SMAP 歴代シングル&名曲感想 #2 (※更新中)

歌手別シングル&名曲レビュー
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SMAP 歴代シングル&名曲感想 #2

1991年~1996年

1996年

青いイナズマ

1996年7月15日 売上約81万枚

作詞:森浩美、作曲:林田健司、編曲:CHOKKAKU、コーラスアレンジ:佐々木久美、コーラスwords:Candee Hayashida

22ndシングル「青いイナズマ」表題曲。前作「はだかの王様~シブトクつよく~」から約2か月ぶり。5月に森且行が脱退し5人体制になってから初のシングル。

元々は林田健司のシングル曲として1994年4月にリリースされていた。なので厳密には「$10」や「KANSHAして」と同様にカバー曲となる。ちなみに林田健司のオリジナル版よりキーが2つ下がっているらしい。

前年の「俺たちに明日はある」を抜き去りこの時点での自身最大ヒットシングルとなった。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。わたくしマーがSMAPを歌手として認識した初めてのシングル。当時小学1年生で、毎週月曜日の夜は『SMAP×SMAP』を観ていてSMAPというグループの存在は既に知っていたのだが曲は知らなかった。なのでこの「青いイナズマ」がSMAPのデビュー曲だとしばらくの間勘違いしてたんだよね。母親にそれを言ったら「いや、もう何曲も出してるよ」と教えられビックリした記憶がある。子供ながらに「下積み長かったんだな……」と(実際には数年前から活躍してたわけで僕が幼過ぎて認識できてなかっただけなのだが)。

ハードダンスナンバーだがメロディーも抜群にキャッチー。もはやイントロを聴くだけで稲妻が見えるのよね。SMAPが紹介される際にはよく流れたり、『古畑任三郎 vs SMAP』でもピックアップされたり明確な代表曲の1つとして君臨してるヒット曲。売上的には「世界に~」「夜空」「らいおん」「SHAKE」に次ぐ5番目だが、タイミング的にもオーラ的にもSMAPを国民的アイドルに押し上げたのは他でもないこの曲だと思う。(2025/3/8更新)

おすすめ度:A
収録アルバム:2ndベスト『WOOL』、3rdベスト『Smap Vest』、他

青いイナズマ / SMAP

SHAKE

1996年11月18日 売上約87万枚

作詞:森浩美、作曲:小森田実、編曲:CHOKKAKU

23rdシングル「SHAKE」表題曲。前作「青いイナズマ」から4か月ぶり。

前作「青いイナズマ」で最高売上を更新したが今作で更に上回り当時の自身最大ヒットとなった。現在では「世界に一つだけの花」「夜空ノムコウ」「らいおんハート」に次ぐ4番目のヒットシングル。ミリオン超えてないシングルの中で最大売上。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。前作「青いイナズマ」と並ぶ代表曲。この2曲を連続でリリースしたっていうのも凄い。「青いイナズマ」がカッコイイ系だとしたらこちらはノリノリパーティーチューン。そこまで好きな曲でも無かったんだけど2002年のスマスマの稲垣吾郎復帰ライブの際にこの曲の爆発力を思い知らされた。イントロがなった瞬間のあの会場の高まり・ボルテージ。リリース以来全てのコンサートで皆勤賞というのも納得の起爆剤シングル。

歌詞の〈チョーベリベリ〉は1990年代半ばにコギャルの間で使われていた〈チョベリバ〉という若者言葉から来ている(「チョベリバ」は「超・ベリー・バッド」の略で最悪だという事を表す)。僕は当時小学1年生でなんとな~くチョベリバは認識してたから分かるけど、僕より若いリスナーは元ネタを知らず聴いてるんじゃないかな。(2025/3/9更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:2ndベスト『WOOL』、3rdベスト『Smap Vest』、他

SHAKE / SMAP

1997年

ダイナマイト

1997年2月26日 売上約73万枚

作詞:森浩美、作曲・編曲:小森田実

24thシングル「ダイナマイト」表題曲。前作「SHAKE」から約3か月ぶり。

初動で24万枚を売り上げたが、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」(2週目 46万枚)、ZARD「君に逢いたくなったら…」(初動30万枚)に阻まれチャート最高順位は3位。余談だが「CAN YOU CELEBRATE?」は前週の初動で82万枚を叩き出しており、2週目でも46万枚を売り上げてるの凄すぎるよね。さすが年間1位のビッグヒット曲。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。ハウス・ミュージックと呼ばれるジャンルらしい。これまたSMAPを代表する有名曲。メロディアスでは無いのでそこまで好きな方ではないが、当時毎週スマスマを観ててこの曲も問答無用で聴いてたので小学校低学年時を思い出して懐かしくなる。特にトラックの荷台で歌ってるMVは目に焼き付いている。「青いイナズマ」「SHAKE」「ダイナマイト」の3連打はいかにも人気爆発という感じで流れとして美しい。あと「SHAKE」と連続起用されしっかりヒットさせた小森田実氏の功績も凄いよね。

