わるくないね〉〈悲しいかもね〉〈寒くなってきたね〉〈たまにはいいね〉と、「ね」の連打が凄い。

曲の良さに加え、MVのあみが滅茶苦茶カワイイのもポイント。言葉では伝えきれないが正直殺人的な可愛らしさである(DAMのカラオケで入れると観ながら歌えますので是非)。ジャケットではあみの代名詞とも言えるアヒル口が早くも登場。

おすすめ度:A+
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

3rd all night long

1998年11月5日 約39万枚

作詞:小室哲哉・MARC、作曲・編曲:小室哲哉

先着20万枚分に合計10タイプのトレーディングカードが付属していたという。SPEED「ALL MY TRUE LOVE」の2週目(17万枚)に敗れチャート最高順位は2位だったが、累計39万枚を記録しまたも前作を上回るセールスを記録。順位・売上共に1stから右肩上がりで増えて来ていた。

アルペンスノーボード『kissmark』CMソング。トランスをベースとしたダンサブルナンバーでかなりカッコイイ系の楽曲。サビの〈I need your love I need your love all night long〉は抜群に耳に残る。鈴木あみのダンスナンバーでは人気曲ではあるが、サビ以外のメロディアス性は放棄されているので歌としてはそこまで好きでは無い。

おすすめ度:C
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

4th white key

1998年12月16日 約50万枚

作詞:MARC・小室哲哉、作曲・編曲:久保こーじ・小室哲哉

初動18万枚を記録したが、稲葉浩志の1stソロシングル「遠くまで」がそれを大幅に上回る初動41万枚を叩き出したため最高順位は2位。しかし累計で遂に50万枚に達するヒットを記録し、「BE TOGETHER」に次ぐ自身2番目の売上となった。

前作に引き続きスノーボード『kissmark』CMソング。Bメロのキーが高く、特に〈そろそろカギをあ・け・て~〉〈こころの傷がし・み・る~〉の部分は明らかにあみの限界を超えた設定にしてあり鬼畜。一転してサビでは低音になるのだがそのギャップが魅力的で、初めて聴いた時からあみを代表する冬の名曲という印象がある。ところで結局「White Key」ってどういう意味なの?

おすすめ度:B+
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

5th Nothing Without You

1999年2月17日 約41万枚

作詞:MARC、作曲:小室哲哉、編曲:小室哲哉・久保こーじ

初動22万枚を記録したが、宇多田ヒカルの「Movin’on without you(12cm)」(初動37万)、SPEEDの「Precoius Time」(初動35万)に阻まれ最高順位は3位。今作からSMEJ Associated Recordsから小室哲哉専用レーベルTRUE KiSS DiSCに移籍。あみ自身も出演したプレイステーションゲーム『モンスターファーム2』CMソング。このシングルをゲームで読み込ませると、あみをモデルにしたレアモン「ミーア」が再生される。

跳ねるような感覚で展開してゆく一曲。一見爽やかなポップソングだが、よくよく聴いてみるとメロディーが何とも複雑でカオスな印象が出来上がってゆく。長い事フワフワした音程で進んでゆくがサビの〈かっらっだじゅう~♪〉ではそれまでのモヤモヤを払拭するように突き抜けるのでかなり心地良く爽快…なんだけどサビらしいサビは何とこの1回きり!後はまたフワフワしたテンションで歩き出し、そしてそのまま終わってしまう。

抜群のキャッチーさと恐ろしい程の平淡さ、複雑な曲構成、さらに世紀末らしい謎のカオスさと、本来なら絶対に交わるハズの無い様々な色がごちゃごちゃに内在する唯一無二の名(迷)曲である。ある種の中毒性は秘めていると思う。一度ハマったら抜け出せない。最初に買ったアルバム『SA』の1曲目を飾っていたという事もあり思い入れが強く僕にとって鈴木あみ始まりの1曲といえばコレである。当時小室もあみも多忙だったそうで、あみはスタジオ入り後30分で歌詞を覚えレコーディングしたとか。全体に流れるカオス感はそれも原因の一つか。

おすすめ度:A
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

6th Don’t leave me behind/Silent Stream

1999年3月17日 約27万枚

1stアルバム『SA』発売日の1週間前にリリースされた先行シングル。2曲ともアルバムに入っているにも関わらずこのシングルもそれなりの売上を見せた。速水けんたろう・茂森あゆみ・ひまわりキッズ・だんご合唱団の「だんご三兄弟」(3週目・58万枚)、安室奈美恵の「RESPECT the POWER OF LOVE」(初動20万枚)に阻まれ最高順位は3位。

