KinKi Kids 歴代アルバム感想 #1 ~1997-2004~
こんにちは、孤独なJ-POPファン、マー・田中(@kazeno_yukue)でございます。
この記事ではKinKi Kidsの各アルバム感想・それぞれのおすすめ度を、発売順に記載してまいります。
1st A album
1997年7月21日 売上約103万枚
01.Rocks/02.Kissからはじまるミステリー/03.Tell me/04.僕は思う※1/05.せつない恋に気づいて/06.DISTANCE/07.ひとりじゃない※2/08.あの娘はSo Fine/09.FRIENDS/10.たよりにしてまっせ
※1…堂本光一ソロ
※2…堂本剛ソロ
1stアルバム『A album』。
デビューシングル「硝子の少年」と同時発売だがそれは未収録で、シングル曲無しのアルバムとなっている。とはいえデビュー前からドラマ主題歌に起用されたり、ライブで披露されていたりした曲が多いためリリース前から話題沸騰。当時彼らの人気は最高潮に達しており、デビュー自体ジャニーズという枠を飛び越えて世間一般層をも巻き込む一大出来事という感覚があった。初回プレスは「硝子の少年」のシングルとのセット仕様。
シングル・アルバム共に初登場1位、ミリオンセラーという大ヒットとなった。当時、1stシングルと1stアルバムが両方ミリオンを突破するというのはDEENが94年に達成(シングル「このまま君だけを奪い去りたい」とアルバム『DEEN』)して以来、史上2組目の快挙だった(その後Kiroro、宇多田ヒカル、倉木麻衣、CHEMISTRYが達成)。オリジナルアルバムでは自身最高売上であり、全体でも2000年の初ベスト『KinKi Single Selection』に次ぐ自身2番ヒット。またジャニーズ歌手のオリジナルアルバムでは2010年に嵐が『僕の見ている風景』をリリースするまでは最高売上を誇っていた。
主なタイアップ
・「Kissからはじまるミステリー」…剛主演ドラマ『金田一少年の事件簿』第2期エンディング
・「僕は思う」…光一主演ドラマ『銀狼怪奇ファイル』エンディング
・「ひとりじゃない」…剛主演ドラマ『金田一少年の事件簿』第1期エンディング
・「FRIENDS」…KinKi Kids主演ドラマ『若葉のころ』主題歌
母親がKinKiファンだった事もあり、発売時(ワタクシ小学2年生)にリアルタイムで購入した作品。当時の小中高生達に絶大なる人気を誇っていたドラマ『金田一少年の事件簿』『銀狼怪奇ファイル』の主題歌がやっとCDで聴けるのか!という大変大きな感動があった。
当時J-POPそのものに興味は無かったが、大好きで毎週欠かさず録画したりビデオで繰り返し観たドラマの主題歌がまとめてCDで聴けるという事でその喜びは絶大なものだった。特に「僕は思う」「ひとりじゃない」「FRIENDS」等は毎日学校から帰るや否やリピートして聴きまくっていたので思い入れも非常に深い。さらに中学生になってから改めて聴きかえした際にその魅力に気付いたラブバラード「せつない恋に気づいて」は未だに五本の指に入るほどにお気に入りである。本当に名曲だらけだ。
この頃は二人ともまだ初々しくストレートな歌声で、まさに溌剌としたジャニーズアイドルという爽やかさが眩しい。とにかく全曲が瑞々しい勢いに満ちておりシングル無しのアルバムながら文句ナシの名盤であると思う。
おすすめ度:A+
2nd B album
1998年8月12日 売上約86万枚
01.スッピンGirl/02.仮病をつかおう/03.愛されるより 愛したい/04.MY WISH※1/05.愛なんてコトバじゃ言えない/06.ずっと抱きしめたい/07.イノセント・ウォーズ/08.ボーダーライン/09.Message/10.Slowly※2/11.このまま手をつないで/12.ジェットコースター・ロマンス/13.硝子の少年
※1…堂本光一ソロ
※2…堂本剛ソロ
2ndアルバム『B album』。
前作『A album』と同時発売だったシングル「硝子の少年」(179万枚)の他、「愛されるより 愛したい」(164万枚)「ジェットコースター・ロマンス」(93万枚)を収録。直前の7月29日にリリースされていた「全部だきしめて/青の時代」は未収録(次回作『C album』に持ち越し)。タイトルの「B」には「Be a Best album」というニュアンスが込められているという。ミリオンは逃したものの、オリジナルアルバムでは前作に次ぐ2番ヒットとなった。
基本的には前作と同じくストレートなアイドルポップが展開される。1曲目を飾る爽快な「スッピンGirl」、胸キュンミディアム「愛なんてコトバじゃ言えない」、コンサートのアンコールでも披露される人気ナンバー「このまま手をつないで」等はどれも二人のまっすぐな歌声が光る良曲。
