櫻坂46 歴代シングル&名曲感想 ~2020-2024~

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櫻坂46 歴代シングル&名曲感想 ~2020-2024~

欅坂46時代(2016年~2020年)

2020年

Nobody’s fault

2020年12月9日 売上約50万枚

作詞:秋元康、作曲:デレク・ターナー、編曲:野中”まさ”雄一

同年10月12・13日の『THE LAST LIVE』をもって欅坂46としての活動を終了。翌14日より櫻坂46に改名し、再出発。

今作は改名後、初となる再デビューシングルの表題曲。

1期生は欅坂1st~8thまでのシングル全曲で全員が選抜されていたが、今作からは選抜が実施された。

選抜メンバーは大園玲、尾関梨香、小池美波、小林由依、菅井友香、武元唯衣、田村保乃、土生瑞穂、藤吉夏鈴、松田里奈、森田ひかる、守屋茜、山﨑天、渡邉理佐で、センターは2期生の森田ひかる。一応櫻坂としては全員が初選抜という事になる。

2期生の大園玲武元唯衣田村保乃藤吉夏鈴松田里奈森田ひかる山﨑天は欅坂時代を通じても初の選抜入り。また守屋茜は次回以降「BAN」「流れ弾」で連続選抜落ちしその後卒業したので、今作が最後の表題曲選抜入りとなった。

記念すべき再デビューシングル。改名し新たなスタートを切ったグループの決意表明や覚悟を感じられる力強い曲である。欅坂時代から通じる険しさも残っていて、最初に聴いた時はそこまで好きになれない曲だろうなと思ったが繰り返し触れる内に段々と馴染んできた。

選抜の半分が2期生となり、カップリングも全て2期生がセンターと一気に若手中心の布陣にシフトチェンジしてきた。こういう部分は再デビュー味が感じられて良かった。欅坂時代は1期生一辺倒状態だっただけに、2期生が居るだけでフレッシュ感が出る。活動休止というピンチを2期生プッシュのチャンスに替えたのはナイスだった。結果的に再始動という名目で2期生を思いっきり押し出せるようになったし上手いこと新陳代謝が図れたと思うね。

ちなみに作曲のデレク・ターナーは今作が作家デビュー作。この後も「流れ弾」や、日向坂46の「君しか勝たん」も手掛け秋元系Gでよく名前を見かける事になるのだが情報が全く無い謎の人物。Wikiにすら「その正体が誰であるのかは不明」って書かれてるし。正体不明作家というと一時期KinKi Kidsの曲を手掛けてた「紅茉來鈴」を思い出す。(2024/9/22更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:1st『As you know?』

Nobody’s fault / 櫻坂46

2021年

BAN

2021年4月14日 売上約43万枚

作詞:秋元康、作曲:A-NOTE・S-TONE、編曲:APAZZI

2ndシングル表題曲。前作「Nobody’s fault」から約4ヶ月ぶり。

センターは2連続で森田ひかる。2期生から井上梨名守屋麗奈が初選抜。また1期生の渡辺梨加は欅坂時代の「黒い羊」以来の選抜復帰で、櫻坂46としては初選抜。

作曲のA-NOTE(青葉紘季氏。角野寿和と共同でaokadoという名の時もあり)はAKB48「365日の紙飛行機」、NMB48「僕はいない」、STU48「暗闇」など秋元系グループに多く提供している作家。特に乃木坂46に提供した「孤独な青空」「ひと夏の長さより…」「バンドエイド剥がすような別れ方」はどれも僕の大好きな曲。今後も登板を密かに楽しみにしている作家の一人である。

ただまぁそんなA-NOTE・S-TONE氏の作曲にしてはそんなに好きなメロディーでは無いし、後述するが歌詞もあまり好きになれず総合的な満足度は低い。

歌詞のテーマは「ニートの叫び」。自己嫌悪と堕落を繰り返しながらも何もやる気が起きない主人公が現状を嘆きあかす。当時この曲を聴いた友人が「これは俺たちの歌だな……」とボソッと呟いた事があるが、「たち」って何だよとムカついた記憶がある。

当時から曲調の割にあまりカッコイイ歌詞では無いなと思っていたがやはり検索候補でも「櫻坂 BAN 歌詞 ひどい」と出てきてしまう。これはまぁ納得。秋元センスの良くない部分が出てる。これでもう少し歌詞にキレがあったらね。

