中島美嘉 アルバムレビュー・おすすめ度 #1 ~『TRUE』から『BEST』~

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中島美嘉 アルバムレビュー #1

こんにちは、孤独なJ-POPファン、マー・田中(@kazeno_yukue)でございます。

この記事では、中島美嘉の各アルバム感想・そしてわたくしマーの個人的おすすめ度を発売順に記載してまいります。

1st TRUE

2002年8月28日 約117万枚

【収録曲】
01.AMAZING GRACE(album version)/02.WILL(album version)/03.ONE SURVIVE(album version)/04.HEAVEN ON EARTH/05.DESTINY’S LOTUS/06.Helpless Rain/07.I/08.TEARS(粉雪が舞うように…)/09.TRUE EYES/10.CRESCENT MOON/11.JUST TRUST IN OUR LOVE(album version)/12.STARS(album version)/13.A MIRACLE FOR YOU

1stアルバム『TRUE』。2001年10月、フジテレビ系ドラマ『傷だらけのラブソング』で女優としてデビュー。また11月には同ドラマの主題歌「STARS」をリリースし、歌手デビューを果たした。

今作にはデビューシングル「STARS」(46万枚)の他「CRESCENT MOON」(9万枚)「ONE SURVIVE」(8万枚)「Helpless Rain」(8万枚)「WILL」(14万枚)に加え、カップリングから「TEARS(粉雪が舞うように…)」「DESTINY’S LOTUS」「AMAZING GRACE」「TRUE EYES」「JUST TRUST IN OUR LOVE」を収録。

初動のみで1stシングル「STARS」の累計に迫る45.1万枚を売り上げ自身初のチャート1位を獲得。最終的にミリオンを突破する大ヒットを記録した。2002年度年間アルバム8位。

中学1年当時、母が購入したため自然と耳にしていたアルバム。今作がリリースされた2002年は、わたくしマーが丁度音楽に興味を持ち始めて『ミュージックステーション』や『CDTV』をチェックするようになった時期だったので収録シングル達はどれも強く印象に残っている。特にデビュー曲の「STARS」は当時も現在も中島美嘉を代表する名バラードという印象が強く好きな曲(当時は知らなかったが作詞:秋元康だったんだな…。こんな所にも手を出していたとは)。他には冬の夜空が浮かぶ「TEARS(粉雪が舞うように…)」やノリの良いダンサブルナンバー「TRUE EYES」などアルバム曲にも良いものが揃っている。シングルが多い事もあって全体的に聴き易い。

シングル売上は1stを除くと10万枚前後を推移していたのに、アルバムが出たら一気にミリオンを突破。BoAとかもそうだったけどアルバムになると極端に売上が跳ね上がる現象って何なんだ。「中島美嘉の曲イイなー。よし、アルバムが出たら買おう」と思っていた人が100万人ちょっと居たわけだ。みんなどこに隠れていたんだ?

おすすめ度:B+

1stミニ RESISTANCE

2002年11月7日 約20万枚

【収録曲】
01.RESISTANCE/02.HEAVEN ON EARTH(EP Version)/03.aroma/04.LAST WALTZ/05.STARS(Live Unplugged)/06.RESISTANCE(Instrumental)

1stミニアルバム『RESISTANCE』。1stアルバム『TRUE』から約3ヶ月ぶり。20万枚完全限定生産でリリースされた。

新曲3曲に加え、前作『TRUE』収録曲だった「HEAVEN ON EARTH」のボーカル新録&リミックスバージョンと、1stシングル「STARS」のライブ音源(2002年3月10日のSHIBUYA-AX)を収録。新曲3曲は翌年の2ndアルバム『LOVE』にも収録された。限定生産だったが売上的にほぼ完売したという事になる。

「RESISTANCE」をA面としたマキシシングルといった感じ。明治製菓『ボーダ』CMソングで大量オンエアされていた「RESISTANCE」は当時から強烈に印象に残っていた。このサビは一発で耳に残るしAメロ・Bメロのどこか怪しげなメロディーも最高。「RESISTANCE」は中島美嘉を代表する名曲である。残りの新曲「aroma」「LAST WALTZ」もジャズィーな良い曲。ただ現在ではそれら新曲3曲は全て2ndアルバム『LOVE』に収録されてしまっているので現在わざわざ今作を聴く意義は薄いかなと…(一応2ndアルバムでは「RESISTANCE」がアルバムバージョンになっているという違いはある)。「STARS」のライブ音源も、どうも歌い方が苦しそうに聞こえてしまいあまり繰り返し聴きたいと思わない。

