サザンオールスターズ 歴代シングル&名曲感想 #6 ~2013-2025~

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サザンオールスターズ 歴代シングル&名曲感想 #6 ~2013-2025~

こんにちは、J-POP大好き人間・マー(@kazeno_yukue)です!
サザンオールスターズシングル&名曲レビューパート6スタート。

1978年~2008年

2013年

ピースとハイライト

2013年8月7日、約37万枚

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ

54thシングル表題曲。

2008年のシングル「I AM YOUR SINGER」以降サザンは活動を休止。それまでも桑田さんソロに入ると自動的にサザンは休止状態になったりしていた事はあったけど、正式に活動休止宣言を出したのは初めてだったので「まさかこのまま解散か…?」と不安な5年間を過ごしていた。

そんな中2013年の6月24日(デビュー記念日前日)にYahoo!JAPANトップページに「明日はサザン35周年」の文字が浮かびネットは騒然。翌25日に公式サイト・新聞広告・マスコミ等を通じてサザン活動再開が正式表明。今作「ピースとハイライト」リリースに加え、スタジアムツアー『灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!』の開催が発表されわたくしマーも非常に嬉しかったのを覚えている。

フォルクスワーゲン『New Golf』CMソング。東アジア情勢をテーマにした社会派の歌詞となっており、曲調は明るいもののいわゆる「夏だ!サザンだ!」系のナンバーとは一線を画す。桑田さん曰く「その気になればサザン王道の夏ソングも制作できたが、新たなファンを呼び込むために刺激のある曲でリスタートを切りたかった」らしい。わたくしマーとしてはとにかくこの爽快なメロディーがツボで発売当時から大好きな一曲。当時大学4年生で、就職活動や卒業論文、更には地元仲間とのバンド活動やバイト等せわしない日々の思い出と共にある名曲。2013年の夏といえばAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」とこの曲がまず出てくる。

おすすめ度:A
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

2013年8月7日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:桑田佳祐 & 片山敦夫、管・弦編曲:島健

54thシングル「ピースとハイライト」カップリング曲。

岡田准一主演映画『永遠の0』主題歌。桑田さんが映画製作サイドから熱烈オファーを受けたのが2013年3月。3月時点ではまだサザン活動再開は発表されてなかったし、編曲にバンド名が無い事から元々は桑田佳祐ソロとして発表する予定だったのかもしれない。ピアノやストリングスで構成された良メロバラードで良い曲である。映画にちなんで平和への祈りが込められている。

この歌詞がサザン自身の事を歌っているようにも感じられた。特に〈涙見せぬように 笑顔でサヨナラを また逢うと約束をしたね〉の部分なんかは活動休止前の「I AM YOUR SINGER」サビの歌詞へのセルフアンサーになっているようにも受け取れるし…。まぁ実際には戦争をテーマにしてるんだけど、2013年当時はサザン活動再開の熱狂と共に歌詞が5年間サザンを待っていた僕らへのメッセージになっているように聴こえて感動したものだ。

おすすめ度:B
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

栄光の男

2013年8月7日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ

54thシングル「ピースとハイライト」カップリング曲。

三井住友銀行『NEVER STOP CHANGING』CMソング。当時は「ピースとハイライト」よりも一足先にCMで耳にしたので最初この曲が活動再開シングルなのかと思っていた。

長嶋茂雄をイメージして作られた曲。歌詞に登場する「永遠に不滅」というフレーズは、長嶋氏が実際に発言した「永久に不滅」を桑田さんが勘違いしたものらしく、スムーズに歌えるということで採用となったそうだ。軽快なテンポだがどこか男くさい雰囲気がたまらない。〈居酒屋の小部屋で 酔ったフリしてさ 足が触れたのは故意(わざ)とだよ〉のフレーズが好きなのだが〈わざとだよぉ〉の言い方が聴いててなんだか恥ずかしくなってきちゃうのは何とかならんものか。