一方でダンスは激しくカッコイイ系。YouTubeにある3期生加入前合宿でこの曲がダンス課題曲になっていたが皆大変そうだったね。特に遠藤理子は披露途中で付いていけなくなり完全に動きが停止してしまい、先生から「3期の中でいちばん踊れていない」と厳しく言及される場面があって可哀想だった(僕は3期の中では遠藤理子がいちばん好きだったので、余計「BAN」に拒否反応が出るように……)。(2024/9/23更新)

おすすめ度:C
収録アルバム:1st『As you know?』

BAN / 櫻坂46

流れ弾

2021年10月13日 売上約43万枚

作詞:秋元康、作曲:デレク・ターナー、編曲:武藤星児

3rdシングル表題曲。前作「BAN」から約半年ぶり。

2期生の田村保乃が初センター。

今作をもってグループを卒業した渡辺梨加、またミュージカル『カーテンズ』出演のため次回作「五月雨よ」に不参加の菅井友香は、今作が最後の選抜入りとなった。

欅坂→櫻坂へ改名してから2作連続で森田ひかるがセンターだったので、そうか再デビュー後は森田イチオシ体制で行くんだなと思っていたらここで2期生もう一人の人気メンバー・田村が来た。かつて平手友梨奈が闇堕ちした反省か?変に一人に偏らせる事はしなかった。

デビューシングル「Nobody’s fault」も手掛けたデレク・ターナーが再び登場。これは誰なんだ。当時ネットではKing Gnuの常田大希なんじゃないかとか色々妄想が繰り広げられていたが、結局未だに正体は不明のまま。

さて楽曲の方は「BAN」と近いせわしないダンスナンバー。Mステで観たけど踊りが凄い。これは疲れるわ。

まだまだ方向性を模索しているように感じられる。欅坂とも日向坂とも異なる面を出して差別化しなきゃいけないという縛りの中でもがいているような。とりあえず前作と今作でダンス路線を推し進めてた感じだが僕としてはそこまで良いとも思えず、今作も「BAN」に続いて微妙な印象。翌年の「Start over!」辺りからアイデンティティを掴んでゆくと思うので、今作はまだ模索期って感じだ。

ネット炎上をテーマにした攻撃的な内容だが、歌詞を知らずに聴いてるとサビの〈今宵もどっかしらで 顔隠してリンチパーティー(リンチパーティー)〉が〈リッツパーティー〉に聞こえてしまい沢口靖子の顔が浮かんでしまうのはちょっと問題(僕だけだろうか?)。(2024/9/24更新)

おすすめ度:C
収録アルバム:1st『As you know?』

流れ弾 / 櫻坂46

2022年

五月雨よ

2022年4月6日 売上約43万枚

作詞:秋元康、作曲:温詞、編曲:温詞・TomoLow

4thシングル表題曲。前作「流れ弾」から約半年ぶり。

2期生の山﨑天がシングル表題曲では初のセンター。同じく2期生の関有美子が初選抜。また1期生の上村莉菜は欅坂時代の「黒い羊」以来の選抜復帰で、櫻坂46としては初選抜。

今作をもって卒業した渡邉理佐は最後の選抜入りとなった。

壮大なスケールの曲。櫻坂に改名してからだけでなく、欅坂時代を通じてもこうした曲調がシングル表題曲になるのは初めてだった。

「Nobody’s fault」は険しく、「BAN」「流れ弾」もアップテンポだけど不穏だったので、1stから順番にシングルを聴いていくとここまでの鬱屈とした感じを振り払うかのように救い出される気持ちになる。雄大な自然を感じる良い曲。MVや曲調の感じがなんとなくSPEEDの「ALIVE」を連想させる。

5月に降る長雨がテーマかと思いきや〈五月雨式に好きになってく〉というフレーズもあり、「途切れがちにくり返していく恋心」を五月雨に例えている片想いソングであった。

当時の最年少メンバーだった山﨑が満を持してセンター、かつ発売日の4月6日が欅坂のデビューシングル「サイレントマジョリティー」発売日と同じという運命も相まって、ここからが新章の始まりだ!感もあったんだよね。まぁ改名もしてて何回仕切り直ししてんだって言われたらそれまでだけど。改名以降、曲調的にこの時初めて新しい風を感じたし「櫻坂色々あったけど、立て直し可能かも?」とこの曲で思えた。現在に繋がる新境地を打ち出したシングルだったのは間違いない。(2024/9/25更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:1st『As you know?』

