T-BOLAN 歴代アルバム感想 #2 ~2002-2010~
こんにちは、孤独なJ-POPファン、マー・田中(@kazeno_yukue)でございます。
この記事ではT-BOLANの各アルバム感想・それぞれのおすすめ度を、発売順に記載してまいります。
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4thベスト complete of T-BOLAN at the BEING studio
2002年7月25日 売上約0.4万枚
2012年9月26日(再発盤)
▼収録曲
01.離したくはない/02.じれったい愛/03.刹那さを消せやしない/04.おさえきれない この気持ち/05.傷だらけを抱きしめて/06.Bye For Now/07.マリア/08.わがままに抱き合えたなら/09.すれ違いの純情/10.LOVE/11.愛のために 愛の中で/12.Happiness/13.My Life is My Way(LIVE Ver.)/14.Heart of Gold(LIVE Ver.)/15.EVERYTIME YOU GO AWAY(Daryl Hall & John Oatesカバー)/16.DON’T LET ME DOWN(The Beatlesカバー)
4thベストアルバム『complete of T-BOLAN at the BEING studio』。
ビーイング主導でアーティスト毎に纏められた『at the BEING studio』シリーズの記念すべき第1弾。全曲リマスタリング、ライナーノーツ付き、スペシャルBOX仕様。2012年9月26日には価格を1680円に改め期間限定で再発された。
ベスト盤としては96年の『SINGLES』『BALLADS』、99年(解散時)の『T-BOLAN FINAL BEST GREATEST SONGS & MORE』に続く4作目であった。
今回は8thシングル「すれ違いの純情」カップリングだった「Happiness」がアルバム初収録の他、「My Life is My Way」「Heart of Gold」のライブ音源も収録。またラストには洋楽カバー2曲が収録されている。これは『Royal Straight Soul』シリーズ(ビーイングアーティストが様々な洋楽をカバーしたオムニバスアルバム)に森友嵐士が参加した際の貴重音源である。
「離したくはない」「Bye For Now」「マリア」等の代表ヒット曲はしっかり入っている点は他のベスト盤と同様。ただ2010年には「JUST ILLUSION」「じれったい愛 ’98」以外の全シングル及びアルバム・カップリングからも選ばれている決定盤ベスト『LEGENDS』が出ているので、どうせならそっちを手に取った方がT-BOLAN初心者の人にとっては良いと思う。今作に収録されているシングル群は全て『LEGENDS』にも入っているしね。
今作の特徴としては終盤に入っているライブ音源2曲・洋楽カバー2曲であろう。「My Life is My Way」は92年の3rdアルバム『SO BAD』収録曲だが、原曲とは比べ物にならない程ロック色が増していて勢い抜群。流石はライブ音源。こんなに化けるのかという感じでもう原曲には戻れない…。一方「Heart of Gold」のライブ音源は『FINAL BEST』にも入っていたし確かに良い曲だけどまたか…と思ってしまう。洋楽カバー2曲は中々悪くない。洋楽を全く知らない僕(それで音楽ブログやってんのかよ…とか言わないでネ)でもどこか聞き覚えのある曲だったし、森友の熱いボーカルの魅力はしっかり発揮されている。
そんなわけで今作はT-BOLANをある程度聴いて興味を持った人が終盤4曲のレア音源を回収するためのアルバムという捉え方で良いと思う。初心者からしたらアルバム曲のライブ音源とか洋楽カバー入れる位なら漏れているシングルをその分収録してくれよと思うだろうし。一発目に選ぶベスト盤としてはあまりオススメできないかな。
おすすめ度:B
5thベスト BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
2007年12月12日 売上約4万枚
▼収録曲
01.離したくはない/02.Bye For Now/03.じれったい愛/04.マリア/05.サヨナラから始めよう/06.おさえきれない この気持ち/07.刹那さを消せやしない/08.わがままに抱き合えたなら/09.Heart of Gold/10.すれ違いの純情/11.傷だらけを抱きしめて
5thベストアルバム『BEST OF BEST 1000 T-BOLAN』。2002年の『complete of T-BOLAN at the BEING studio』から約5年ぶり。
ビーイング創立30周年に合わせて10パターン一斉発売されたベストアルバムシリーズの一つ。2002年~2003年に発売された『at the BEING studio』シリーズの簡易版的構成でタイトルの1000とは定価の税抜価格を表している。今シリーズの公式サイトではライナーノーツを読む事が可能だったが現在ではサイトごと削除されている。
ベスト盤としては96年の『SINGLES』『BALLADS』、99年(解散時)の『T-BOLAN FINAL BEST GREATEST SONGS & MORE』、02年の『complete of T-BOLAN at the BEING studio』に続く5作目であった。