おすすめ度:B
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

2014年

東京VICTORY

2014年9月10日、約14万枚

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ

55thシングル表題曲。

三井住友銀行CMソング、TBS系『2014 アジア大会&世界バレー』テーマソング他。2020年東京オリンピックに向けて「前を向いていこう」という想いが歌われている。真面目系ソングという感じで当時は普通に良い曲、くらいなイメージだったがその後も2018年にCMソングに起用されたり、2019年にスポーツ情報番組テーマソングに使われたりと定期的にメディアで使われた事で耳にする機会が多くグングン印象が上昇。発売当時より今の方が好きな曲だ。世間的にもいつも間にやら活動再開後、2010年代サザンの代表曲にまで上り詰めてしまった(売上的には「ピースとハイライト」の半分以下なのだが)。

おすすめ度:B+
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

天国オン・ザ・ビーチ

2014年9月10日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、管・弦編曲:曽我淳一

55thシングル「東京VICTORY」カップリング曲。

桑田さん曰く「昭和の演芸的ナンバー」。サザン伝統のご陽気エロ系ナンバーという感じでそこまで力まずに制作・歌唱されたような、肩の力の抜けたようなカップリングらしい曲だけど逆にそこが魅力。〈GO 広い海 GO〉が「郷ひろみ」に聞こえたりする言葉遊びが面白い。こういう、詞とメロディーと歌い回しの独特な混ざり合いがサザンの魅力だと思うのでかなり満足度が高い。リリース当時は「東京VICTORY」以上にリピートして聴いていたが、エロ系ソングゆえ複数人でのカラオケで歌うと微妙な空気になるのがしんどい。ちなみにMVに吉井和哉や星野源、AKB48など多くの著名人が出演している。

おすすめ度:B
収録アルバム:15th『葡萄

2015年

アロエ

2015年3月31日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・曽我淳一、弦編曲:島健

15thアルバム『葡萄』収録曲。

『WOWWOW 2015』CMソング。アルバムのリード曲としてCMだけでなくミュージックステーション等でも披露されていた。ポップともロックとも言えない不可思議な世界。でもサザン節炸裂という感じの名曲。サビの歌詞が最初ずっと〈Shock Shock Shock Zero!〉と言っていると思っていたので実際には〈勝負 勝負 勝負出ろ!〉だと知った時は驚いた。「アロエ」という言葉に特に意味は無い(仮歌の段階では「anyway」だったという)。〈杏仁豆腐とジャージャー麵が食いてぇ~〉というセリフというか叫び(?)も思い付きで入れたので意味は無いらしい。

おすすめ度:B+
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

はっぴいえんど

2015年3月31日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、弦編曲:島健

15thアルバム『葡萄』収録曲。

JTB『旅を楽しむ大人の家族篇』CMソング。リリース当初Mステでも披露されたし後にベスト盤にも選出され、「アロエ」に次ぐリード曲とされていた印象。穏やかに自らの半生を振り返るようなミディアムソング。桑田さんからのメンバーへの気持ちも含まれているそうで、『葡萄』全体に流れる熟年者視点ムードの根源。最初はそこまで好きでも無かったがベスト盤に入った事で再び聴くようになり、印象が上がった一曲だ。

おすすめ度:B
収録アルバム:15th『葡萄』、ベスト『海のOh,Yeah!!

彼氏になりたくて

2015年3月31日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、弦編曲:島健

15thアルバム『葡萄』収録曲。

甘酸っぱい失恋ソング。大御所ベテランバンドとは思えないほどのピュアさを感じる曲。このアルバムの中だけでなく、キャリア全体でもここまでキラキラした曲も珍しいのではないか。メロディーも切なくポップでかなり好きな一曲である。余談だがカラオケでこの曲を歌った際に友人が「ミスチルの曲かと思った」と言った事がある。確かにミスチルっぽさを感じるミディアムバラードだ。

おすすめ度:B+
収録アルバム:15th『葡萄

バラ色の人生

2015年3月31日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ

15thアルバム『葡萄』収録曲。

アナログ世代の悲哀を歌ったポップナンバー。「はっぴいえんど」に並び、アルバム『葡萄』全体に流れる熟年者の立ち位置という空気の根源はこの曲にもある。仮タイトルがまさに「アナログ世代」で元々は1曲目に配置する予定だったという。歌詞も胸に染みるものがあるが何よりメロディーやアレンジにキレと鋭さを感じる。