おすすめ度:C

2nd LOVE

2003年11月6日 約141万枚

【収録曲】
01.Venus in The Dark/02.Love Addict/03.aroma/04.雪の華/05.RESISTANCE(album version)/06.FIND THE WAY/07.marionette/08.接吻/09.You send me love/10.Be in Silence/11.LOVE NO CRY/12.愛してる(album version)/13.LAST WALTZ

2ndアルバム『LOVE』。ミニアルバム『RESISTANCE』から約1年ぶり、フルアルバムとしては『TRUE』から約1年3ヶ月ぶりとなった。

シングル「愛してる」(10万枚)「Love Addict」(6万枚)「接吻」(3万枚)「FIND THE WAY」(12万枚)「雪の華」(3位 24.8万枚)に加え、カップリングから「marionette」「Be in Silence」を収録。また1stミニアルバム『RESISTANCE』にて発表されていた新曲3曲(「RESISTANCE」「aroma」「LAST WALTZ」)は全て今作にも収録された。

『TRUE』に続いてミリオンセラーを記録。140万枚を突破し、自身最大のヒット作となった。登場回数は101週にのぼり、最終的に2005年10月までランクインしていた。

2003年の冬を席巻した「雪の華」。あの曲の世界観を更に広げてフルアルバムにした、みたいな名盤。収録されている5シングルはどれも中島美嘉を代表する曲ばかりだしそこに「RESISTANCE」も入ってるんだから聴き易い。アルバム曲も隙間埋めという感じじゃなく良い曲揃いで、特に1曲目「Venus in The Dark」はシングル級の存在。中島美嘉のバラード以外の魅力であるブラックでジャズィーな要素がふんだんに詰まった名曲だ。他に僕が好きなのは優しいメロディーが光るミディアムソング「You send me love」。あとラストの「LAST WALTZ」も大団円という感じで素晴らしい。これは元々ミニアルバムの曲だが、今作のラストナンバーとして聴いた方がグッと良さを感じた。全作聴いたワケじゃ無いけど現状中島美嘉で一番好きなアルバムは今作。いつ聴いても中学2年の冬に戻れる。

おすすめ度:A

2ndミニ 朧月夜~祈り

2004年9月15日 約11万枚

【収録曲】
01.朧月夜~祈り/02.沙羅/03.月の砂漠/04.雪の華(silent version)/05.朧月夜~祈り(acoustic mix)/06.沙羅(Jazztronik remix)/07.朧月夜~祈り(Instrumental)

2ndミニアルバム『朧月夜~祈り』。2ndアルバム『LOVE』から約10ヶ月ぶりで、2002年の『RESISTANCE』以来のミニアルバム。10万枚完全限定生産ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎とのコラボレーションアルバムとなっている。

表題曲「朧月夜~祈り」は、高野辰之と岡野貞一による唱歌「朧月夜」に新たなオリジナルパートを付け足して仕上げた一曲。新たなパートは作詞を中島美嘉、作曲を葉加瀬太郎がそれぞれ手掛けている。聴く前は恥ずかしながら「朧月夜」って知らないな~と思いながら再生したんだけど、これ知ってたわ。あ~この歌ねと。文部省唱歌として浸透しているし、個人的には槇原敬之のカバーアルバム『Listen To The Music』でのカバーが強く印象に残っていた。

追加部分であろう箇所は切ないメロディーで非常に良い。全体的に和の雰囲気抜群で意外な名曲になっている。ただ『RESISTANCE』の時と同様これ次のフルアルバムにも入っているから、わざわざこのミニアルバムをピンポイントで聴かなくても良い。残りの新曲も印象薄いし、「雪の華(silent version)」もいかにも前年のヒットにあやかって新バージョン作りましたみたいな感じで普通。葉加瀬太郎のヴァイオリンがここぞとばかりに唸っているがそこまで必聴では無い。

おすすめ度:C

3rd MUSIC

2005年3月9日 約54万枚

【収録曲】
01.桜色舞うころ/02.朧月夜~祈り/03.火の鳥/04.蜘蛛の糸/05.Rocking Horse/06.Carrot & Whip/07.Shadows of you/08.LEGEND/09.ヘムロック/10.SEVEN/11.FAKE/12.Fed up/13.ひとり

3rdアルバム『MUSIC』。ミニアルバム『朧月夜~祈り』から約6ヶ月ぶり。フルアルバムとしては『LOVE』以来約1年4か月ぶりとなった。

シングル「SEVEN」(5万枚)「火の鳥」(4万枚)「LEGEND」(6万枚)「桜色舞うころ」(10万枚)に加え、カップリングから「FAKE」「Carrot & Whip」を収録。また前年のミニアルバム『朧月夜~祈り』から表題曲「朧月夜~祈り」が収録されている。同年6月には「ひとり」がシングルカット(2万枚)された。

