FIELD OF VIEW 全シングル&名曲レビュー ~「君がいたから」から「きっと」~

歌手別シングル&名曲レビュー
カテゴリー

FIELD OF VIEW 全シングル&名曲レビュー

こんにちは、孤独なJ-POP愛好家、マー・田中(@kazeno_yukue)です

ビーイング系バンド・FIELD OF VIEW。初期のメンバーは浅岡雄也(ボーカル)、小橋琢人(ドラム)、小田孝(ギター)、安部潤(キーボード)。3rdシングル「Last Good-bye」をもって安部が脱退し、新津健二(ベース)がその後加入した。実は94年にviewというバンド名でデビューしシングル2枚(「あの時の中で僕らは」「迷わないで」)をリリースしていた。95年にFIELD OF VIEWとして再デビュー。

再デビュー後はミリオンセラーの「突然」や、アニメ『ドラゴンボールGT』オープニングテーマとして今なお人気の高い「DAN DAN 心魅かれてく」等ヒットを連発。2002年初夏に解散するも、なんと2020年に活動を再開。2022年には活動再開後初のシングル「きっと」を発表、2002年の「Melody」以来実に20年ぶりのシングル発売となった。そんな彼らの歴史をシングル中心に語っていこう。

1st 君がいたから

1995年5月15日 約89万枚

作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし

フジテレビ系ドラマ『輝く季節の中で』主題歌として、1stシングルながらいきなり初動19万枚。Mr.Childrenの「【es】~Theme of es~」(22万)、中島みゆきの「旅人のうた」(初動20万)に次ぐ週間3位に食い込んだ。累計では90万枚に迫る大ヒットを記録。90年代ドラマタイアップの効果って凄かったんだなぁと改めて感じる。ちなみにこのドラマは石田ひかりや保阪尚輝、さらに中居正広や篠原涼子が出演しており医学生をテーマとした内容だったらしい。

坂井泉水、織田哲郎、そして葉山たけしという当時のビーイング黄金メンバーによる制作。淡々とした中に力強さを持ったミディアムナンバーである。初めて聴いたのは解散時に出たベスト盤『Memorial BEST~Gift of Melodies~』か、もしくはZARDのセルフカバーバージョン(96年のアルバム『TODAY IS ANOTHER DAY』に収録)だったと思うんだけどその時からメロディーの良さが好印象だった。ストレートに良い曲。浅岡さんの透き通るように瑞々しい歌声はこの頃から全開だ。ちなみにコーラスに坂井泉水の他、大黒摩季・宇徳敬子・川島だりあ・生沢佑一が参加している。これだけのヒットながら現在では「突然」や「DAN DAN 心魅かれてく」の影に隠れてしまっているのが勿体無い。

おすすめ度:A
収録アルバム:1st『FIELD OF VIEW Ⅰ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

2nd 突然

1995年7月24日 約122万枚

作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし

年間No.1ヒットとなったDREAMS COME TRUEの「LOVE LOVE LOVE/嵐が来る」(初動69万)とぶつかりチャート最高位は2位だったが、累計ではミリオンを突破し前作「君がいたから」を超える大ヒットとなった。自身最大の売上かつ唯一のミリオンセラー。ジャケットは東京都港区・乃木坂近くの遊歩道で撮影されたという。

大塚製薬『ポカリスエット』CMソング。前作と同じ黄金メンバーによる提供曲でこれまたストレートな良質ポップス。まさにザ・90年代という感じのヒットナンバーだ。現在テレビ等でFOVが紹介される際にもこの曲が取り上げられる事が多く文句なしの代表曲と言える。初めて聴いたのは『ミュージックステーション』の過去映像を観た02年頃で、すぐさまブックオフで中古8cmシングルを購入した。

おすすめ度:B+
収録アルバム:1st『FIELD OF VIEW Ⅰ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