五月雨よ / 櫻坂46

2023年

桜月

2023年2月15日 売上約39万枚

作詞:秋元康、作曲:ナスカ、編曲:the Third

5thシングル表題曲。アルバム『As you know?』から約半年ぶり、シングルに限ると「五月雨よ」から約10か月ぶり。

2期生の守屋麗奈が初センター。坂道研修生経験メンバーがシングル表題曲センターを務めるのは坂道シリーズ初だったという。また同じく2期生の増本綺良が初選抜。

セツナポップ。遂に「二人セゾン」系統のシングルがキタ!!と一部ファンが歓喜した曲。「二人セゾン」の後、「不協和音」方向に行かなかった未来線の欅坂を見ているようで、勝手に感動をおぼえた僕が居た。

グループ名にある「桜」もタイトルに含まれているし、『ラヴィット!』レギュラー出演などで一般知名度が上がっていた守屋麗奈をセンターに据えたりと、このタイミングでキラーチューンを出すぞ!という運営の意気込みを感じた。真っ直ぐな名曲である。

最初に聴いた時の印象が良すぎた分、時間が経つにつれて飽きてくるのは名曲あるある。実際この曲もリリース当時にリピートしまくった後はあまり聴き返さなくなってしまったが、ふとした拍子に聴きたくなる。そして聴くとやっぱりいい曲だなと思う。

またこういうセツナポップ系シングルを出してほしいが、連発しても飽和するので他路線の合間にたまーに差し込む程度にしてほしい。(2024/9/27更新)

おすすめ度:B+
アルバム未収録

桜月 / 櫻坂46

Start over!

2023年6月28日 売上約47万枚

作詞:秋元康、作曲:ナスカ、編曲:mellow

6thシングル表題曲。前作「桜月」から約4か月ぶり。

2期生の藤吉夏鈴が表題曲初センター。

活動休止中だった遠藤光莉を除く、1期・2期メンバー全員が選抜。1期生の齋藤冬優花、2期生の大沼晶保幸阪茉里乃は表題曲初選抜。

ダンスの魅力とメロディーの良さを兼ね備えた、まさに櫻坂としては理想的な名曲。「BAN」や「流れ弾」の頃はダンスのみが突出してる感じだったが今作にはちゃんと「うた」としての良さも入ってる。乃木坂とも日向坂とも、そして欅坂とも異なるアイデンティティを掴んだよね。「櫻坂46らしさ」とはこういう事なのだと。センター藤吉のどこか狂気っぽい雰囲気もこの曲に合ってる(鼻血を出すMVは衝撃だった)。

前年の2022年には落選した紅白歌合戦だが、2023年この曲で見事返り咲き。この辺りから上昇気流ムードというか、再ブレイク(欅坂時代を最初のブレイクとするならば)ムードが漂い始めたがその根源は間違いなくこの曲であろう。櫻坂にとって重要なターニングポイントだったし、「桜月」~今作と連続で名曲を生み出したナスカは超重要な立役者となった。わたくしマーもこの曲辺りから櫻坂にハマり始めた。(2024/9/28更新)

おすすめ度:A
アルバム未収録

Start over! / 櫻坂46

承認欲求

2023年10月18日 売上約51万枚

作詞:秋元康、作曲:浦島健太・加藤優希、編曲:加藤優希

7thシングル表題曲。前作「Start over!」から約4か月ぶり。

2期生の森田ひかるがセンター。2021年の「BAN」以来3度目の表題曲センター。2023年頭に加入した3期生から谷口愛季中嶋優月村井優山下瞳月が初選抜。

今作の活動をもって卒業した小林由依は最後の選抜入りとなった。小林は欅坂時代含めて全シングルで選抜入りを果たしていて、更にその全てで1列目か2列目しか経験していないというエリートっぷり。

ちょうどこの頃に公式YouTubeで3期生の合宿(5~6本に渡るシリーズ動画)を観たのもあって、一気に櫻坂への関心が加速したので思い出深い。遠藤理子カワユイなーとか、山下瞳月って山下美月と一文字違いのスゲー名前だなとか。一応「Nobody’s fault」から全てのシングルを聴いては来ていたけど、わたくしマー的にはここからが本当のリアルタイムという感覚があるんだよね。