Mステの過去映像で、香取慎吾のみ海外中継で、日本のスタジオに居る4人とムリクリ合成してパフォーマンスしてる映像を観た事がある。97年当時の合成技術はまだまだで子供心にも「いかにも合成です!」って分かるような違和感ありありの映像だった。Mステの歴史に残る珍映像である。SMAPが解散する前は頻繁に過去映像として流れてたんだけどな。現在ではほぼ視聴不可能か。(2025/3/10更新)

おすすめ度:C
収録アルバム:10th『SMAP 011 ス』、3rdベスト『Smap Vest』、他

ダイナマイト / SMAP

セロリ

1997年5月14日 売上約73万枚

作詞・作曲:山崎まさよし、編曲:清水信之

25thシングル「セロリ」表題曲。

3月の2ndベスト『WOOL』から約3か月ぶり。シングルとしては「ダイナマイト」から約3か月ぶり。

初動20万枚を記録したが、同日発売だったGLAYの「口唇」が27万枚を叩き出したためチャート2位だった。

草彅剛主演ドラマ『いいひと。』主題歌。草彅にとってはドラマ初主演作。ドラマ主演を務めるのはSMAPメンバーの中で最も遅かった。初主演を務める草彅を応援する意味もあってか、中居・木村・香取が友情出演している。

山崎まさよしが96年9月に3rdシングルとしてリリースしていた曲のカバー。当時1月に「One more timr, One more Chance」がヒットしブレイクしてたのでこの2つで山崎まさよしの名が全国に轟く事となった。僕が山崎まさよしを知ったのもこの曲でだったし。

楽曲としては軽い感じのアコースティックナンバー。軽すぎるというかほのぼのし過ぎな感じでそこまで好きな曲では無い。ヒットしただけあってリアルタイムでの記憶も強くあり、懐かしさという意味では大きいんだけどさ。「セロリ」って恋人との違いを表す例として歌詞に1回出てくるだけで、タイトルにするほど楽曲全体を象徴するワードでは無い。という事は下手したらタイトルが「男と女」「イナメナイ」になる可能性もあったわけだ。

ちなみに途中で挟まれる高速ラップは歌詞カードに載っていない。このラップを未だ覚えていないのでカラオケで歌えないんだよね。早口でムズ過ぎないか?(2025/3/11更新)

おすすめ度:C
収録アルバム:10th『SMAP 011 ス』、3rdベスト『Smap Vest』、他

セロリ / SMAP

Peace!

1997年9月26日 売上約36万枚

作詞:飯塚麻純、作曲:Face 2 fAKE、編曲:長岡成貢

26thシングル「Peace!」表題曲。

8月の10thアルバム『SMAP 011 ス』から約1か月半ぶり。シングルとしては「セロリ」から約4か月ぶり。

エルトン・ジョンの「キャンドル・イン・ザ・ウインド~ダイアナ元英皇太子妃に捧ぐ~」に阻まれチャート最高順位は2位。ここ数年70~80万台のアベレージだったのが今作は累計36万でストップ。94年の「君色思い」以来となる40万枚割れとなった。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。久しぶりのブラックミュージック寄りなカッコイイナンバー。昔から「これぞSMAP!」という感覚のある好きな曲。作曲のFace 2 fAKEは2人組音楽プロデューサーユニットでKinKi Kidsの「LOVESICK」やEXILEの「Your eyes only~曖昧なぼくの輪郭~」等も手掛ける。SMAPのシングルでは4年後の「Let It Be」でも登場。そう言われると似た雰囲気がある。

94年後半以降70~80万売れてたのになぜこのタイミングで30万台に下がってしまったのか不思議。敢えて外したような曲だったら分かるけど全然ヒット性あると思うし。次回作で初ミリオンを叩き出すので、現在思えば「夜明けの前が一番暗い」「嵐の前の静けさ」に当たるシングルだったわけだけど。(2025/3/12更新)

おすすめ度:B+
収録アルバム:11th『SMAP 012 VIVA AMIGOS!』(アルバムバージョン)、3rdベスト『Smap Vest』

Peace! / SMAP

1998年

夜空ノムコウ

1998年1月14日 売上約162万枚

作詞:スガシカオ、作曲:川村結花、編曲:CHOKKAKU

27thシングル「夜空ノムコウ」表題曲。前作「Peace!」から約4か月ぶり。

初動45万枚のロケットスタートを切り、3週目に100万枚を突破。「SHAKE」の87万枚を上回り、自身初のミリオンセラーとなった。現在では「世界に一つだけの花」に次ぐ2番目のヒットシングルとなる。

98年度の年間シングルチャートではGLAYの「誘惑」に次ぐ2位を記録。ただプラネットチャートを元にしていたCDTVでは「誘惑」を上回り年間1位となっている。なのでCDTV→オリコンの順でチャートをチェックした中学生時代の僕は、「あれ!?98年の年間1位ってSMAPとGLAYどっちなの?」と混乱した(96年年間も同様の理由でglobeとミスチルどっちなの!?となる)。余談だが98年は95~00年の間で唯一シングルでの200万枚突破作品が出なかった年だった。