1stアルバム FIELD OF VIEW Ⅰ

1995年10月10日

迷わないで

作詞:浅岡雄也、作曲:多々納好夫、編曲:池田大介

1stアルバム『FIELD OF VIEWⅠ』収録曲。前身バンドview名義時代の2ndシングルのリメイク。彼ららしい爽やかな空気が流れるミディアムナンバーで名曲。メロディーがとにかく素晴らしいし〈別れ惜しくて遠回りした 雨の帰り道 あの日から初めて見せた笑顔 輝いてる〉というフレーズがいじらしくてお気に入り。1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』に入っていた事でハマった。

おすすめ度:A
収録アルバム:1st『FIELD OF VIEW Ⅰ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

明日のために

作詞・作曲:浅岡雄也、編曲:安部潤

1stアルバム『FIELD OF VIEWⅠ』収録曲。浅岡さんの作詞作曲、編曲も安部さんと完全メンバー自作曲。アルバムのラスト一つ手前に配置されたどっしりバラード。失恋がテーマだがそれ以上に人生への向き合い方を提示してくれているような力強い名曲。〈誰よりも悲しみ 知っているふりして 甘えていただけさ〉等のフレーズが胸に染みる。

おすすめ度:B+
収録アルバム:1st『FIELD OF VIEW Ⅰ

3rd Last Good-bye

1995年11月13日 約39万枚

作詞:坂井泉水、作曲:多々納好夫、編曲:葉山たけし

初動13万枚を記録したがLUNA SEAの「DESIRE」(初動29万)、松任谷由実の「輪舞曲」(初動15万)が居たためチャート最高順位は3位。累計では40万枚に迫るヒットに。今作を最後にキーボード安部さんが脱退。

TBS系『世界ふしぎ発見!』エンディングテーマ。スピーディーなビーイングロックという感じの曲。メジャーコードとマイナーコードが微妙に入り混じった曲でそこまで突き抜けた売れ線ナンバーでは無いものの結構好きな一曲。

ZARDはこの曲のみ長らくセルフカバーしていなかったが、05年のアルバム『君とのDistance』にてようやく実現した。あちらはこの原曲と比べてやや明るめなアレンジがなされている。特にイントロの時点では全くセルフカバーだと分からないので、初めてZARDバージョンを聴いた時は歌が始まってようやく「あっ、FOVの曲だ!」と気付きビックリしたのを覚えている。

おすすめ度:B
収録アルバム:2nd『FIELD OF VIEW Ⅱ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

4th DAN DAN 心魅かれてく

1996年3月11日 約52万枚

作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし

初動18万枚を記録したが、安室奈美恵の「Don’t wanna cry」(初動32万)、B’zの「ミエナイチカラ~INVISIBLE ONE~/MOVE」(2週目・20万)、華原朋美の「I’m proud」(2週目・19万)が居たためチャート最高順位は4位。累計は50万枚を突破し、「突然」「君がいたから」に次ぐ自身3番ヒットとなった。

イントロのジャカジャーン!というギターの音からテンションが上がるキャッチーで爽快な曲。フジテレビ系アニメ『ドラゴンボールGT』主題歌だった事もあり、わたくしマー世代(平成元年生まれ)以下に最も浸透しているFOVの楽曲は多分コレだと思われる。同世代でカラオケに行ってもFOVはあまり歌われないがこの曲だけは聴く機会が多かった。90年代J-POPど真ん中!という感じで初めて聴いた時から好きな一曲。前作を上回る50万枚オーバーのヒットとなったが、バンド自体の人気というよりはタイアップによって売れていた部分が強いようで次作ではまたセールスは下がり調子になってしまう。

おすすめ度:A
収録アルバム:2nd『FIELD OF VIEW Ⅱ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

5th ドキッ

1996年5月20日 約25万枚

作詞:山本ゆり、作曲:浅岡雄也、編曲:葉山たけし

初動11万枚を記録したが、サザンオールスターズの「愛の言霊~Spiritual Message~」(初動27万)、久保田利伸 with NAOMI CAMPBELLの「LA・LA・LA LOVE SONG」(2週目・22万)、B’zの「Real Thing Shakes」(2週目・21万)が居たためチャート最高順位は4位。前作のテレビ出演時から参加していた新津さんがベースとして正式加入。20万超えは果たしたものの、ビーイング自体が既に勢いを失いかけていた事もあり最後のTOP10ヒットとなった。

全日空『ANA’s パラダイス』CMソング。浅岡さんの作曲という事でシングルA面では初の自作曲。といってもこれまでと大きく作風が変わる事は無く、FOV王道の爽やかポップスに仕上がっている。地味な印象ではあるけどこの爽快感は何だかんだ心地良い。ところで作詞の山本ゆりって何者?