Don’t leave me behind

作詞:Ami・MARC、作曲:小室哲哉、編曲:小室哲哉・久保こーじ

日本コダック春のキャンペーンCMソング。スタッフの提案であみが作詞に参加。普通の部分があみの心境で、括弧内の詞はあみの友達に当てて書かれているという。前作に負けず劣らず混沌とした空気の漂うナンバーだが、ファン人気はかなり高い一曲らしい。突き抜けたサビでは無いものの繰り返し聴いてると徐々にハマってくる。

おすすめ度:B
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』、他

Silent Stream

作詞:MARC、作曲・編曲:久保こーじ

アサヒ飲料バヤリースCMソング。作詞がMARC、作・編曲が小室の一番弟子と言われる久保こーじなので小室は制作に関与していない一曲。その為か混沌さは影をひそめ、ごく普通のミディアムソングという感じだがこれが名曲。明るさの中に切なさが混じったメロディーもさることながら〈流れる雲キミと二人 いつまでも見上げていたい 無限に夢膨らませて 離れずに恋していたい〉等の、過ぎ去ったいつかの夏が蘇るようないじらしい程真っ直ぐな歌詞が胸を打つ。僕としては鈴木あみで一番好きな曲はコレ。小学生時代の夏休みを思い出すような、ジュブナイル感のある大名曲だ。

おすすめ度:A+
収録アルバム:1st『SA』、1stベスト『FUN for FAN』

1stアルバム SA

1999年3月25日

ボクのしあわせ

作詞:前田たかひろ、作曲・編曲:久保こーじ、ストリングスアレンジ:村山達哉

前田たかひろと久保こーじによるストレートな爽やかポップ。こねくりまわした作風が味を出す小室曲とはまた異なるまっすぐな魅力に包まれている。手抜き楽曲が多いとネット上で囁かれている1st『SA』の中では最もキャッチーでしっかりした新曲。僕も初めて聴いた時から好きな曲である。「Silent Stream」と同じジュブナイル感。Amazonのレビューでも、アルバム曲ではコレが一番好きというコメントが多い。

おすすめ度:A
収録アルバム:1st『SA』

7th BE TOGETHER

1999年7月14日 約87万枚

作詞:小室みつ子、作曲・編曲:小室哲哉

浜崎あゆみの「Boys & Girls」(初動26万)、V6の「太陽のあたる場所」(初動17万)ら強敵を自己最高初動の31万枚で抑え、初のシングルチャート1位を獲得。90万枚に迫る売上を記録し、「white key」を超え自身最大のヒット曲となった。ちなみに浜崎あゆみは当時最大のライバルと言われていて緊張の直接対決だったという。初動ではあみが勝ったが、累計では浜崎がミリオンに達し逆転した。

モスバーガーCMソング。〈BE TOGETHER~ BE TOGETHER~♪〉というサビはあまりにも有名で、間違いなくあみで最も有名な曲はコレだろう。代表的過ぎて、CDで聴いても新たな魅力の発見には至らずそこまで好きな一曲では無いものの、この爽快感は何だかんだ良い。1999年、ノストラダムスの影に怯えながら過ごしていた小4の夏が蘇る。実はTM NETWORKのカバーであり、元々は87年のアルバム『humansystem』収録曲だったのだがそちらは聴いた事が無い。

おすすめ度:B
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』(Shadow Dancing Mix)、1stベスト『FUN for FAN』、他

8th OUR DAYS

1999年9月29日 約46万枚

作詞:小室哲哉・小室みつ子、作曲・編曲:小室哲哉

ゆずの「友達の唄」、上原多香子の「Come close to me」など強豪に打ち勝ち、前作「BE TOGETHER」に続いて1位を獲得。自身最高の大ヒットを飛ばしていたモーニング娘。「LOVEマシーン」の連続1位を3週で止めた。

カネボウプロスタイルCMソング。自身初のバラードシングル。『CDTV』等のランキング番組でよくかかるサビ〈Just the way you are~〉のパートはなんと最後の最後にしか無く、延々と焦らしに焦らされる。ここまでサビを焦らされる曲というのも珍しい。と言っても全体的に良メロでゆったり心地よく進行してゆくのでかったるさも無く聴き易い。最後の〈Just the way you are~〉を聴くために4分間待つわけだが不思議と待ててしまう。これは名曲である。MVはバスケットボールがテーマになっているがストーリーはよく分からない。でもあみがカワイイからオールOK。