当時わたくしマーは小学2年生。音楽に興味は無かったが、スマスマで流れていたこの曲に関しては「めちゃくちゃ良い曲だな」と感激した。小学校の登下校中や、授業中にも頭の中でこの曲のサビが流れていた。「SMAPで初めて好きになった曲」はこの曲である。小学2年生の、あの冷たい冬の情景を思い出すね。

説明不要の名曲だよね。サビは勿論、キムタクソロのBメロが特に好き。夜空派としては、2003年に「世界に一つだけの花」が今作の売上を抜いた時は妙に寂しかったものだ。カバーされてるのもよく見るが、この曲をカバーしてるだけで全く知らない歌手でも「おっ?」と目を引くからやはりこの曲のパワーは凄いと思う。歌詞の面では〈あの頃の未来に 僕らは立っているのかなぁ〉が天才フレーズ過ぎ。過去を想い返すたびに、同時にこのフレーズが浮かんでくる。

本当に余談だが最初「夜空ノムコウ」の「「ノムコウ」って何?」と本気で分からなかった。カタカナにすると分かりづらくなるのよ。冷静に考えれば「向こう」って意味だと分かるんだけどさ。小学2年時の話です。(2025/4/21更新)

おすすめ度:A+
収録アルバム:11th『SMAP 012 VIVA AMIGOS!』、3rdベスト『Smap Vest』、他

夜空ノムコウ / SMAP

たいせつ

1998年5月8日 売上約41万枚

作詞:戸沢暢美、作曲:小森田実、編曲:長岡成貢、コーラスアレンジ:佐々木久美

28thシングル「たいせつ」表題曲。前作「夜空ノムコウ」から約4か月ぶり。

GLAYの2枚同時発売シングル「誘惑」「SOUL LOVE」それぞれの2週目、またブラックビスケッツの「タイミング」の3週目など年間チャートトップ級の大ヒットシングル群に阻まれ今作は4位。

前作「夜空ノムコウ」こそ異例の特大ヒットとなったが、残念ながら94~97年前半までの売上アベレージに戻る事は無く累計は41万枚でストップしてしまった。

中居正広主演フジテレビ系月9ドラマ『ブラザーズ』主題歌。SMAPの楽曲で月9ドラマ主題歌になったのは今作と2011年の「not alone~幸せになろうよ~」の2曲だけ。月9バカ(by有吉)がメンバーに居るというのに、意外と少ないんだな。また中居主演のドラマ主題歌にSMAPが使われたのも最初で最後。

軽快な曲。前作「夜空ノムコウ」の大ヒットに気負ってない感じが良い。「世界に一つだけの花」の時は「次の一手」に迷いまくって2年近くシングル出せなくなっちゃってたからね。ウキウキしてくるご機嫌ナンバーで非常に好きな曲。これも僕の中で「SMAPらしい」曲。カラオケでは「superman」を「スッパマン」と歌うのが通例。発音してて気持ちいいのよね。(2025/3/17更新)

おすすめ度:A
収録アルバム:11th『SMAP 012 VIVA AMIGOS!』、3rdベスト『Smap Vest』、他

たいせつ / SMAP

1999年

朝日を見に行こうよ

1999年1月27日 売上約38万枚

作詞・作曲:安田信二、編曲:CHOKKAKU

29thシングル「朝日を見に行こうよ」表題曲。

98年6月の11thアルバム『SMAP 012 VIVA AMIGOS!』から約7か月ぶり。シングルでは「たいせつ」以来約8か月ぶり。

the brilliant greenの「そのスピードで」、宇多田ヒカルの「Automatic/time will tell」に阻まれチャート最高順位は3位。

元々はバンド・ミラクルシャドウの3rdシングルとして97年10月24日にリリースされていた曲。なのでSMAPの今作はカバーとなる。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。「夜空ノムコウ」の再来を狙ったようなシックなバラードナンバー。当時は全く印象に残らなかったが中学生になり音楽に興味を持ってから改めて聴いたら大好きになった。メロディーが染みるし泣ける。存在は地味だけど僕の中では「がんばりましょう」や「しようよ」と並んでトップクラスに好きな1曲である。年齢を重ねるたびに好き度が増してくる大人のたしなみ的楽曲(?)。

お台場で撮ったというMVも思い出す。冬の早朝ロケだけにメンバー全員めちゃくちゃ寒そうだった記憶。この曲を聴くととにかく「冬の朝」って感覚に襲われる。(2025/3/18更新)