チャート1位は獲得したが累計は50万ちょいにとどまり、フルアルバムでは初めてミリオン割れした

序盤は「桜色舞うころ」と「朧月夜~祈り」がムードを作り全体的に和の雰囲気。アルバム曲では「Shadows of you」が春らしいバラードで意外な良曲。また「Carrot & Whip」は何か聞き覚えがあるな~と思って調べたらお菓子のCMソングだったようだ。やっぱ高校生の頃って脳が若いからか流れてた曲って覚えてるよね。後半はブラックミュージック色が出てくるが「Fed out」なんかはロック調で新たな一面が見えるこれまた意外な良曲だった。ラストナンバー「ひとり」はシングルバージョンしか知らなかったので新鮮だった。元々のメロディーが良いのでピアノ主体のこのバージョンも染みる。

当時「SEVEN」以降のシングルはどうも勢いが落ちたように感じて今作は手に取らなかった。なのでリリースから15年以上の時を経て初めて聴いたんだけど、『TRUE』や『LOVE』に全然引けを取らない名盤だ。落ち着いた中にも光るメロディーがしっかりある。リリース時期に合って春っぽい綺麗で上品な一作という感じ

ただ5曲目「Rocking Horse」の冒頭に「ヒヒヒッwww」という甲高い笑い声(?)というか吠え声が入ってるんだけど気を抜いて聴いてると本当にビビるので要注意。中島美嘉の声なのか? もはや奇声だぞ…。一人暮らしのアパートで夜中に聴いていたので非常に怖い思いをした。心臓に悪いよ。

おすすめ度:B

1stベスト BEST

2005年12月7日 約120万枚

【収録曲】
01.AMAZING GRACE(’05)/02.STARS(new vocal ’05)/03.CRESCENT MOON/04.WILL/05.RESISTANCE/06.愛してる/07.Love Addict/08.FIND THE WAY/09.雪の華/10.SEVEN/11.朧月夜~祈り/12.LEGEND/13.桜色舞うころ/14.GLAMOROUS SKY

初のベストアルバム『BEST』。3rdアルバム『MUSIC』から約9ヶ月ぶり。

シングルではNANA starring MIKA NAKASHIMA名義でリリースした「GLAMOROUS SKY」(44万枚)がアルバム初収録。「WILL」「愛してる」のシングルバージョンがアルバム初収録。また「RESISTANCE」は2ndアルバム『LOVE』ではアルバムバージョンだったので、オリジナルバージョンではフルアルバム初収録。「AMAZING GRACE」「STARS」はそれぞれ新録バージョンとなっている。この時点のシングルでは3rd「ONE SURVIVE」4th「Helpless Rain」8th「接吻」12th「火の鳥」15th「ひとり」が未収録となった。

『TRUE』『LOVE』に続いて自身3作目のミリオンセラーを記録。2008年の春まで継続的に売れ続け最終ランクインは2013年2月。141週チャートインというロングセラーだった。

中島美嘉自身が主演した映画『NANA』主題歌「GLAMOROUS SKY」が年間10位に食い込む大ヒットを記録した最高のタイミングでリリースされた初のベストアルバム。リリース順に並んでいるしミニアルバム収録曲の「RESISTANCE」と「朧月夜~祈り」も取りこぼしていないしまさにこの時点での中島美嘉ヒストリーとして聴ける。単に発表順なだけなんだけど1stアルバムの1曲目も飾った「AMAZING GRACE」で始まりラストに「GLAMOROUS SKY」で勢いよく終わるという構成が非常に綺麗で心地いい。いわゆる全盛期と呼ばれるのは今作収録の時期までなのでこれ以降は印象が飛ぼ飛びになっている人も多いだろう。2006年以降にもヒットはあるけど、やはり今作の時期は特別なオーラを纏っていたと思える神々しいベストアルバムだ。

めちゃくちゃシンプルなタイトルながらこれまでのアルバムタイトル(英単語ひとつ)に沿っていて並べると綺麗に馴染むのが凄い。『TRUE』『LOVE』『MUSIC』と来て『BEST』だもんね。当時中島美嘉がベストを出すという情報が入って来た時どんなタイトルになるんだろうとあれこれ予想したが、『BEST』になると知って「そう来たか…!」と感服したものだ。

おすすめ度:A+

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