さらに今作では以後数作で定番となる剛・光一それぞれの自作曲が初登場。当時フジテレビでやっていた音楽バラエティ『LOVE LOVE あいしてる』内で吉田拓郎やTHE ALFEE坂崎らから直接レッスンを受けていた彼らの音楽的成長がここから形となって現れ始めるわけだ。ただ自作である「MY WISH」「Slowly」どちらも他の提供曲と変わらない爽やかなナンバーであり、この時点ではまだ後に見られるようなそれぞれの音楽的カラーは出ていない。より深化して行く前の、彼らの音楽的黎明期が垣間見えるという点でも興味深い一作である。
おすすめ度:B
3rd C album
1999年8月4日 売上約81万枚
01.It’s All Right/02.ふらいんぐ・ぴーぷる’99/03.キミは泣いてツヨクなる/04.全部だきしめて/05.あのときの空/06.Peaceful World※1/07.やめないで,PURE/08.Natural Thang/09.フラワー/10.BRAND NEW DAY/11.さまざまな愛※2/12.Rocketman/13.青の時代
※1…堂本光一ソロ
※2…堂本剛ソロ
3rdアルバム『C album』。
シングル「全部だきしめて/青の時代」(115万枚)「やめないで,PURE」(65万枚)「フラワー」(104万枚)収録。98年12月の100万枚生産限定シングル「Happy Happy Greeting/シンデレラ・クリスマス」は未収録となった。また「やめないで,PURE」は表記は無いがシングル時とはバージョン違いで、翌年の1stベスト『KinKi Single Selection』に収録されたバージョンとも異なる今作のみのアレンジである。
ミリオンシングル2作を含んでいるがそれらには頼らずに冒頭3曲を新曲で固めており、そのどれもが勢い抜群の良メロジャニーズポップで痛快。全体的にまだまだ全盛期特有のオーラで満ちているしラストがKinKiを代表する名バラード「青の時代」で締められるというのも良い。元気一杯でカラッとしたKinKiを楽しめる高値安定の一作。次回作『D album』以降はセルフプロデュースになりアーティストっぽさを増してゆくので、真っ直ぐな歌声でアイドルポップを歌う初期KinKiのテイストは今作まででひと区切りという感じになるのかな。
一方自作曲では光一・剛それぞれのカラーが早くも出てきており、特に剛作の「さまざまな愛」はミスチルで言うならば「終わりなき旅」を思わせる自分探し系大作バラード。確かな名曲だがメロディーも歌詞も結構重く、元気ハツラツのジャニーズポップで固められた今作の中では若干浮いている気も…。
おすすめ度:B
1stベスト KinKi Single Selection
2000年5月17日 売上約125万枚
01.Theme of KinKi Kids ’00※/02.硝子の少年/03.愛されるより 愛したい/04.ジェットコースター・ロマンス/05.全部だきしめて/06.青の時代/07.Happy Happy Greeting/08.シンデレラ・クリスマス/09.やめないで,PURE/10.フラワー/11.雨のMelody/12.to Heart/13.好きになってく 愛してく
※…インスト
1stベストアルバム『KinKi Single Selection』。この時点で発売されていたシングルA面曲をリリース順に収録したシングルコレクション。
シングル「Happy Happy Greeting/シンデレラ・クリスマス」(100万枚限定 61万枚)「雨のMelody/to Heart」(85万枚)「好きになってく 愛してく」(52万枚)がアルバム初収録。「好きになってく 愛してく」と両A面だった「KinKiのやる気まんまんソング」は未収録となり、長らくアルバム未収録のままだったが2017年のオールタイムベスト『The BEST』にてようやく収録された。また「やめないで,PURE」はシングルとも『C album』とも異なる独自のアレンジバージョンとなっている。
初回盤は特製フォトブック付。1stアルバム『A album』以来のミリオン突破となりアルバムでは自身最大ヒットとなったが、1st・2ndシングルの売上には及ばなかった。