おすすめ度:A+
収録アルバム:12th『BIRDMAN~SMAP 013』(mellow session take)、3rdベスト『Smap Vest』

朝日を見に行こうよ / SMAP

Fly

1999年6月23日 売上約36万枚

作詞:ゆかり美和、作曲:野戸久嗣、編曲:岡雄三、ホーンアレンジ:村田陽一

30thシングル「Fly」表題曲。前作「朝日を見に行こうよ」から約5か月ぶり。最後の8cmシングル

坂本龍一の「ウラBTTB」が4週連続1位の大ヒットを記録していた中、そのうちの2週目にぶち当たりチャート最高順位は2位。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。ゆかり美和と野戸久嗣は同一人物で、ソウルバンド・magoo swumのボーカル。ブラック寄りの曲。初めてSMAPを「カッコイイ!」って感じた曲かも。CDTVで観るショートムービー風MVの雰囲気も色気があった。コントしたり料理したりお昼に「いいとも~!」って言ったりしてても、本業の歌ではバシッと決める。それがSMAPの魅力だったよね。

同年末の『ミュージックステーション スーパーライブ』及び『紅白歌合戦』ではこの曲を披露したようで99年のSMAP陣営は「朝日を見に行こうよ」よりも「Fly」押しだったという事のようだ。「朝日」派の僕としては少々寂しい気持ちもある。(2025/3/21更新)

おすすめ度:B+
収録アルバム:12th『BIRDMAN~SMAP 013』(higher take)、3rdベスト『Smap Vest』

Fly / SMAP

2000年

Let It Be

2000年2月9日 売上約30万枚

作詞:相田毅、作曲・編曲:Face 2 fAKE

31stシングル「Let It Be」表題曲。

99年7月の12thアルバム『BIRDMAN~SMAP 013』から約7か月後のリリース。シングルとしては「Fly」以来約8か月ぶり。

今作からマキシシングル(それまでの短冊型ではなくアルバムと同じ大きいサイズの正方形型)に移行。2000年はB’zサザンミスチルGLAYらトップ級アーティストが揃ってマキシシングルに移行したマキシシングル元年。しかし厳密には遥か5年前の1995年に大ヒットした福山雅治の「HELLO」がマキシシングルの最初だと思われる。

B’z「今夜月の見える丘に」、サザンオールスターズ「TSUNAMI」(3週目)、浜崎あゆみ「Fly High」に阻まれチャート初登場4位。SMAPでトップ3入りを逃したシングルはこれが最後で、これ以降解散までの全シングルがトップ3以上にランクインする。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。「青いイナズマ」以降では唯一リアルタイムでの記憶が全く無い。結構カッコイイし勢いのある曲なんだけどね。売上も前作前々作からガクッと下がってるのが不思議。もうちょっと売れても良かった。〈好きな映画や好きな音楽とかに 影響されすぎて今を見失うなよ〉という歌詞が耳に痛い。わたくし影響されやすいんでね。あと中学時代の友人がカラオケに行くたびに歌っていたので、リアルタイムよりも2002~2003年頃の時代を思い出す。(2025/3/22更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:13th『S map~SMAP 014』、3rdベスト『Smap Vest』

Let It Be / SMAP

らいおんハート

2000年8月30日 売上約156万枚

作詞:野島伸司、作曲・編曲:コモリタミノル

32ndシングル「らいおんハート」表題曲。前作「Let It Be」から約6か月ぶり。

初動41万枚のロケットスタートを切り、5週目で「夜空ノムコウ」以来2作目のミリオンセラーを達成。累計で156万枚の大ヒットとなった。2000年度年間シングルチャート6位。この時点では「夜空ノムコウ」に次ぐ2番売上で、現在では「世界に一つだけの花」「夜空ノムコウ」に次ぐ3番ヒット

草彅剛主演日本テレビ系ドラマ『フードファイト』主題歌。脚本を手掛けた野島伸司は今作の作詞も担当している。作曲は「SHAKE」「ダイナマイト」「たいせつ」を手掛けた小森田実(今作では何故かカタカナ表記)。

『フードファイト』は草彅演じる主人公が出身孤児院に寄付するため大食い賭博ゲームに参加するというバトルドラマで非常に面白かった。決め台詞の「俺の胃袋は宇宙だ!」をよく給食の時間とかに真似してたものだ。視聴率も好調でスペシャル版も放映され、主人公の妹の存在が示唆される等続編をビンビンに期待させる流れだったのに何故かそこでシリーズは終了。なんでも2002年に愛知の中学生が今作の真似をして喉を詰まらせ死亡し、その影響でヒット作にも関わらず再放送は勿論DVD化・ネット配信もされていない完全封印作品となってしまった。当時観てた者の記憶の中だけで輝き続ける刹那的名ドラマ、それが『フードファイト』なのである。

ドラマは名作だったものの楽曲の方にはそこまでハマらなかった。ヒットしただけあって馴染みはあるけど、「世界~」や「夜空~」と比べると2段階位落ちるというか。大人し過ぎるなーと思っちゃうんだよね。良い曲だとも思うけど156万枚も売れるほどの曲か?という感覚は当時からある。ちなみにリリース直後に木村拓哉が工藤静香と結婚を発表したため、「プロポーズソング」「結婚式ソング」としても地位を築いている。(2025/3/23更新)