おすすめ度:B+
収録アルバム:2nd『FIELD OF VIEW Ⅱ』、1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、他

2ndアルバム FIELD OF VIEW Ⅱ

1996年10月2日

Rainy day

作詞:浅岡雄也・小田佳奈子、作曲:多々納好夫、編曲:徳永暁人

2ndアルバム『FIELD OF VIEWⅡ』収録曲。抜群に爽やかなのにタイトル通りどこか湿った空気が入り混じっているという奇跡の名曲。シングル以上にシングル級の風格を持った名曲である。アルバムの1曲目からこんな名曲が登場し、さらに前半でシングルを一挙に放出しているため『FIELD OF VIEW Ⅱ』は未だに頭でっかちなアルバムという印象になってしまっている…。それだけ存在感のある一曲だった。この時期の多々納好夫とFOVの相性はやはり抜群だったのだろう。

おすすめ度:A
収録アルバム:2nd『FIELD OF VIEW Ⅱ

6th Dreams

1996年11月18日 約8万枚

作詞:辻尾有佐、作曲:織田哲郎、編曲:徳永暁人

石田ひかり主演の日本テレビ系ドラマ『ナチュラル 愛のゆくえ』エンディングテーマ。ちなみにこのドラマのオープニングはMY LITTLE LOVERの「NOW AND THEN~失われた時を求めて~」だった。

「DAN DAN 心魅かれてく」以来の織田哲郎登場だが、織田らしいキャッチーさは影を潜めていてまったりしたやや地味なバラードに仕上がっている。以前より好きになってはきたけど昔からそこまで印象の強く無いシングル曲である。ただMVが撮影された昭和記念公園はそこそこ近所なのでその点では思い入れがある。なお作詞の辻尾有佐はビーイングの歌手であり小松未歩提供の「青い空に出逢えた」(辻尾有沙名義)というシングルを97年に出しているが活動はそれっきり。

おすすめ度:C+
収録アルバム:1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~』、他

7th この街で君と暮らしたい

1997年4月23日 約8万枚

作詞・作曲:小松未歩、編曲:葉山たけし

上岡龍太郎司会のテレビ朝日系バラエティ『超次元タイムボンバー』エンディングテーマ。この番組は他にB’zの「傷心」他、ZYYG、宇徳敬子らもテーマ曲を担当していた。前作の辻尾有佐同様にこの時まだデビュー前だった小松未歩が作詞作曲。今作の約1か月後、アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマの「謎」でデビューし一躍ヒットを飛ばす事となる。

FOVらしさを集約したような超・爽やかナンバーでありサビだけでなく全体を通して爽快なメロディーが連発される。何となく春の暖かさを感じる一曲。やっぱり小松未歩の曲は良い。ちなみに小松自身も1stアルバム『謎』にてセルフカバーしている。どちらかというとセルフカバーバージョンの方が僕は好きなのだが、イントロはFOVバージョンの方がお気に入り。

おすすめ度:B+
収録アルバム:1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』、3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~』、他

1stベスト SINGLES COLLECTION+4

1997年10月8日

もう一度

作詞:小田佳奈子、作曲:多々納好夫、編曲:明石昌夫

1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』に収録された新曲の一つ。2015年初頭頃、懐かしのシングル曲に浸ろうと何気なく中古で買ってきたベストの一発目に入っていたこの曲の名曲ぶりには不意を突かれた。シングル以上にFOVらしさ全開な良メロポップ。〈怖いもの知らずの日々 取り戻さないか〉〈何かを諦めたなら 瞬間(いま)が逃げてしまう〉等々の歌詞が迫ってくる。個人的にFOVで一番好きな曲はコレである。