デビューから3年間のシングルをまとめてある。この時期は売上全盛期でどれも大ヒットした曲ばかりだし、楽曲としても強く耳に残る名曲ばかり。世間的にKinKiの名曲というとまずこの時期の曲たちが浮かぶんじゃなかろうか。当時は「雨のMelody」以降のシングルに加え98年の限定生産シングル「Happy Happy Greeting/シンデレラ・クリスマス」がアルバム初収録だったので重宝されたし、記念すべき二人の初・自作シングル「好きになってく 愛してく」(詞:剛、曲:光一)で終わるという点でも中々にアルバムとして聴きごたえがある。
2017年にはオールタイムベスト『The BEST』が出たため、これからKinKiを聴いていこうという人には基本的にはあちらをお勧めするが、「全盛期のジャニーズアイドル全開なKinKiを聴きたい!」「有名ヒットシングルをとにかく聴きたい!」という方は今作の方が聴きやすいと思う。二人の個性が開花してゆくのはセルフプロデュースとなっていくこれ以降だったりするので、今作を聴いて興味を持ったならば続編である『KinKi Single SelectionⅡ』、または『The BEST』に進むのがオススメだ。
おすすめ度:A
KinKi Single Selection / KinKi Kids
4th D album
2000年12月13日 売上約50万枚
01.Burning Love/02.Back Fire/03.夏の王様/04.Misty/05.エンジェル/06.十二月※1/07.ナンとかしましょう/08.こたえはきっと心の中に/09.永遠の日々…※2/10.欲望のレイン/11.KinKi Kids forever/12.もう君以外愛せない/13.Hey!和
※1…堂本剛ソロ
※2…堂本光一ソロ
4thアルバム『D album』。
5月の1stベスト『KinKi Single Selection』以降に発売されたシングル「夏の王様/もう君以外愛せない」(87万枚)を収録。今作からプロデュースをKinKi Kids自らが担当するようになった(と言ってもアレンジやミックスに積極的に関わったのは光一のようで、剛はそもそもセルフプロデュースである事を知らなかったなんて逸話も…)。1stはミリオン、2nd・3rdも80万台と安定していたが今作は累計50万台に留まった。
僕の母親がデビュー前からのKinKiファンだったのだがどういうわけか『A album』を買って以降『B album』と『C album』は購入しておらず、このタイミングで何故かまた購入を再開したらしく今作は家にあった。なので中学生になりJ-POPに興味を持ってからKinKiを聴こう!となった時には元々家にあった今作をリピートする機会が多かったため、聴いた回数では『A album』に匹敵するか更に多いくらい何度も何度も聴いており個人的に非常に思い入れの深い一作となっている。わたくしマーのJ-POP始まりの一作のひとつには入るだろう。
今作からセルフプロデュースになり前作までのアイドルポップからややアーティストっぽさを強調したカッコイイ感じの要素が増えた。とは言ってもクール過ぎるという事は無く、メロディーのキャッチーさや温かみはしっかりあるので耳心地は非常に良い。キャッチーさとカッコよさ両方が良いバランスで混じり合っている。他にも名盤はあるので迷う所だが、オリジナルアルバムで最も好きなのは今作になるかなぁ。個人的な思い入れが強過ぎるのでもはやフラットには語れないが全曲がシングルで切れるレベルの名曲だと思う。
光一の自作ソロ「永遠の日々…」は王道J-POPバラードという印象だが、一方で剛の自作ソロ「十二月」は同じバラードではあるんだけど既に独自のアーティスト色というか、剛特有のあのねちっこい感じが出始めていて印象的。前作のソロ曲も踏まえて考えると自作において剛の方が光一よりも先に自分のカラーを出し始めたっていう感じがする。どちらも素晴らしい名曲。
おすすめ度:A+
5th E album
2001年7月25日 売上約52万枚
01.LOVESICK/02.ボクの背中には羽根がある(E Edit)/03.No Control/04.百年ノ恋※1/05.Father/06.手を振ってさよなら/07.Broken冷蔵庫/08.情熱/09.Love U4 Good/10.-so young blues-※2/11.HONEY RIDER/12.月光/13.情熱(Acoustic Version)
※1…堂本剛ソロ
※2…堂本光一ソロ
5thアルバム『E album』。
シングル「ボクの背中には羽根がある(E Edit)」(92万枚)「情熱」(59万枚)収録。ラストに「情熱」のリテイクバージョンが収録されている。光一作曲の「-so young blues-」はソロ初の共作であり作詞はSOPHIAの松岡充。初動・累計共に前作『D album』を僅かに上回ったが、『C album』以前の水準に戻る事は無くオリジナルアルバムでの50万枚突破は今作が最後となった。