おすすめ度:C+
収録アルバム:13th『S map~SMAP 014』(014 Version)、3rdベスト『Smap Vest』

らいおんハート / SMAP

オレンジ

2000年8月30日

作詞・作曲:市川喜康、編曲:ZAKI

32ndシングル「らいおんハート」カップリング曲。

カップリングで最も有名な曲はコレだろう。2011年の『SMAP AID』では投票8位、2016年の『SMAP 25 YEARS』では「STAY」に次ぐ投票2位と圧倒的な支持を得る。A面の「らいおんハート」はそれぞれの投票時に18位と23位だったのでどちらでも完全勝利を果たしており楽曲としての地位が逆転してると言える。

ちなみに『SMAP AID』の時は「みんなを勇気づける曲」というコンセプトでの投票で本来「オレンジ」は適さないと思われるがあまりの楽曲人気故に8位に食い込んだ。

「オレンジ」とは夕日を表す。夕暮れの街並みが浮かんでくるセツナ系バラード。僕がJ-POPに興味を持った2002年頃には既に「隠れた名曲」として地位を築いていて、中学の仲間内で「「らいおんハート」より「オレンジ」の方が名曲だよね」みたいなトークで盛り上がってたのを記憶している。「自分で見つけ出した感」ってのが良かったのかも。「皆知らないだろうけどこんな良い曲知ってるゼ!」という優越感に浸りたい中学生にとってはこの上ない存在だった。結局「オレンジ」は有名になり過ぎてもはや「隠れた名曲」扱いされていない。普通の代表曲になってるよね。

知った当初よりも流石に聴き飽きた感もあるけど、それでもやはりメロディアスで良い曲だなと思う。普遍的名曲であろう。作詞曲の市川喜康氏はこの後「Triangle」や、&G(稲垣吾郎ソロ)の「Wonderful Life」等、ハートフル系ソングを中心に提供。この人の曲は結構好み。

余談だが、仲間内で「A面B面合わせて最強のシングルCDはどれか?」という議論になった時に必ず暫定1位として名前が挙がったシングルがコレ。他にはプリンセス プリンセスの「Diamond/M」等がある。「これも強いぞ!」というのがあったら教えてください。(2025/3/24更新)

おすすめ度:B+
収録アルバム:4thベスト『pamS』、5thベスト『SMAP AID』、他

らいおんハート / SMAP

2001年

Smac

2001年7月28日 売上約22万枚

作詞:森浩美、作曲・編曲:渡辺未来、コーラスアレンジ:佐々木久美

33rdシングル「Smac」表題曲。

3月の3rdベストアルバム『Smap Vest』から約4か月ぶり。シングルとしては「らいおんハート」以来約11か月ぶりであった。

CDデビュー10周年記念作品という事で「Smac」とは「SMAP Music Anniversary CD」の略だという。SMAPの単独A面シングルでは唯一カップリング曲が収録されていない。

モーニング娘。「ザ☆ピ~ス」、宇多田ヒカル「FINAL DISTANCE」に及ばずチャート最高順位は3位。次回作「freebird」以降2016年の解散まで全てのシングルで首位を獲得するので、今作は1位を逃した最後のシングルという事になる。

10周年記念という事でSMAPが過去にリリースしたシングルの歌詞やメロディーを散りばめた合体ソングとなっている。イントロは「ダイナマイト」「青いイナズマ」の〈バーリーッ、バリ~〉の融合で、サウンドの随所でキメとして「KANSHAして」の〈A Pay Day〉、「らいおんハート」のイントロ、「ダイナマイト」のサビ、「$10」の〈Oh,Lady!〉等が登場。アウトロは「Let It Be」ほぼそのまんま。他にも各所にどこかで聴いたような音が入ってるんだけどいざ聴くとどれがどの曲か思い出せない。深いファンならば全ての元ネタを瞬時に把握できるんだろうね。

合体ソングというとキャンディーズの「微笑みがえし」が浮かぶが、あれは過去フレーズを散りばめつつもしっかりとキャッチーな新曲として成立していたがこちらはマジで「合体させただけ」という感じがする。「あの曲のフレーズが入ってる!」とかイントロクイズ的な楽しさはあるけど楽しいだけで終わってしまってるというかね。この曲単品で良い曲かというとキャッチーでも無いし非常に微妙。よくウルトラマンタロウの「タイラント」(複数の怪獣が合体した怪獣)に例えられるんだけどタイラントほど成立もしていない。マッドサイエンティストの博士が試作段階で世に放った怪物みたいな……。

しかも今作から1か月後に稲垣吾郎が駐車違反及び公務執行妨害でタイホされたため5人で披露された機会も少なく、曲のイマイチさと相まって何だかパッとしない10周年になってしまった。アルバムにも入ってないし、検索エンジンで調べると「smac 黒歴史」と出てしまう等、半ば封印作みたいになっちゃったある意味レアなシングル。後年のスマスマで中居が「「Smac」は近年のSMAPで唯一コケた曲」と自虐的に言ってたし、草彅は「振りを忘れた」らしいし、メンバーにも微妙な曲という認識をされちゃってるみたい。