おすすめ度:B+
収録アルバム:15th『葡萄

2018年

闘う戦士たちへ愛を込めて

2018年6月15日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、弦編曲:原由子

1st配信シングル。

2015年の『葡萄』以降、2016年にはまたしれっと桑田ソロに移行。シングル「ヨシ子さん」「君への手紙」、2017年にはアルバム『がらくた』とソロ活動は精力的だったもののわたくしマーとしては「サザンやらないの~?」という気持ちだった。そんな中2018年、記念すべきデビュー40周年に自身初の配信シングルとして今作がリリースされた。

池井戸潤原作・長瀬智也主演の映画『空飛ぶタイヤ』主題歌。タイトルの「戦士」は「もの」と読む。企業の不祥事や闇をテーマにした社会風刺色の強い一曲。タイアップ映画の原作が大手自動車メーカーのリコール隠しをテーマとしているためそこに合わせて制作されたのだろう。当時久々のサザン活動で嬉しかったが、この曲自体はさほどキャッチーで無くテーマも身近に感じられなかったのでイマイチハマらなかった。

2018年当時まだ配信で音楽を買うという事に慣れていなかったわたくしマーは今作を華麗にスルー。それも馴染まなかった要因の一つだろう。要はCD化されないとしっかり聴けなかったわけだ。驚異的なアナログ人間である。翌2019年の夏には満を持してApple Musicに加入、見事サブスクデビューを
果たす事になる。

おすすめ度:C
収録アルバム:ベスト『海のOh,Yeah!!

壮年JUMP

2018年7月23日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、弦編曲:原由子

2nd配信シングル。

サザンメンバー全員出演の『三ツ矢サイダー』CMソング。当初はベスト盤『海のOh,Yeah!!』収録の新曲としてCMオンエアされていたがテレビ披露されていく内に反響が高まったため急遽配信が決まったという。

サザンらしい王道ポップス。やはり「闘う戦士たちへ愛を込めて」のような尖った曲調よりも、こういうキラキラ系の方が好みなので当時はかなりリピートした。デビュー曲「勝手にシンドバッド」と同じ三ツ矢サイダーのCMソングなのも、40周年で初心に戻った感があって良い。歌詞の〈アイドル〉というフレーズが同年に亡くなった西城秀樹を意識しているとの説が流れているが、西城の訃報が流れたのはこの曲が完成した後だったらしいので単なる噂のようだ。

タイトルは漫画雑誌「少年ジャンプ」をもじったもの。しかしわたくしマー、最初このタイトルを見た瞬間に「Hey!Say!JUMPが元ネタ!?」と何故かジャニーズグループの名前が浮かんでしまった。自分の思考回路がどうなってるのか全くわからない。

おすすめ度:B
収録アルバム:ベスト『海のOh,Yeah!!

2019年

愛はスローにちょっとずつ

2019年8月12日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ、弦&管編曲:原由子

3rd配信シングル。

「壮年JUMP」以来の配信楽曲で、サザンデビュー40周年記念本『SOUTHERN ALL STARS YEAR BOOK「40」』付属という形でCD化もされた。元々は2019年3月~6月に行われていたライブツアー『LIVE TOUR 2019 “キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!』にて初披露された楽曲の完成形。

日本テレビ系ドラマ『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』主題歌。失恋した男が主人公の優しいラブバラード。サザンバラードの魅力が詰まったキレキレメロディーの名曲である。この時期になるとアナログ人間の僕も配信というものを理解してきて(やっとかよ…)リアルタイムでダウンロード購入したので当時聴きまくった。2019年の夏を思い出す。

新型ウイルスが流行した翌2020年には2度の無観客ライブを開催。2021年以降はまたも桑田佳祐ソロに戻り東京オリンピックテーマソングなどを発表、そして2023年にサザン再開。2025年3月には『葡萄』以来約9年ぶりのオリジナルアルバムリリースが決定しているがそちらには未収録。久しぶりにシングルのまま放置される不遇楽曲となってしまいそうだ。(2025/1/17更新)

おすすめ度:A
アルバム未収録

愛はスローにちょっとずつ / サザンオールスターズ

2023年

盆ギリ恋歌

2023年7月17日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・片山敦夫

4th配信シングル「盆ギリ恋歌」。前作「愛はスローにちょっとずつ」から約3年11か月ぶり。

2019年の「愛はスローにちょっとずつ」以降はまたしれっと桑田ソロが始まり、2021年に配信シングル3作、ミニアルバム1作、2022年にベストアルバム1作をリリースしていた。