前作に続いて激しいダンス路線。イントロがめちゃくちゃカッコイイ。特に2024年に友人と観た東京ドームでの配信ライブではこのイントロ部分のダンスが震えた。曲中1回しかこのパートが無いのが勿体ない。

一方で歌詞が好きになれない。秋元センスの悪い要素が随所に入っているというか……やっぱりAメロの〈聖徳太子か~~~!〉は無いわ……。どんなにサウンドやダンスがキレキレでも、どうしても〈聖徳太子か~~~!〉でチカラが抜けるのよ。後半炸裂する森田ラップもワードがきつい。〈アンチもブロックしないよ 数だけ欲しいフォロワー!〉って。どうあがいてもカッコつかない。Googleの検索窓に「承認欲求 歌詞 ダサい」と出てきてしまうのも納得。

まぁ歌詞に目を瞑れば櫻坂らしさ溢れるカッコイイ曲である。3期生の谷口と山下がフロント大抜擢と、一気に新人が目立ったシングルでもあるし新たな世代の風も入ってきた。新世代躍進の取っ掛かりになったシングルであるのは確か。特に山下瞳月は3期どころか櫻坂全体でもトップクラスの人気に上り詰めるから凄い。(2024/9/29更新)

おすすめ度:B
アルバム未収録

承認欲求 / 櫻坂46

2024年

何歳の頃に戻りたいのか?

2024年2月21日 売上約46万枚

作詞:秋元康、作曲:ナスカ、編曲:APAZZI

8thシングル表題曲。前作「承認欲求」から約4か月ぶり。

センターは2期生の山﨑天。2022年の「五月雨よ」以来、2度目の表題曲センターとなる。3期生の的野美青が初選抜。

タイトルは「なんさいのころ」ではなく「いくつのころ」と読む。

もはや安心安定の作家と呼んでいいナスカの提供。楽曲の方は櫻坂らしいダンサブルなアップナンバーだがサビになると途端にメロディアスになる。激しさとメロディー性が同居しているこれまた理想的な一曲。この辺が激しさ寄りだった「BAN」や「流れ弾」と一線を画す部分であると思う。勢い有るMVのチカラも相まって櫻坂の中でもトップクラスに好きな曲である。ナスカと櫻坂の相性は異様に抜群だ。

センターの山﨑天は完全にジャンヌ・ダルク路線・強い女性路線を突き進めていくようで今作でそのスタイルが完成型に達した気がする。2期生最年少で、『欅って、書けない?』でもよく泣いていたあの天ちゃんがこんな立派になって……と、何だか親戚のオジサンのような気持ちになってしまった。

MVのロケ地は埼玉県東所沢にある、『ところざわサクラタウン』(KADOKAWAによる日本最大のポップカルチャー発信拠点)。背景に映り込む隕石のような巨大な岩石施設は『角川武蔵野ミュージアム』という。ここはわたくしマーの地元・東久留米から割と近く、友人が住んでいたりもするので何度か行った事があるが非常に開放的で良い場所だった。初めて行ったのは今作リリースの前だったので、まさか自分の地元の近くが櫻坂のロケ地になるとは……と驚いたし未だに実感が湧かない。そんなこんなで思い入れの強いMVになった。(2024/9/30更新)

おすすめ度:A
アルバム未収録

何歳の頃に戻りたいのか? / 櫻坂46

自業自得

2024年6月26日 売上約68万枚

作詞:秋元康、作曲・編曲:中村泰輔

9thシングル表題曲。前作「何歳の頃に戻りたいのか?」から約4か月ぶり。

初動のみでこれまでの全シングルの累計を上回る65万枚を記録したが、11人組グローバルボーイズグループ・INIの「THE FRAME(LOUD)」がそれを超える67万枚を叩き出したためチャート最高順位は2位となった。これにより1st「Nobody’s fault」から続いていた連続1位記録が8でストップした。坂道シリーズ全体で2位以下に終わったのは2012年の乃木坂46「ぐるぐるカーテン」以来だと思う。

3期生の山下瞳月が表題曲初センター。3期生が表題曲センターを務めるのは初。同じく3期生から村山美羽が初選抜。

遂に山下瞳月が初センターまで上り詰めてきた。これにより乃木坂の5期生・井上和、日向坂の4期生・正源司陽子、そして櫻坂の山下と、全ての坂道シリーズでそれぞれの最若手がセンターを張る群雄割拠の新時代が幕を開けた。