そんなわけでせっかくの10周年記念シングルにしてはとにかく微妙すぎる存在なんだけど別にプレミア化してるわけじゃ無いんで気になる人は買ってみてください。リアルタイムでのインパクトはそこそこあったんで個人的には「波乗りジョニー」とかと並んで2001年の夏を思い出す1曲ではあるよ。(2025/4/15更新)

おすすめ度:C
アルバム未収録

Smac / SMAP

2002年

freebird

2002年5月15日 売上約30万枚

作詞・作曲・編曲:シライシ紗トリ

34thシングル「freebird」表題曲。

2001年8月の4thベストアルバム『pamS』から約9か月ぶり。シングルとしては「Smac」以来約10か月ぶりとなる。

「らいおんハート」以来2作ぶりのチャート1位を獲得。今作から2015年の解散前最終シングル「Otherside/愛が止まるまでは」まで全作で1位を獲得する事となる。

2002年に入りCD不況が本格化していた時期にも関わらず前作から売上を上げ30万枚に到達。今作が特別ヒットしたという感覚もなく、前作「Smac」(2001年夏発売で22万枚)ってかなりコケてたんだな……という事が改めて浮き彫りになった。

前年8月に駐車違反及び公務執行妨害(俗に言う稲垣メンバー事件)でタイホされた稲垣吾郎は約5か月間の活動自粛を経て1月にスマスマで復帰。今作が復帰作品となる。

2002年の初頭からJ-POPにハマっていきミュージックステーションやCDTVをしっかりと観るようになっていったわたくしマーにとって、今作からが真のリアルタイムSMAP。一応スマスマは96年頃から観てたしタレントとしてのSMAPは知ってたけど、歌手としてヒットチャートにランクインしてくるSMAPを体験したのは今作が初めてだった。CDTVで今作が1位になった週、「しっかり1位獲るんだ!やっぱスゲーんだなSMAPって」と思ったのを覚えている。中学1年の初夏の話。

フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。シライシ紗トリの名前を知ったのも今作だった。後にORANGE RANGEのプロデュースや、坂道シリーズへの提供など現在に至るまで活躍している人だけど僕としては未だにシライシ紗トリというと「freebirdを作った人」というイメージ。

軽やかでおしゃれな感じの曲。この風通しの良い雰囲気がリリース当時の5月の気候とマッチしてた。後半の中居のソロパートが良い味出してるよね。Mステでちょっと照れくさそうに歌ってたのを思い出す。『SMAP AID』では15位、『SMAP 25 YEARS』では31位でどちらも収録を果たしてるしファン人気は高い模様。僕としてもリアルタイム初SMAPという事もあり何だかんだ思い入れのあるシングル。(2025/4/16更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:14th『SMAP 015/Drink! Smap!』、5thベスト『SMAP AID』、他

freebird / SMAP

2003年

世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)

2003年3月5日 売上約313万枚

作詞・作曲・編曲:槇原敬之、ストリングスアレンジメント:門倉聡

35thシングル「世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)」表題曲。

2002年7月の14thアルバム『SMAP 015/Drink! Smap!』から約8か月ぶり。シングルとしては「freebird」以来約10か月ぶりであった。

初動で63万枚を叩き出す超絶ロケットスタート。翌週にも38万を売り2週目にしてミリオンを記録。その後も猛烈に売れ続け8月にダブルミリオンを達成した。「夜空ノムコウ」「らいおんハート」を抜き去り自身最大ヒット、及びKinKi Kidsの「硝子の少年」を上回りジャニーズ事務所所属歌手で初の200万枚超えを達成、更に自身初の年間シングル1位獲得など様々な記録を打ち立てる特大ヒット作となった。

2003年末時点では約210万枚の売上で、翌2004年にも40万枚売れ長らくは約250万枚程の累計売上でストップしていた(歴代売上でいうと小田和正の「Oh! Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」とドリカムの「LOVE LOVE LOVE/嵐が来る」の間の9位)

しかしその売上に動きが入ったのは2016年。年始に流れたSMAPの分裂・解散報道をキッカケに、解散阻止を望むファン達による購買運動が巻き起こり1年間で今作の売上が急増。1年間をかけてミスチル「Tomorrow never knows」(276万)、チャゲアス「SAY YES」(282万)、米米「君がいるだけで」(289万)、「だんご3兄弟」(290万)、サザン「TSUNAMI」(293万)をじわじわ抜いていき、長年凍結状態だった歴代シングル売上に大幅な変動を巻き起こした。11月時点で子門真人の「およげ!たいやきくん」、宮史郎とぴんからトリオの「女のみち」に次ぐ歴代シングル3位に浮上。2016年最終週で、CDシングル史上初の累計300万枚(登場週数328)に到達した。

草彅剛主演のフジテレビ系ドラマ『僕の生きる道』主題歌。2002年のうちからスマスマの歌コーナーで何回か披露されていて、アルバム曲ながら「結構良い曲だな」と思っていたがシングルカットされると知った時はそこまで人気曲だったのかと驚いた。ジャニーズでシングルカットって殆ど無いしね。1月にドラマが放映された直後からシングル化の要望が多数寄せられたという事らしいので、実は最終回以外はアルバムバージョンが使用されていた?という事のようだ。