今作には1st「悲しみが痛いよ」3rd「JUST ILLUSION」11th「LOVE」を除いた94年までのシングルが収録されている他、「Heart of Gold」(「離したくはない」カップリング)がプラスされている。ジャケット写真は93年の4thアルバム『HEART OF STONE』からの流用。チャート初登場の62位から4週目に最高位の42位を記録し、『BEST OF BEST 1000』シリーズの中では最高順位となった。
収録シングルは全て『complete of T-BOLAN at the BEING studio』と被っているが、あちらではライブ音源だった「Heart of Gold」が今作ではスタジオ音源に差し替えられているという違いがあるので完全下位互換とはなっていない。とは言えT-BOLANのベスト盤としては2010年に『LEGENDS』が出ており、あちらは「JUST ILLUSION」「じれったい愛 ’98」以外の全シングルに加えアルバム・カップリングからも人気曲を選出(「Heart of Gold」も入っている)した2枚組決定盤となっている。なので正直いま今作を選ぶ利点は薄い。
ただ「離したくはない」「Bye For Now」「マリア」等の主要曲は当然ながらしっかり入っているので大ヒット期のシングルだけ聴きたいという要望なら叶えられる。あと斉田才氏によるライナーノーツ(事実と異なる部分が随所にあるとの指摘が多い)は今作にしかないポイントと言えるだろう。2016年頃までなら公式サイトで読む事が出来たんだけどねぇ。
今作は『BEST OF BEST 1000』シリーズの中では目立ったヒットを記録した。2006年に横浜アリーナで行われた亀田興毅のボクシング戦で森友が登場し国家独唱をしたのが大きな話題になったが(ちなみにこの時の視聴率は41%を記録したらしい)、その影響によるものなのだろうか?ってかそれくらいしか理由が見当たらない。02年の『complete of T-BOLAN at the BEING studio』が0.4万枚しか行かなかった事を考えると、ベスト盤のリリースってのは本当にタイミングが大事なんだな…と思う。
おすすめ度:C
6thベスト LEGENDS
2010年3月24日 売上約1万枚
▼DISC.1 収録曲
01.離したくはない/02.Bye For Now/03.マリア/04.悲しみが痛いよ/05.サヨナラから始めよう/06.じれったい愛/07.おさえきれない この気持ち/08.すれ違いの純情/09.刹那さを消せやしない/10.傷だらけを抱きしめて/11.わがままに抱き合えたなら/12.LOVE/13.SHAKE IT/14.愛のために 愛の中で/15.Be Myself
▼DISC.2 収録曲
01.満月の夜/02.Hold On My Beat/03.Dreamin’/04.Heart of Gold/05.Teenage Blue/06.あふれでる感情/07.BOY/08.My life is My way/09.鏡の中の嘘が微笑むよ/10.遠い恋のリフレイン/11.Only Lonely Crazy Heart/12.泥だらけのエピローグ/13.Dear/14.No.1 Girl/15.Smile
6thベストアルバム『LEGENDS』。森友嵐士の復活シングル「抱きしめていたい/キズナ」と同時発売であり、両方を購入するとオリジナル・オルゴールが当たる応募券が付いていた。初回限定盤にはT-BOLANの歴史を振り返るDVD『T-BOLAN History of 1991-1999』が付属する。
ベストアルバムとしては96年の『SINGLES』『BALLADS』、99年(解散時)の『T-BOLAN FINAL BEST GREATEST SONGS & MORE』、02年の『complete of T-BOLAN at the BEING studio』、07年の『BEST OF BEST 1000 T-BOLAN』に続く6作目。
DISC.1は「JUST ILLUSION」「Heart of Gold 1996」「じれったい愛 ’98」を除いた全シングル表題曲を収録。DISC.2はアルバム・カップリングから厳選された楽曲に加え未発表曲「満月の夜」が収録されている。
解散前、解散後あわせて6作目のベスト盤となりようやくリリースされた決定盤、それが今作『LEGENDS』である。リメイクを除くと「JUST ILLUSION」のみ外されたがそれ以外のシングル表題曲を一挙に押さえられる。「JUST ILLUSION」が抜けているのは過去ベスト盤でも同様(今作から13年後の『T-BOLAN COMPLETE SINGLES~SATISFY~』にてようやくベスト初収録される)。
シングル表題曲だけでなくアルバム・カップリングからも人気曲・重要曲がチョイスされているので素晴らしい。特に「Dear」や「Smile」はシングルと同等かそれ以上に素晴らしい隠れ名曲なので、T-BOLAN初心者の人でもきっと気に入ると思う。新曲「満月の夜」も中々良いミディアムソングだがこれはいつ頃収録されたのだろうか? 全盛期のイメージとはちょっと違った声に聞こえるので活動末期頃の録音なのでしょうか。
そんなわけで数あるT-BOLANのベスト盤の中で僕が最もオススメなのは今作である。2枚組ということでガッツリT-BOLANの世界に浸れるし、逆に今作があればオリジナルアルバムまでわざわざ聴かなくて良いかも…という位にお腹一杯になれる。ただ『夏の終わりに』シリーズのアコースティックリメイク系は今作ではカバーできないのでそれは2017年の『T-BOLAN~夏の終わりにBEST~LOVE SONGS+1 & LIFE SONGS』で補完すると良い。
おすすめ度:A
著者:マー・田中(@kazeno_yukue)
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