おすすめ度:A+
収録アルバム:1stベスト『SINGLES COLLECTION+4

8th 渇いた叫び

1998年5月20日 約4万枚

作詞・作曲:小松未歩、編曲:小澤正澄

ZAIN RECORDSから日本コロムビア(の中のビーイングレーベルBeat reC)に移籍後初のシングル。

90年代後半~00年代前半の小中高生に圧倒的人気を誇った『遊戯王』テレビ朝日版タイアップ。しかし人気が爆発するのはむしろこの後に『遊戯王デュエルモンスターズ』として本格的にカードゲーム漫画になってからで、僕もこのテレ朝時代のアニメ第1作は後々レンタルビデオで後追いした。このテレ朝時代はVHS化のみで、現在までDVD・Blu-ray化も配信もされておらずまるで無かった事にされているかのように視聴困難な作品である。関係者の方々、ぜひ配信をしてください!各話100回は観ます!(藁をも掴む気持ちで書いてます)

楽曲の方は前作に続いて小松未歩提供。タイアップを意識したようで〈闇〉〈もう一人の自分〉など『遊戯王』本編を思わせるフレーズが飛び出す。やはりFOVらしい爽快ナンバーだが結構ギターも鳴り響いているのは編曲を手掛けたPAMELAH小澤の影響か。アニメビデオを観て「良いなこの曲」と思い8cmシングルを中古購入したので多分FOVで初めて手にしたCDはコレだった…かな?

おすすめ度:B+
収録アルバム:3rd『FIELD OF VIEW Ⅲ~NOW HERE NO WHERE~』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

9th めぐる季節を越えて

1998年7月29日 約1万枚

作詞・作曲:浅岡雄也、編曲:FIELD OF VIEW・池田大介

フジテレビ系『奇跡体験!アンビリバボー』エンディングテーマ。作詞作曲共に浅岡さん、更に編曲にもバンドが関わった初の完全自作シングル。ザックリしたギターの音がかなり目立っており、バンドサウンド全開という点でもこれまでのシングルとは一線を画していると思う。スピーディーで爽快な曲だがただ爽やかなだけじゃなく骨太な印象も強くさらにメロディアス。FOVはバンドなんだという事を改めて感じられる名曲…なんだけどセールス的にはガクっと下がり1万枚前後がやっとという状況に…。

おすすめ度:A+
収録アルバム:3rd『FIELD OF VIEW Ⅲ~NOW HERE NO WHERE~』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

10th 君を照らす太陽に

1998年9月23日 約1万枚

作詞:浅岡雄也、作曲:小田孝、編曲:FIELD OF VIEW・池田大介

TBS系『噂の!東京マガジン』エンディングテーマ。作詞は浅岡さん、作曲はギター小田さんであり前作に続く自作シングル。片想いの気持ちを歌うまったりした優しいミディアム曲で、派手さは無いけどこの穏やかなサウンドは心地良い。聴いていく内に段々と好きになって行った一曲。何だか夏の午後にでもゆったり聴きたい曲である。

おすすめ度:B+
収録アルバム:3rd『FIELD OF VIEW Ⅲ~NOW HERE NO WHERE~』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

11th CRASH

1999年3月17日 約1万枚

作詞:AZUKI 七、作曲:綿貫正顕、編曲:池田大介

作詞はGARNET CROWのキーボード・AZUKI 七。当時GARNET CROWはまだデビューしていなかった為、AZUKI 七にとって今作が作詞家デビュー作となった。また作曲の綿貫正顕氏はZARDの「MIND GAMES」やWANDSの「Brand New Love」も手掛けている。

ロックテイストの一曲。ここのところ続いていた自作の流れが良かっただけにまた提供曲に戻ってしまったのが少し残念な気もするがこれはこれで良曲。初めて買ったベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~』のDisc-2にあたるここから先のシングルは買ってしばらく経ってから好きになっていった。

おすすめ度:B
収録アルバム:4th『LOVELY JUBBLY』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