わたくしマーは当時中学2年生で、大ヒットの旋風をリアルタイムで体感した。カラオケで必ず誰か歌ってたなとか、「夜空ノムコウ」が好きだった僕としては最大ヒット曲の座を今作に奪われて若干嫌だったな……とか。2003年の生活を思い出す1曲。「大ヒット」「国民的」過ぎて僕の天邪鬼気質が働き、しばらくはそこまで好きな曲ではなかったが2016年にスマスマの最終回で歌われた際にはさすがに胸に来るものがあった(ちなみに今作が5人が公の場で歌唱した最後の曲)。

そして今作の特大ヒットによってSMAPの地位・格も更にハネ上がった。今作以前も「国民的アイドル」ポジションではあったが今作をもって「国民的」の更に上、「天上人」「天空人」の位置にまで上り詰めちゃった感じ。歴代ジャニーズグループの中でも前人未到の場所へ足を踏み入れちゃったというかね……。ヒット曲だし良い曲だけど、今作によって天上人ポジに祭り上げられた事による様々な疲弊が13年後の解散に繋がっちゃったのかな……とか考えると複雑な気持ち。(2025/4/20更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:14th『SMAP 015/Drink! Smap!』(アルバムバージョン)、15th『SMAP 016/MIJ』(organ version)、他

世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン) / SMAP

僕は君を連れてゆく

2003年3月5日

作詞:工藤哲雄、作曲・編曲:都志見隆

35thシングル「世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)」カップリング曲。

楽曲自体の人気が密かに高かったのか、最大ヒット曲のカップリングに収録されているだけに知名度があったのか分からないが最終ベスト『SMAP 25 YEARS』の投票で35位にランクインし堂々の収録を果たした。

ミディアムテンポの優しい曲。メロディーが非常に良い。確か2003年の発売当時に1回は聴いてるハズなんだけど全く記憶に残ってなかった。『SMAP 25 YEARS』で10何年ぶりに聴き、「こんな良い曲だったのか…」と気付かされた名曲である。『SMAP 25 YEARS』による最大の収穫はこの曲の再発見であった。工藤哲雄と都志見隆のタッグはTOKIOの「LOVE YOU ONLY」や「うわさのキッス」を手掛けてるコンビだがSMAPへの提供はコレ1曲ポッキリみたい。(2025/4/21更新)

おすすめ度:B+
収録アルバム:6thベスト『SMAP 25 YEARS』

世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン) / SMAP

2004年

Wonderful Life / &G

2004年3月10日 売上約19万枚

作詞・作曲:市川喜康、編曲:小西貴雄、コーラスアレンジ:知野芳彦

&Gのシングル「Wonderful Life」表題曲。稲垣吾郎のソロシングル。稲垣のソロシングルとしては1993年の「If You Give Your Heart」以来約11年1か月ぶりであった。

草彅剛主演のフジテレビ系ドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』(前年の『僕の生きる道』に続く「僕シリーズ2作目」)主題歌として書き下ろされた楽曲で、スタッフの「優しい歌声を持ったアーティストに歌ってほしい」という意見から稲垣に依頼が行われたという。&G(アンジー)という名義はドラマのテーマである「絆」を象徴する記号としての「&」と、稲垣のイニシャル(吾郎=GORO)である「G」を組み合わせたもの。

もう20年以上前の記憶だからあやふやだけど確かドラマの第1話は観てた。前年に「世界に一つだけの花」を空前の大ヒットに導いたドラマシリーズの第2弾(物語に繋がりは無い)という事で、「主題歌を誰が歌うのか?」に注目してたんだよね。もしSMAPならば「世界~」以降1年ぶりの新曲という事になるし。そんなわけで第1話のエンディングを迎えてこの曲が流れてきたわけだが「ん?誰これ?SMAPの声のような気もするけど……」とわけのわからないまま終わったのよね。意図的に隠してたのか、確か歌手のクレジットは画面に出なかったと思う。当時はケイタイも持ってなくてネット環境が無かったから自分の中で「これはSMAPの曲?それとも別の歌手?」とモヤモヤしたままの日々を過ごす事になったという。結局歌手の情報が出たのはいつだったか覚えてないが気付いたら稲垣ソロだと認識してた。

当初こそ誰が歌っているのか隠すようなムーブだったしジャケット写真もぼやかされてるんだけど、情報公開後(?)は普通に吾郎の姿でMステとか音楽番組に出ていた。慎吾ママやチョナンカン等は割と普通に見てたけど、稲垣吾郎が1人で音楽番組に出ている姿は当時妙に新鮮だった。

2001年の「オレンジ」、また翌年の「Triangle」等を手掛けた市川喜康によるハートフル・ヒューマンソング。メロディアスだし、この人の楽曲というのはどこか共通した独特の良さがある。大好きな1曲だね。SMAPの新曲として出しても良かったと思うけど……ひとつ前の「世界に一つだけの花」が予想外の天文学的ヒットとなってSMAPの地位も天上人クラスに祭り上げられ、何を出しても「世界~」と比べられてしまう状況で身動きが取れなくなってたんだろうなというのは当時中学生の僕でも感じてた。だから一旦は稲垣吾郎のソロでお茶を濁したんだろうね。