2023年の6月24日に桑田さんのラジオにてサザンの活動再開と茅ヶ崎ライブ2023の開催決定が報告され、今作のリリース及び今作含めた新曲3か月連続配信も発表された。

タイトルは「ぼんギリこいうた」と読む。「夏」「湘南」「江ノ島」といったサザンのパブリックイメージに沿った曲。これまでよりも「日本情緒」「日本の夏」「納涼祭」感が強い。テレビ披露時にはダンサーを迎えて派手な演出をしてたりして「HOTEL PACIFIC」や「BOHBO No.5」の系譜にある曲と言える。流石に66歳(当時)という年齢もあり過去曲程の派手さは無いけども、お祭り感や妖艶なムード等求められるサザン像を真っ直ぐ提示してきたって感じはある。歴代の活動再開シングルである「みんなのうた」「涙の海で抱かれたい」「ピースとハイライト」と並べると地味さは否めないが、それでも45周年の活動1発目楽曲としては悪くない。

2025年3月に今作を含めたアルバム『THANK YOU SO MUCH』を出す事となり、結果的2013年夏に活動再開~2015年春にアルバム発売した10年前の流れと全く同じになった。(2025/1/18更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

盆ギリ恋歌 / サザンオールスターズ

歌えニッポンの空

2023年8月2日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・片山敦夫

5th配信シングル「歌えニッポンの空」。前作「盆ギリ恋歌」から16日ぶり。

3か月連続配信の2作目。ラテンサウンドの爽やかな曲。初聴は地味だけど良い意味での軽さがあり、繰り返し聴きたくなる心地よさがある。2023年の3シングルでは1番好きかな。ファンと生まれ育った日本及びそれぞれの故郷への感謝や愛郷の念を歌ってるとの事で、アルバム『THANK YOU SO MUCH』へ繋がるコンセプトとも捉えられる。(2025/1/18更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

歌えニッポンの空 / サザンオールスターズ

Relay~杜の詩

2023年9月18日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・片山敦夫

6th配信シングル「Relay~杜の詩」。前作「歌えニッポンの空」から約1か月半ぶり。

3か月連続配信3作目。ユニクロCMソング。サザン楽曲の大半がレコーディングされる青山ビクタースタジオに近い「明治神宮外苑」の再開発計画に対する問題提起を歌った楽曲。デビュー以来45年間通って来た場所ゆえ、桑田さんなりに街並みや木々へ愛着があるという。

わたくしマーも2024年夏に乃木坂46のライブへ行った際この明治神宮外苑を歩いたが確かに都会の中のオアシス。緑の木々と街並みのコントラストが非常に心地いい素敵な場所であった。

さて曲調としてはまぁごく普通のミディアムバラードって感じ。桑田さんの思想や想いがかなり入ってるイメージで、サザンというより桑田佳祐ソロでやりそうな雰囲気。たまたまサザンの活動中だからサザンで出したんだろう。メロディーも悪くは無いけどメロよりテーマ性の方が強く入ってきちゃってあまり浸れない。

Xのフォロワーさん達の反応や世間的な傾向を見ると2023年の3シングルの中では今作が最も高評価みたいだが、わたくしマーの個人的好み順で並べると「歌えニッポンの空」>「盆ギリ恋歌」>「Relay~杜の詩」って感じになる。(2025/1/19更新)

おすすめ度:C+
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

Relay~杜の詩 / サザンオールスターズ

2024年

恋のブギウギナイト

2024年6月25日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・片山敦夫

7th配信シングル。前作「Relay~杜の詩」から約9か月ぶり。

デビュー日である6月25日に配信。当日には2015年の『葡萄』以来10年ぶりとなるオリジナルアルバム制作の告知と、同年の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』出演をもって夏フェスを卒業する旨を表明した。

フジテレビ系水10ドラマ『新宿野戦病院』主題歌、ユニクロCMソング。ドラマに出演してた小池栄子が「涙の海で抱かれたい~SEA OF LOVE~」以来21年ぶりにサザンMV出演。