12th 青い傘で

1999年5月19日 約1万枚

作詞:AZUKI 七、作曲:大野愛果、編曲:徳永暁人・FIELD OF VIEW

TBS系『筋肉番付』エンディングテーマ。爽快なアップナンバー。テーマは雨だが曲調はフレッシュで浅岡の澄んだ声も抜群に映える。中々好きな一曲。イントロが不可思議で面白い。前作同様に作詞はAZUKI 七、作曲はWANDSの「明日もし君が壊れても」の他、この後倉木麻衣などGIZA系に多数の楽曲を提供する大野愛果。

おすすめ度:B
収録アルバム:4th『LOVELY JUBBLY』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

13th Still

1999年7月28日 約1万枚

作詞:浅岡雄也、作曲:FIELD OF VIEW、編曲:FIELD OF VIEW・徳永暁人

TBS系『ワンダフル』エンディングテーマ。唯一となる「作曲:FIELD OF VIEW」のクレジット。切ない歌詞ながら曲調は前へ突き進んでいくようにパワフル。サビ前のトゥルルン♪というピアノの鳴りが絶品。自作という点も踏まえると完璧に近い一曲である。ちなみに仮タイトルは「王の道」。

また4thアルバム『LOVELY JUBBLY』ではラストナンバー「Time is gone」終了後に街の雑踏が聴こえた後、シークレットトラックとして別バージョン「Still~ABBEY ROAD MIX~」が収録されている。楽曲自体は変わりないが全体的に柔らかい別ミックスになっているというものでこちらもかなり良い。原曲のガツガツ感が薄まりより流れるように曲が進んでゆく印象でどちらもそれぞれの良さがある。

おすすめ度:A
収録アルバム:4th『LOVELY JUBBLY』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

14th 冬のバラード

1999年12月22日 約1万枚

作詞:小田佳奈子、作曲:多々納好夫、編曲:池田大介

TBS系『心の扉』エンディングテーマ。ベスト盤『Memorial BEST~Gift of Melodies~』のDisc-2を流し聴きしていた時に、初聴きで唯一ピンと来たのがこの曲だった。デジタルチックなサウンドを初めて取り入れたシリアスな曲だがメロディーが強いので耳に残る。ただファーストインパクトが大きかった分、飽きが来るのも早かった。これはあるあるだよね。最初は印象薄かった「Still」や「Beautiful day」の印象が後々グングン上がっていく中、現状この曲はあまり聴きかえそうと思わない…。

おすすめ度:C+
収録アルバム:5th『CAPSULE MONSTER』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

15th Beautiful day

2000年2月23日 約1万枚弱

作詞:浅岡雄也、作曲:寺尾広、編曲:池田大介・FIELD OF VIEW

読売テレビ『しゃっふる』オープニングテーマ。オーケストラを交えた雄大なバラード。聴けば聴く程に染みてくる隠れた名曲。ベスト初聴時になぜピンと来なかったのか…02年秋の僕よ…。〈まだ何も始まっていない 未来を掴みたいよ〉〈この時代も色褪せてゆく それでも忘れないよ〉等、青年期の何とも言えない心の葛藤や迷いを綴る歌詞も良い。時が経つ程に自分の中で存在感が増してゆく曲だろう。

おすすめ度:A
収録アルバム:5th『CAPSULE MONSTER』、2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』、他

16th 秋風のモノクローム

2000年10月11日 約1万枚

作詞:小田佳奈子、作曲:多々納好夫、編曲:池田大介

日本テレビ系『まねキン』エンディングテーマ。2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST~fifteen colours~』と同時発売された。今作以降のシングルは解散ベストまで持ち越され、オリジナルアルバム未収録となる。楽曲はシリアス調の打ち込みナンバーで悪くは無いんだけど印象薄。デジタル路線だった5thアルバム『CAPSUL MONSTER』からの流れなのか、ここから先のシングルはバンド感が無くなってゆく。

おすすめ度:C
収録アルバム:3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~

17th Truth of Love

2001年2月21日 約1万枚弱

作詞:浅岡雄也、作曲:河野雅昭

「CRASH」以来のノンタイアップ。デモ段階のアレンジがそのまま採用されたため、編曲表記が無い。確かにデモそのまんまのような軽いアコースティックサウンドである。もしもガツンとしたバンドアレンジだったら…という気持ちもゼロでは無いが、このシックなバージョンも魅力的。切なくメロディアスなナンバーで聴き込む程に染みてゆく曲だ。