単発作品なだけに現在までシングルのまま放置。アルバムに未収録なのが本当に勿体無い。せめてこの曲だけでもサブスクで配信するとか……難しいんですかねぇ。このままだと歴史のスキマに埋もれたまま忘れ去られていくだけだからさ。(2025/4/22更新)

おすすめ度:A+
アルバム未収録

Wonderful Life / &G

2005年

友だちへ~Say What You Will~

2005年1月19日 売上約36万枚

作詞:エリック・クラプトン、作曲:エリック・クラプトン & サイモン・クライミー、日本語詞:竹内まりや、編曲:小林武史

36thシングル「友だちへ~Say What You Will~」表題曲。前作「世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)」から約1年10か月ぶり。シングルでの過去最長ブランクだった。

エリック・クラプトンが愛・地球博のテーマソングとして書いた「Say What You Will」のカバーという形。

エリック・クラプトン、竹内まりや、小林武史ととんでもなく豪華な制作陣。「世界に一つだけの花」が思わぬ社会現象的ヒットを巻き起こしSMAPの地位が天上人クラスに舞い上がり一挙手一投足が大注目されるようになってしまい、次の一手に困り約2年ものあいだ身動きが取れなくなっていた中、とにかくクレジットの豪華さでねじ伏せようという事だったのだろう。

リリース当時はクレジットの豪華さで逆バイアスがかかってしまい「制作陣の割にはフツーの曲じゃね?」と感じそこまでハマらなかった。しかしつい最近になってふと歌いたくなり20年ぶりにカラオケで歌ってみた所「実はこれ大名曲じゃね?」と当時と真逆の感想を抱いた。メロディー・歌詞以上に温もりのあるアレンジが素晴らしいなと。果てしない地球の広がりを感じるというか。インストゥルメンタルだけでも最高に楽しめる。「世界に一つだけの花」と「BANG! BANG! バカンス」に挟まれてるせいで現在では殆ど覚えられていないシングルという感じがするけど僕は唱え続ける。これは名曲だと。(2025/4/23更新)

おすすめ度:A+
収録アルバム:16th『SAMPLE BANG!』

友だちへ~Say What You Will~ / SMAP

BANG! BANG! バカンス!

2005年7月27日 売上約40万枚

作詞:宮藤官九郎、作曲・編曲:コモリタミノル

37thシングル「BANG! BANG! バカンス!」表題曲。前作「友だちへ~Say What You Will~」から約6か月ぶり。16thアルバム『SAMPLE BANG!』と同時発売。

「世界に一つだけの花」の社会現象ヒットで天上人クラスに祭り上げられてしまった地位をあえてぶち壊すかのようなおバカノリのパーティーソング。〈男前だね木村くん~♪〉や〈稲垣って苗字の半分は、ガキ!ガキ!ガッキ~♪〉などメンバーの名前が飛び出す。普通こういうのは内輪だけの閉鎖的なノリになるけど、メンバー全員の名前が知られている国民的SMAPだからこそ身内ノリにならないのが凄い。言うなれば国民全員を巻き込んだ身内ノリというかね。

楽曲だけで冷静に見るとそこまで好きでは無いんだけどもインパクトは凄かったし当時高校の仲間内でも流行ってカラオケでもよく歌われたしでミスチルの「未来」、ORANGE RANGEの「お願い!セニョリータ」、B’zの「OCEAN」等と並んで2005年の夏を思い出すヒットソングの一つ。何だかんだ高校1年生直撃だった事もあり、僕が自分で思ってる以上に青春の1曲として染みついているかも。

「世界に一つだけの花」の大ヒットで神聖なるSMAP像が出来上がってしまいどこか息苦しくなっていた空気を良い意味で壊してくれた曲でもある。もしもこの曲が無かったら「世界に一つだけの花」→「友だちへ」→「Triangle」という流れで神聖なるSMAP路線の連投になってしまい息苦しすぎたと思うんだよね。重厚なシングルが続く中のガス抜き曲というか。この曲の存在ってのはこの時期のSMAPに絶対必要だった。そういう意味で曲の良し悪しを超えた重要なシングル。

同時発売の『SAMPLE BANG!』には未収録で、15位までが収録範囲だった『SMAP AID』の投票では28位でハブかれ、知名度の高いシングルにも関わらず長らくアルバム未収録のままだった。50位までが収録範囲だった『SMAP 25 YEARS』の投票で21位となり、リリースから11年の歳月を経て遂にアルバム初収録を果たした。(2025/4/24更新)

おすすめ度:C+
収録アルバム:6thベスト『SMAP 25 YEARS』

BANG! BANG! バカンス! / SMAP

※随時更新中

著者:マー・田中(@kazeno_yukue)

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