WANDS 全アルバム感想 #2 ~2020-2023~
こんにちは、孤独なJ-POPファン、マー・田中(@kazeno_yukue)でございます。
この記事ではWANDSの各アルバム感想・それぞれのおすすめ度を、発売順に記載してまいります。
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6th BURN THE SECRET
2020年10月28日 売上約2万枚
▼収録曲
01.David Bowieのように/02.抱き寄せ 高まる 君の体温と共に/03.賞味期限切れ I love you/04.Secret Night~It’s My Treat~[WANDS 第5期ver.]/05.Burning Free/06.真っ赤なLip/07.明日もし君が壊れても[WANDS 第5期ver.]/08.もっと強く抱きしめたなら[WANDS 第5期ver.]/09.世界中の誰よりきっと[WANDS 第5期ver.]/10.アイリメンバーU
6thアルバム『BURN THE SECRET』。1999年の『AWAKE』以来、実に21年ぶりのオリジナルアルバム。
2019年11月、上原大史を3代目ボーカルに迎え、ギター柴崎浩・キーボード木村真也の3人で第5期として活動を再開する事が発表された。
実は2018年からプロデューサー長戸大幸の主導のもと再始動に向けて楽曲制作が始まっており、その際は上原・柴崎浩・大島こうすけの3人体制だった。リリースやライブ等はしていないがこの時期を第4期WANDSと呼ぶ。その後大島は制作に専念、木村が招集されたという流れらしい。
第5期活動始動後のシングル「真っ赤なLip」(1万枚)「抱き寄せ 高まる 君の体温と共に」(0.9万枚)収録。また過去のWANDS曲のリアレンジを4曲収録している。初回限定盤のみシングル2曲、プラス「Secret Night」(1コーラスのみ)のMVを収録したDVD付き。
96年の『SINGLES COLLECTION+6』は1stベストかつ5thオリジナルアルバムでもあるという特殊な扱いだったが第5期の始動と共にナンバリングから外され、『AWAKE』が5thアルバム、今作が6thアルバムと位置付けられた。
今作のリリースと同時に、第5期WANDS全曲のサブスク配信が解禁された。WANDSの楽曲が公式にサブスク配信されるのは初。
往年のWANDSの旨味に、現代的なエッセンスも加わった名盤。上原のボーカルも上杉昇から離れ過ぎず近すぎずな絶妙な塩梅。僕が第5期WANDSをすんなり受け入れられたのは曲の良さもあるけど上原のボーカルの魅力による所が1番デカかったね。
最初収録曲が発表された時は「オリジナル曲だけでよくない?」「リアレンジ曲は別ディスクに纏めるとかでよくない?」と思っていたけど、実際に通して聴いたら適度に「知ってる曲が出てくる」安心感が半端なかった。アルバムの新曲を4曲と抑えた事で1つ1つが際立ってる。新曲はキャッチーかつパワフルな曲ばかりで全部好印象。
基本的には上原が作詞、柴崎が作曲というスタイルなんだけどラストナンバー「アイリメンバーU」のみ上原が作曲も手掛けている。これが爽やかで突き抜けた良い曲なのよ。僕が小学生の頃観てた90年代アニメソングのようなどこか懐かしい魅力がある。往年の第1期~第3期WANDSが好きだった人にも胸を張ってお勧めできるアルバムだった。
おすすめ度:B+
7th Version 5.0
2023年8月30日 売上約1万枚
▼収録曲
01.We Will Never Give Up/02.GET CHANCE GET GROW/03.WONDER STORY/04.RAISE INSIGHT/05.空へ向かう木のように/06.官能SADISTICに濡れて/07.SHOUT OUT!!/08.YURA YURA/09.愛を叫びたい/10.カナリア鳴いた頃に/11.世界が終るまでは…[WANDS 第5期ver.]/12.MILLION MILES AWAY[WANDS 第5期ver.]
7thアルバム『Version 5.0』。2020年の前作『BURN THE SECRET』から約2年10か月ぶり。
シングル「カナリア鳴いた頃に」(0.9万枚)「YURA YURA」(0.7万枚)「RAISE INSIGHT」(0.6万枚)、配信シングル「愛を叫びたい」「世界が終るまでは…[WANDS 第5期ver.]」を収録。通常盤のみボーナストラックとして「ありふれた言葉で[Acoustic Version 5.0]」が収録されている。
初回限定盤AのみMVを収めた特典Blu-rayが付属(「「カナリア鳴いた頃に」「YURA YURA」「愛を叫びたい」「世界が終るまでは…[WANDS 第5期ver.]」「RAISE INSIGHT」)。
タイトルは「前作は今までのWANDSを意識して制作していたが、今作は過去に囚われずようやく第5期としてスタートラインに立てた」という意味が込められている。確かに90年代のWANDSには無かったような曲調やテイストも混じってきてるし上原のボーカルも前作からまた変化している。「カナリア鳴いた頃に」のボーカルなんて最初「誰!?」と思ったし。WANDSや上杉昇という名前を意識しつつも縛られ過ぎないよう、バランスを取りながら上原本人の自我やスタイルを出していこうという取り組みが伝わってくる。
ただ期待した通りのWANDSの世界というのも勿論あるしメロディーは相変わらずどれも強い。今回は過去曲のリアレンジも計3曲と抑えめにし大部分をオリジナル新曲で固めてる。メンバー自身としても「ここが第5期初のオリジナルアルバムだ!」という意識もあるんじゃないかな。前作というクッションを踏まえて、新たなWANDSの始まりを提示した1作であると思う。
おすすめ度:B
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著者:マー・田中(@kazeno_yukue)
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