おすすめ度:B
収録アルバム:3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~

18th 夏の記憶

2001年5月30日 約1万枚弱

作詞:小田佳奈子、作曲:猪島庄司、編曲:新津健二・池田大介

レコード会社がBeat reCからZAIN RECORDSへ戻る事になり、バンド名をthe FIELD OF VIEWへと変更した。ただこの名義は解散と同時に使用されなくなり、2020年の活動再開時にはFIELD OF VIEW名義に戻っている。CHAGE&ASKA→CHAGE and ASKAと同じような微妙な変更だし、世間的にはこの改名は知られていないんじゃないかと思う。そんな謎の改名後初のシングルはどんよりした暗いトーンの一曲。どうにも良さを見出す事が難しく、チャートでは過去最低順位を更新してしまう…。

おすすめ度:C
収録アルバム:3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~

19th 蜃気楼

2001年7月25日 約1万枚弱

作詞:高森健太・Jane-F、作曲:高森健太、編曲:新津健二

ラテン調。これまた前作と被る暗いトーンの曲。改名して2連続で何故こんなダークナンバーだったのか…。この2曲は今でもパッとサビが出てこない。またも最低順位を更新。この辺りで既にバンドは限界を迎えていたのだろうか…。

おすすめ度:C
収録アルバム:3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~

20th Melody

2002年7月10日 約1万枚弱

作詞:小橋琢人、作曲:小田孝、編曲:新津健二

今作の発表と同時に2002年内いっぱいで解散する事が発表された。個人的に初めてリアルタイムで聴いた曲である。02年当時の僕は中学生でちょうどJ-POPを本格的に聴き始めた頃であり、FOVのイメージは「90年代にヒットしていたスーツ姿の好青年バンド」位なものでまだ何の思い入れも無かった(『遊戯王』の影響で「渇いた叫び」は知っていたが、あの「渇いた叫び」を歌っていたのがFOV…という所まではまだ認識が繋がっていなかったと思うんだよな)。なのでわたくしマー・田中のJ-POP史はFOVの解散と同時に始まったという妙な感慨がある。

TBS系『COUNT DOWN TV Neo』エンディングテーマ。楽曲の方は打ち込みサウンドなもののFOVらしい爽やかさに溢れたポップスで実に聴き心地が良い。浅岡さん以外の3人がそれぞれ分担して制作するという新たな試みが行われているのもポイント(これでラストだったのに…)。この年の年末に赤坂BLITZにてラストライブを行い解散。

おすすめ度:B+
収録アルバム:3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~』、6thベスト『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020』

21st きっと

2022年9月28日 約1万枚弱

作詞・作曲:浅岡雄也、編曲:葉山たけし

2020年、ベストアルバムのリリースと共に、浅岡さん・小橋さんでライブを行う事が決定。(2012年に『BEING LEGEND Live Tour 2012』参加のため一時的は集結はあった)。2021年には翌年以降もFIELD OF VIEWの活動を継続すると発表、まさかの再始動となった。

今回の「きっと」は活動再開後初のシングルで、2002年の「Melody」以来実に20年ぶりのシングル発売となった。ちなみにストリーミングでも配信となったので現状サブスクでのFIELD OF VIEWは全1曲配信状態。

「作詞・作曲:浅岡雄也、編曲:葉山たけし」というJ-POPファン涎モノの黄金クレジット。1994年のviewの2ndシングル「迷わないで」制作時に一緒に作っていたデモが元になっているという。何度もシングル候補に上がっていたというだけあって真っ直ぐでキャッチーな名曲である。ソロで歌い続けてきただけあって浅岡さんのボーカルは全く衰えていないし、歌い方が変わってしまったという事もなく、皆が期待するFIELD OF VIEWど真ん中を届けてくれた印象で嬉しい。

おすすめ度:A
アルバム未収録

コメント

タイトルとURLをコピーしました