おすすめ度:A
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』(Orchestral Winter Mix)、1stベスト『FUN for FAN』、他

9th HAPPY NEW MILLENNIUM

1999年12月22日 約36万枚

作詞:鈴木あみ・前田たかひろ、作曲:小室哲哉、編曲:小室哲哉・久保こーじ・中堅工房

40万枚限定生産シングル。初動30万枚を叩き出したが、J-FRIENDSの「Next 100 Years」(初動31万枚)に約1万枚差で敗れ2位に。

カネボウプロスタイルCMソング。当時1999年から2000年の年越しは「ニューミレニアム」とか言われてかなり世間的に盛り上がっていたのでそれを意識した曲だろう。しかしそんなタイトルとは裏腹に、妙にダークでデジタルチックなアレンジの一曲。パッと聴いた印象は暗く、どう考えてもハッピーでは無い。2000年を迎えるに当たってのお祝いというよりは混沌とした世紀末を嘆きあかす警告ソングといった趣の方が強い気がするのだが…。

実際〈すぐ世界はメチャクチャになりそうな世紀末〉とかいうフレーズも飛び出すし。その直後に〈でも ふたりの愛は始まる〉とフォローが入るが、いくらなんでも世界がメチャクチャになるなんて言われたら不安感しか残らないしあんたらの愛が始まるとか言われてもいやいやシラネーヨという気にしかならない。全体的になぜこんな不穏な空気が漂っているのだろうか?1999年から2000年に渡っての、あの混沌とした雰囲気を表しているといえばそうかもしれないが…。他の年越しには合わないが99年→00年にだけは合う。

おすすめ度:C+
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』(2G Mix)、1stベスト『FUN for FAN』

10th Don’t need to say good bye

2000年1月26日 約34万枚

作詞:鈴木あみ・小室哲哉・小室みつ子、作曲・編曲:小室哲哉

初動27万枚と申し分無い数字を出した。しかしサザンオールスターズ「TSUNAMI」(初動65万)、モーニング娘。「恋のダンスサイト」(初動60万)、椎名林檎「ギブス」(初動40万)「罪と罰」(初動36万)というモンスター級のメンツと当たってしまい今作は5位に終わった。前週1位だったL’Arc~en~Cielの「NEO UNIVERSE/finale」が一気に6位にまで落ちている。

アサヒ飲料バヤリースCMソング。卒業をテーマにしたミディアムナンバー。不穏だった前作とのギャップも手伝ってかかなりの名曲に感じる。これは卒業ソングの隠れた名曲だ。メロディーが染みまくる。〈車途絶えた 夜のブリッジ はるか眺めたビル街 ただふたりきり〉という歌詞が、情景が浮かんで好き。ラストサビでは音程が上がるのでかなり苦しそうに張り上げるあみの声が確認できるがコンピューターで補正しているのかボーカルがロボット声みたいになっている。もはやそれも鈴木あみの味である。

おすすめ度:A
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』、1stベスト『FUN for FAN』、他

2ndアルバム infinity eighteen vol.1

2000年2月9日

あしたの私に会いに来て

作詞:小室みつ子、作曲:木根尚登、編曲:中堅工房

マニアックな雰囲気が広がり始めていた2ndアルバムにおいて一種の清涼剤のような役割を担うミディアム・ラブソング。安心できる良い「うた」。同アルバムを買った当初は、オリジナル曲ではコレばっかり聴いていた。2000年ミレニアム前後の空気を思い出すサウンドで懐かしくなる。ちなみに作曲はTM NETWORKの木根尚登。

おすすめ度:B+
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』

EVIDENCE OF LOVE

作詞:前田たかひろ、作曲・編曲:小室哲哉・松尾和博

R&Bチックな曲。買ってから実に8年後、何気なくアルバムを通して聴いていたらピンときたのがコレ。クール系ながらメロディーや雰囲気が意外と良い。ただ、あみのボーカルに過剰な程エフェクトがかけられており、聴いてると若干酔いがまわってきそうな危険性も感じる。作曲の松尾和博氏は小室哲哉や久保こーじ周りのギタリストで、安室奈美恵・globe・華原朋美らのレコーディングにも参加していた人物。

おすすめ度:B
収録アルバム:2nd『infinity eighteen vol.1』

11th THANK YOU 4 EVERY DAY EVERY BODY

2000年4月12日 約23万枚

作詞:小室哲哉・鈴木あみ・前田たかひろ、作曲・編曲:小室哲哉

2ndアルバム『infinity eighteen vol.1』から2ヶ月。Sadsの「忘却の空」や小柳ゆきの「愛情」ら強敵を抑え、「OUR DAYS」以来となるシングルチャート1位を獲得した。現状最後のシングル1位獲得曲となる。コダックスナップキッズCMソング。