楽曲の方はこれぞ櫻坂という感じのダンサブル・ロックナンバー。山下はアイドルポップよりもこういうアンニュイな曲の方が似合う気がする。楽曲もセンターの人選もピタリハマった名曲である。やはり楽曲面では3坂道の中でいま最も勢いにノっていると思う。「Start over!」以降の勢いにブレーキをかける事なく、しっかりと新人の押し出しも上手くいった見事なシングルだった。

これはね、曲だけ聴いた時から好きだったんだけど、友人に誘われて観た東京ドーム(配信)でのパフォーマンスね。あのカッコ良さとキレに痺れた。あれで本格的に好きな曲になったんだよね。

わたくしマーも今作のMVとドーム公演を観てすっかり山下瞳月の魅力にハマってしまい一気に推しメンになってしまった……勿論最初の推しは遠藤理子だったのだが。なんだか、いちばん顔が可愛いと思うのは遠藤理子なんだけど、いちばん目で追ってしまうのは山下瞳月なんだよね。

ちなみに作曲の中村泰輔氏は櫻坂では「Buddies」の他、欅坂時代の「渋谷川」、直近では乃木坂の「チャンスは平等」等を手掛けている。「渋谷川」はフォークソング風、「チャンスは平等」は80’sディスコ風、そしてこの「自業自得」はダンスロック。中村氏、作・編曲の幅広すぎるだろ……。(2024/10/1更新)

おすすめ度:A
アルバム未収録

自業自得 / 櫻坂46

I want tomorrow to come

2024年10月23日 売上約49万枚

作詞:秋元康、作曲:ナスカ、編曲:mellow

10thシングル表題曲。前作「自業自得」から約4か月ぶり。

3期生の山下瞳月が前作に続き2作連続で表題曲センター。同じく3期生から向井純葉が初選抜。

バラードパート1ダンスパートバラードパート2という感じで1曲の中でコロコロ曲調が変わる異色な楽曲。バラードパートの1と2はそれぞれ全然違うメロディーだし、1はピアノ、2はロック調。故に全く異なる3つの曲が合体していると言える。

最初聴いた時、「今回はピアノバラードか、意外!」と思いきやいきなり激しいダンスチューンに。ここの切り替わる部分が非常にテンション上がる。「今回はダンス曲か」と思っていると、ラストは壮大なロックバラードに変貌する。こういう組曲型というか、(良い意味で)メチャクチャな曲調大好き。聴いてて楽しい。

この3つのパートどれもが非常に良いメロディーで素晴らしい。一応真ん中のダンスパートのサビがメインになるんだろうけど、冒頭とラストのメロディーも最高。わたくしマー的には最後のロックバラードパートのサビがいちばん好きである。こうして「どこが本当のサビなんだ?」と悩む感じはB’zの「Calling」やV6の「kEEP oN.」に近いものがある。

ここ数作楽曲の勢いが高まってきているとは感じていたが遂に今作で最高到達点に達した気がする。テッペンに旗を刺したというか。とにかく運営の本気度を感じるしメンバーの気合も見える。普段は「ここでそんな変なワード使うなよ……」と言いたくなる秋元Pも今回は余計なことはしておらず終始まともな歌詞だ。スタッフから忠告でもされたのだろうか? 最初から最後までキレキレの作りだ。2作連続でセンターを務めた山下瞳月は今作で完全に櫻坂46の顔になったね。

わたくしマーとしても配信開始~MV解禁までの流れを初めてしっかり追いかけたシングルでもあり、そういう意味でも思い入れは強い曲になりそう。現状櫻坂でいちばん好きな曲である。

逆に言うとここが楽曲面での櫻坂のピークになってしまうのかなという寂しさもある。今作を超えるインパクトと勢いの楽曲を今後生み出せるのか?という不安は正直あるし実際かなり難しいと思うよね。ピークを迎えてしまうと後は緩やかに下がっていくだけなので。来てもいない未来を憂うのは早すぎるかもしれないが、次のシングルが出しにくくなっちゃったかな……というのが今の正直な懸念である。(2024/11/10更新)

おすすめ度:A+
アルバム未収録

I want tomorrow to come / 櫻坂46

※随時更新中

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著者:マー・田中(@kazeno_yukue)

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