セルフプロデュースもまだ2作目かつ前作『D album』から僅か半年という急ピッチ制作等の状況が響いたのか全体的にまとまりが無い印象のある一作。個人的にも後追いで手にしたので思い入れも薄く、前作や次回作と比べると数段落ちる一作という印象で固まってしまっている。
ただ初めて聴いた中学時代はメロディー重視で聴いていたので1曲目「LOVESICK」のマニアックな感じは問答無用でNo!だったのだが久々に聴いたらKinKiらしいカッコ良い曲だなと評価が上がった。またシングル候補だったという「月光」は2007年のベスト『39』のファン投票でも10位にランクインした文句なしの名曲。初めて聴いた頃は「月光」しか耳に残らなかったんだけどこのたび数年ぶりに聴いて、掘り下げてみると良い曲もあるなという事に気が付いた。
剛自作の「百年ノ恋」はついにらしさが開花した…というより抑えきれずに飛び出しちゃったみたいな暴発的ロックナンバー。アルバム一作ずつ自我を出してきている兆候はあったものの、それでもいきなりどうした!?と心配になる程の変貌である。正直KinKiの作品としては浮きまくりだが翌年のソロアルバム『ROSSO E AZZURRO』に繋がる空気が垣間見える。一方で光一も自我を出し始めたようでブラス音を導入した舞台っぽいゴージャスロックナンバーを生み出した。どちらも全アルバム中で最もKinKiに縛られない自作曲を持ち込んでいる印象。2人ともとにかく思いっきりソロである。
おすすめ度:C+
6th F album
2002年12月26日 売上約40万枚
01.ルーレットタウンの夏/02.solitude~真実のサヨナラ~(New Edit)/03.ライバル/04.冬のペンギン/05.WINTER KILL※1/06.ハルカナウタ/07.ひらひら/08.月夜ノ物語※2/09.愛のかたまり(Acoustic Version)/10.Hey!みんな元気かい?/11.テノヒラ/12.カナシミ ブルー(New Mix)
※1…堂本剛ソロ
※2…堂本光一ソロ
6thアルバム『F album』。
シングル「Hey!みんな元気かい?」(41万枚)「カナシミ ブルー(New Mix)」(33万枚)「solitude~真実のサヨナラ~(New Edit)」(32万枚)に加えC/Wから「愛のかたまり(Acoustic Version)」を収録。これまで通りソロ曲が1曲ずつ収録されている他、今回は光一・剛それぞれが自作した曲を2人で歌ったものが収録されている。「Hey!みんな元気かい?」のシングルから行われていた初回盤・通常盤の発売スタイルをアルバムにも導入。初回・通常はジャケット違いのみで収録曲は同じ。
浜崎あゆみ『RAINBOW』の2週目(57万枚)に及ばず初登場2位となり、1st『A album』から続いていたアルバム連続1位記録は今作で途切れた。KinKiスタッフは浜崎の初動は無理だとしても2週目になら勝てると踏んでいたのだろうが、結果的に現在でもアルバムで唯一1位を逃した作品となってしまっている。
全体的にどこかエスニックというか民族的な雰囲気を感じる今作。セルフプロデュースも3作目になり要領を得てきたのか前作『E album』のようなゴチャゴチャ感は無くなりアルバム1枚を通してしっかりとした統一感がある。ファン人気の高さから収録されたであろう「愛のかたまり」に関しては正直オリジナルバージョンの方が好きだが、このアレンジ変更は今作の空気に合っているのでこれが正解だろう。
光一・剛それぞれの自作ソロもやはりクセは強いんだけどアルバムの流れに沿った楽曲になっていて前作のような違和感は皆無。特に剛はこの年ソロでシングル・アルバムを出しツアーも行うなど一通りのソロ活動を展開していたので自己解放はそっちで満足していたのかも。2人の歌声も現在に通じる形になってきたし、セルフプロデュース以降のKinKiのスタイルというものは今作で確立されたように思う。終始落ち着いたムードなんだけど決して地味という訳では無い名盤だ。
おすすめ度:A
7th G album-24/7-
2003年10月22日 売上約32万枚
01.Bonnie Butterfly/02.永遠のBLOODS(G-mix)/03.Destination/04.世界中のみんなで…/05.黒い朝・白い夜※1/06.消えない悲しみ 消せない記憶※2/07.薄荷キャンディー/08.Another Christmas/09.Virtual Reality※2/10.ORANGE※1/11.停電の夜には-On the night of a blackout-/12.どらごん・ろ~ど/13.心に夢を君には愛を