一見すると聴き心地の良い明るいポップソングだが歌詞が曲者。基本的には〈恋愛観も将来設計も聞きたい〉〈もっとくっついてたい〉〈携帯は着信もない〉〈そんなんだって恋は勇気になる〉など女の子の日常が軽快に歌われるのだがサビが問題。〈明日をのぞきたい まだまだこわくない〉までは元気で良いのだがその直後に〈だけどDNAはたしかに くずれさって日々へってく〉という壊滅的な宣告が突如飛び出す。

何の前触れも無い。急にどうした?さっきまであんなに仲良く、楽しくやってたじゃん…。〈明日をのぞきたい〉って前向きな気持ちで行ってたのに次の瞬間には地獄に突き落とされているのだ。何故いきなり遺伝子の話を持ち出してくるのか。その後は〈だけどTHANK YOU 4 EVERY DAY〉と続くが文章の流れとしては崩壊している。〈だけど〉って何だよ〈だけど〉って。ここでの〈だけど〉の意味がサッパリ分からない。

さらに2番でもしつこく〈イイ事もサイアクな事だって どれもこれもDNAの種〉というフレーズが。覚えたてなのだろうか?もはやDNAって言いたいだけだろコイツ?という気にもなってくるが、ポップソングとしては普通にキャッチーなので歌詞を気にしなければ中々好きな曲ではある。ちなみに作詞は前田たかひろ、小室哲哉、鈴木あみの3人共同名義。誰が戦犯なのか?そして他の二人は何も言及しなかったのか?考え出すと謎が深まるばかりの奇跡のショッキングナンバーである。

おすすめ度:B
収録アルバム:3rd『INFINITY EIGHTEEN Vol.2』、1stベスト『FUN for FAN』

12th Reality/Dancin’ in Hip-Hop

2000年9月27日 約21万枚

初動14万枚を記録したが、浜崎あゆみの「SURREAL」(初動31万枚)、倉木麻衣の「Simply Wonderful」(初動26万枚)に阻まれ最高順位は3位。浜崎あゆみとは昨年の「BE TOGETHER」では勝利したが、1年で逆転されてしまう形となった。「鈴木あみ」名義では最後のシングル。更に小室哲哉プロデュース、TRUE KiSS DiSCからのシングルとしても最後である。

所属事務所との契約問題で翌年以降は活動休止に追い込まれる。実質的な引退状態を危惧したファンが「love the island」を大量購入しデイリーチャート50位に送り込んだり、あみの復帰を求める署名活動を展開。それを受けて急遽ベスト盤『FUN for FAN』がリリースされる等一定の盛り上がりは見せた。その後本名の「鈴木亜美」に名義を変え、メジャーでのリリースは2005年まで空く。

Reality

作詞:小室みつ子・小室哲哉、作曲・編曲:小室哲哉

ブルボン『チョコでつつんだシリーズ』CMソング。サビは辛うじて耳に残るっちゃ残るんだけど、全体的に大人しいを通り越して暗い。契約問題でのゴタゴタが作品にも反映されてしまったのか?「THANK YOU 4 EVERY DAY EVERY BODY」でキャッチーさを使い切ってしまったのか?TKブームが終焉を迎えつつあり、90年代を駆け抜けた小室ももう息切れ状態だったのか。『FUN for FAN』で初めて聴いた時は全く耳に残らなくて飛ばし気味だったが、最近改めて聴いてまぁまぁこれも味わい深いかなと思うようになった。

おすすめ度:C
収録アルバム:1stベスト『FUN for FAN』

Dancin’ in Hip-Hop

作詞:鈴木あみ・小室哲哉、作曲・編曲:小室哲哉、Rap作詞:MEAN MIMI

カネボウ『プロスタイルフォーミングワックス』CMソング。その名の通りヒップホップ調のナンバー。序盤からこれ誰なんだ!?BENNIE Kか!?という女性ラップが入る。ラップ詞を担当したMEAN MIMIとは何者なんだ。ヒップホップ調とは言え全体的にけだるさ・退廃的な空気が蔓延している。良く言えば癖になるけど、歌詞の9割が英語だしキャッチーさは無い。「Reality」とこの曲は翌年5月の初ベスト『FUN for FAN』に収録され、オリジナルアルバム未収録。

おすすめ度:C
収録アルバム:1stベスト『FUN for FAN』

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