ディスコサウンドとEDMサウンドを融合させた不可思議ダンスナンバー。初聴は今一つだったがMVと合わせて聴く内にハマっていった。MVのサムネになっているハーフっぽいダンサーの女の子が非常に可愛い。最初本気で「二階堂ふみ」がサムネになっていると勘違いした。調べてみたんだけど名前が分からないんで知ってる方いたら教えてください。

ドラマを観ていた僕の母親が「サザンの新曲良いよね」と言ったのが衝撃だった。僕が生きてきた35年間知る限り1度もサザン及び桑田を良いと言った事のない、全く興味関心の無い母親が、この曲だけは良いと言ったのだ。そんなにドラマと合っていたのだろうか。「TSUNAMI」にも「果実」にも「エリー」にも全く揺さぶられなかった母親が、初めてこの曲でサザンに興味を持った。まさかの展開だよね。そんな超個人的な意味で忘れられない1曲となりそうだ。(2025/1/19更新)

おすすめ度:B
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

恋のブギウギナイト / サザンオールスターズ

ジャンヌ・ダルクによろしく

2024年9月9日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ

8th配信シングル。前作「恋のブギウギナイト」から約2か月半ぶり。

TBS系スポーツ2024テーマ曲。フランス史のヒロイン「ジャンヌ・ダルク」をタイトルに据えたロック曲。同年のパリオリンピックを意識したということで、桑田さんは他局のパリ五輪テーマ曲を歌う若手歌手(YOASOBI、Mrs.GREEN APPLE、菅田将暉ら)とテーマが被らないかヒヤヒヤしたらしい。

無骨なバンドサウンドという感じで確かにスポーツ映像にはピッタリ合う。合うんだけども、メロディーは弱い気がしてサザンの楽曲としてはそこまで好きな方では無い。やっぱ歴代のスポーツ応援歌系ソングとしては「東京VICTORY」が頂点に君臨し過ぎてて、越えられない壁になってるよね。(2025/1/20更新)

おすすめ度:C
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

ジャンヌ・ダルクによろしく / サザンオールスターズ

2025年

桜、ひらり

2025年1月1日

作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ・片山敦夫、弦編曲:片山敦夫

9th配信シングル。前作「ジャンヌ・ダルクによろしく」から約4か月ぶり。

16thアルバム『THANK YOU SO MUCH』のティザームービー(※1)にて、サビだけ2024年の秋には公開されていた。その後11月16日に桑田さんのラジオにてフルオンエア。11月19日に特設サイトにて歌詞が先行公開され、満を持して2025年の元旦に配信リリースされた。

日本情緒溢れる美しいバラッド曲。能登半島地震から丸1年にあたる日に配信されてることから、被災地への思いも込められているのだろう。更に〈誰か未来へ言葉 上手く伝えて欲しい〉や〈君よ次代に向けて 愛を謳って欲しい〉など、10年前の『葡萄』と同じ「熟年者の視点」も感じられる。

ティザームービーの段階でメロディーが好印象だったが、フルで聴いて更に好きになった。『THANK YOU SO MUCH』の先行配信曲の中では1番好みかな。サザンバラッドのど真ん中という感じ。数少ないサザンの春ソングとして「彩~Aja~」と並ぶ貴重な存在になるのでは。〈You’re Coming~〉かと思いきや〈柳暗花明(りゅうあんかめい)~〉(※2)なのがサザン節。

アルバム内で聴くのが楽しみだね。冬真っ只中の配信だけど、桜舞う春に聴きたい曲。そういう意味でも3月発売のアルバムが楽しみだ。そういえば『THANK YOU SO MUCH』はサザン史上初めて「CDシングル曲無し」のアルバムになるという事か。(2025/1/21更新)

(※1)ティザームービー…新製品やサービス、映画等のリリースに向けて視聴者の興味関心を引き付ける目的で制作される動画。(※2)柳暗花明(りゅうあんかめい)…花や緑にあふれた、美しい春の景色。

おすすめ度:B+
収録アルバム:16th『THANK YOU SO MUCH』

桜、ひらり / サザンオールスターズ

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著者:マー・田中(@kazeno_yukue)

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