※1…堂本剛ソロ
※2…堂本光一ソロ
7thアルバム『G album-24/7-』。
シングル「永遠のBLOODS(G-mix)」(36万枚)「心に夢を君には愛を」(30万枚)「薄荷キャンディー」(38万枚)収録。「心に夢を君には愛を」と両A面だった「ギラ☆ギラ」は未収録。
今作では初めてサブタイトルが付き、これは24hours(24時間)・7days(1週間)で「いつも、いつまでも」という意味の他、発売時のKinKiの年齢、7枚目のアルバム等の意味合いが込められているという。初回BLACK仕様は黒ジャケットで豪華ブックレット付。通常盤WHITE仕様はKinKiの姿が写っていない白ジャケットかつメンバーによるライナーノーツ付。収録曲は同一。前作『F album』で初めて1位を逃したが今作では再び首位を獲得した。
前作『F album』で確立した雰囲気の延長にあるような一作だが今作の方がややブラックな感じがあるのかな。ただ1曲目は英語詞でブラックとは言え『E album』の「LOVESICK」と比べると格段にキャッチーで入りやすい。明るいシングル3曲が散りばめられている事でアルバム全体の印象も漆黒になり過ぎず聴きやすくなっていると思う。高値安定の一作。
剛自作ソロ「ORANGE」はかなりクセの強い混沌とした一曲。翌年展開するソロ活動への兆候も見られるがKinKi内で自作をやる事への限界を感じたのか次回作以降自作ソロは激減する。また光一は英語詞というアイデンティティを見つけたようで今後は自作に拘らない方向へ向かう。
おすすめ度:B+
2ndベスト KinKi Single Selection Ⅱ
2004年12月22日 売上約54万枚
01.夏の王様/02.もう君以外愛せない/03.ボクの背中には羽根がある/04.情熱/05.Hey!みんな元気かい?/06.愛のかたまり/07.カナシミ ブルー/08.solitude~真実のサヨナラ~/09.永遠のBLOODS/10.心に夢を君には愛を/11.ギラ☆ギラ/12.薄荷キャンディー/13.ね、がんばるよ。
2ndベストアルバム『KinKi Single Selection Ⅱ』。2000年発売の前ベスト『KinKi Single Selection』に続くシングルコレクション第2弾でありシングル「Anniversary」と同時発売。
前ベスト以降のシングルA面全てに加えC/Wから「愛のかたまり」も収録。シングルでは「ギラ☆ギラ」(「心に夢を君には愛を」両A面)「ね、がんばるよ。」(32万枚)がアルバム初収録の他「ボクの背中には羽根がある」「愛のかたまり」「カナシミ ブルー」「solitude~真実のサヨナラ~」「永遠のBLOODS」もオリジナルバージョンでは初収録。同時発売だった「Anniversary」は未収録で次のオリジナルアルバム『H album-H・A・N・D-』に持ち越された。初回盤はシングル「Anniversary」とセットになったスリーブケース仕様。
「Anniversary」と今作でシングル・アルバム同時首位を獲得し、デビュー時の「硝子の少年」・『A album』で達成したとき以来自身2度目の同時首位となった(これは浜崎あゆみ以来の記録で史上最多)。
前ベスト『KinKi Single Selection』のそのままの続編として聴けるシングルコレクション。この時期からセルフプロデュースになったという事で割かしアーティスティックな曲が増えてくる。前作期のような大ヒット曲は出なくなってしまったがそれでもシングルを並べているだけあって名曲揃いだし、個人的にJ-POPに興味を持ったのがこの頃だったのでリアルタイムでの思い入れというのは今作の方が強い。「愛のかたまり」はA面では無いもののファン人気絶大かつ二人の共作という重要曲なのでここで収録させたのはナイスな判断だったと思う。
2017年にはオールタイムベスト『The BEST』が出たのでこれからKinKiを聴いていこうという人には基本的にあちらの方がおすすめ。ただ『The BEST』はシングルコレクションに徹しているため「愛のかたまり」が未収録であるという難点が…。そういう意味で今作の選曲は柔軟だった。
おすすめ度:A
KinKi Single Selection Ⅱ / KinKi Kids
※続きは下記記事です
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※著者:マー・田中(@kazeno_yukue)
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